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FIGC のグラビーナ会長が「クラブが協力的だったら(イタリア代表の敗退はなかった)」と恨み節

 イタリア・サッカー連盟のグラビーナ会長がカタールW杯プレーオフの北マケドニア戦後の記者会見で語った内容を『スカイ・イタリア』が報じていましたので概要を紹介いたします。

画像:FIGCのグラビーナ会長
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ガブリエレ・グラビーナ FIGC 会長:
「カルチョの掟です。予想外の敗退であり、非常に苦い思いがあります。ティフォージには申し訳ありませんが、欧州選手権の大きな喜びは残っています。これがカルチョです。

 この3年間で代表チームは居場所を獲得し、大きな感動を与えてくれました。その一方で人材を提供する側のキャパシティーに問題があることも事実です。

 

 イタリア人選手の 30% はプリマベーラでプレーしているのです。客観的な限界があります。敗退がクラブの責任だとは言いませんが、他国と比較して良いセレクションをするための人材が不足しているのです。

 早急に解決策を見つけることが私達の政治的な目標になります。

 私達が選手を代表チームに招集した際、クラブ側は負傷や疲労などで困惑してしまうのです。共通の利益のためのチャンスだとは捉えていません。

 

 プロジェクトは進みます。批判が重くなる日も訪れるでしょうが、それは理解しています。昨夏は喜びを享受し、多くの喝采を受けました。今は批判を浴びる準備はできています。これはスポーツの一部です。

 私達の世界に不信感はありません。パレルモで代表チームへのティフォージの愛情を肌で感じたからです。

 もちろん、どこに間違いがあったのかを理解しなければなりません。全員で仕事に取り組みます。イタリア人の熱意は感情です。情熱を守り、保護し、保ち続けなければなりません。

 パレルモでも2日間を見て批判はしても、これまでやって来たことを台無しにしないよう注意して欲しいと思います。

 

 マンチーニ?彼が私達とプロジェクトを続けてくれることを私は望んでいます。すべてのイタリア人と同様に敗退の失望をすぐに払拭することでしょう。

 持っている力をエネルギーを取り戻し、カルチョ界のために私は尽力するつもりです。

 カンピオナートの第30節が延期にならなかったことは何も関係はありません。しかし、選手たちがチャレンジに2日しかなかったのは残念に思います」

 




 

 クラブチームと代表チームの “利害” が一致することはないのですが、メリットだけの強調してもクラブ側の姿勢は変わらないでしょう。選手を送り出す側のクラブは「費用対効果が見合わない」からです。

 それに U-19 であるプリマベーラでイタリア人選手の割合が高い理由は「アマチュア選手が中心」であることに加え、「EU 域外の国籍保有選手は18歳以上でないと加入できない」からです。

 育成年代では『自国籍の選手が占める割合』が高くなるのはイタリアに限った話ではないでしょう。したがって、クラブチーム側が「イタリア国籍の若手選手をトップカテゴリーで起用する」と思えるかが鍵になります。

 

 ただ、現状では “20歳前後のイタリア人” に賭けるメリットはありません。助っ人外国人選手を『イタリア人の若手有望株』と同水準の年俸で獲得できるのなら、経験のある選手に賭けた方が「短期的な結果」を得やすいからです。

 セリエAでの格差をもっと強烈にすれば、外国人選手を雇用する資金が乏しい下位チームを中心に「安価なイタリア人の若手選手」を起用せざるを得ない状況が生まれるでしょう。

 連盟側が『劇薬』を使う覚悟があるのかも問われていると思われます。