2021/22 セリエA第29節サンプドリア戦はモラタ選手のドッピエッタなどで 1-3 でユベントスが勝利しました。

先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。

UC Sampdoria [4-3-1-2] |
Juventus FC [4-4-2] |
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GK | 33: ファルコーネ | 1: シュチェスニー |
DF | 24: ベレシンスキ 22: 吉田麻也 15: コリー 3: アウジェッロ |
6: ダニーロ 4: デ・リフト 24: ルガーニ 17: ペッレグリーニ |
MF | 87: カンドレーバ 88: リンコン 2: トルスビー 5: センシ |
11: クアドラード (C) 27: ロカテッリ 5: アルトゥール 25: ラビオ |
FW | 27: クアリャレッラ (C) 10: カプート |
18: ケーン 9: モラタ |
サンプドリアのジャンパオロ監督は 4-3-1-2 を選択。リンコン選手がレジスタを担当し、前線はクアリャレッラ選手とカプート選手の2トップにセンシ選手がトップ下でサポートする陣容で試合に臨みます。
対するユベントスのアッレグリ監督は 4-4-2 を選択。ヴラホビッチ選手がベンチスタートとなり、前線はモラタ選手とケーン選手の2トップで試合に臨みます。
ボールを保持して後方から丁寧に組み立てるユベントスに対し、サンプドリアは縦への速攻で陣地を回復させるもユベントスの CB 陣に阻まれる展開が続く。
試合が動いたのは22分。サンプドリアはユベントスのスローインからファール気味のチャージでモラタからボールを奪うとセンシを経由して最後はカンドレーバがロングシュート。これはシュチェスニーが好セーブで阻む。
このプレーで生じたルーズボールを回収したユベントスはモラタがカウンターを発動し、右サイドを並走するクアドラードに展開。クアドラードが GK と DF ラインの間にクロスを送ると吉田がオウンゴール。ユベントスが先制に成功する。
先行したユベントスは33分にロカテッリのフィードに反応したケーンがポストプレーから前を向いてペナルティーエリア内に侵入するとコリーに倒されて PK を獲得。これをモラタがゴール左に決め、ユベントスのリードは2点に拡大する。
サンプドリアは42分にロカテッリのパスミスからチャンスを手にしたが、決定的なシュートにまで持ち込むことはできず。前半はアウェイのユベントスが2点のリードで折り返す。
後半も両チームが得点を狙う展開が続く。ユベントスは58分にロカテッリのスルーパスに反応したケーンがシュートを放つも GK ファルコーネが飛び出して防ぐことに成功する。
サンプドリアは73分にカンドレーバが浮かせたボールがペナルティーエリア内のラビオの左手に当たって PK を獲得。これをカンドレーバ自身がゴール左に蹴り込んだが、シュチェスニーがスーパーセーブ。ユベントスは窮地を脱する。
それでもサンプドリアは84分にゴール正面やや右で FK を獲得すると途中出場のサビリが狙う。壁に当たったことでロブショットとなったシュートはシュチェスニーの逆を突き、サンプドリアが1点差に詰め寄る。
だが、ユベントスは88分に右サイドで作るとロカテッリがクロス。これをファーサイドのモラタが角度の少ない場所からヘディングで押し込み、リードを即座に2点差に戻す。
結局、試合はこのまま 1-3 で終了。ユベントスが勝点3を獲得した。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 7.0
値千金と言える PK ストップだった。失点は壁に当たったことで軌道が変わったためであり、GK としてのプレーに問題はなかった。
DF: ダニーロ 6.5
サンプドリアの左サイドからの攻めを封じ、チームを押し上げる堅実なプレーで貢献。100試合目の出場を勝利で飾った。
DF: デ・リフト 6.5
中央でサンプドリアの攻撃を寸断。時折見せる持ち上がりでアクセントも示し、好調さを維持した。
DF: ルガーニ 6.0
スペツィア戦ではボールを持たされて苦労する場面もあったが、今節では受け手のサポートもあり安定感があった。守備面では試合後半にカプートとの対応に手を焼く場面も見られたが求められた仕事は十分に遂行していた。
DF: ペッレグリーニ 6.0
ジェノアに所属歴がある選手として熱いプレーを見せた。左サイドでの連携も成熟している様子を見せており、熱くなりすぎないことが信頼を掴む要因になるだろう。
MF: クアドラード 6.5
右サイドでダニーロやロカテッリと息の合ったプレーを見せ、守備だけでなくポゼッションや崩しでの重責を担う。プレーのクオリティーは高いものがあった。
MF: ロカテッリ 6.5
サイドチェンジのパスをミスして決定機をプレゼントしてしまったが、ケーンの PK 奪取や試合最終盤でのアシストなど決定的な仕事をしたことがプラス。インサイドハーフで起用を継続すべき内容を見せた。
MF: アルトゥール 6.5
心身ともに充実していることが伺えるパフォーマンスだった。DF ラインの前でピンチの芽を摘み、ドリブルで局面に変化を付けてパスで打開する内容の濃い試合を見せ付けた。
MF: ラビオ 5.5
持ち前のフィジカルを活かしたプレーやフリーランニングおよびカバーリングで良い内容を見せていた。リンコンへのファールでのイエローは厳しいが、PK を取られたハンドは軽率だったことは否めない。
FW: ケーン 7.0
ゴールとはならなかったがプレーの質は素晴らしいものがあった。オウンゴールを誘発させたスプリントとコリーとのデュエルで上回っての PK 奪取は高く評価されるべきだろう。
FW: モラタ 7.0
PK を決め切った精神力と試合終盤にリードを2点差に戻す勝負強さを示したことが大きい。ポストプレーや守備面での献身性も素晴らしいものがあった。
【交代選手など】
FW: ヴラホビッチ 6.0
65分にケーンとの交代で出場。ペッレグリーニのフィードに反応してシュートにまで持ち込んだがゴールとはならず。それでもゴール前で決定機を狙う姿勢を示し続けた。
DF: アレックス・サンドロ 6.0
ラビオに代わって75分から出場。左インサイドハーフとして堅実なプレーをし、中盤 MF 陣に厚みを加えることができる存在であるとプレーで示した。
DF: デ・シリオ ー
85分にペッレグリーニとの交代で出場する。
アッレグリ監督 6.5
前半で2点のリードを奪って内容のある試合運びを見せた。アクシデント的に1点差に詰め寄られたが、即座にリードを2点差に戻して試合を終えたことが精神面にもポジティブな影響を及ぼすだろう。ヴラホビッチを温存できたことも大きいはずだ。
バレリ主審 6.5
両チームが PK を獲得したがどちらも判定は正しいものだった。ケーンの重心がボールよりも前にあったことが事実だが、ボールはキープできていたので潰した時点で PK は適切。ラビオの左手もボックス内にあった。審判団の仕事は的確だった。