2021/22 セリエA第8節ローマ戦はケーン選手のゴールでユベントスが 1-0 で勝利しました。
試合に先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus FC [4-4-2] |
AS Roma [4-2-3-1] |
|
---|---|---|
GK | 1: シュチェスニー | 1: ルイ・パトリシオ |
DF | 6: ダニーロ 19: ボヌッチ 3: キエッリーニ (C) 2: デ・シリオ |
2: カルスドルプ 23: マンチーニ 3: イバニェス 5: ビーニャ |
MF | 11: クアドラード 30: ベンタンクール 27: ロカテッリ 20: ベルナルデスキ |
4: クリスタンテ 17: ヴェレトゥ 22: ザニオーロ 7: ペッレグリーニ (C) 77: ムヒタリアン |
FW | 18: ケーン 22: キエーザ |
9: エイブラハム |
ユベントスのアッレグリ監督は 4-4-2 を選択。左 SB にはデ・シリオ選手を起用し、前線はケーン選手とキエーザ選手が2トップを組む布陣で試合に臨みます。
対するローマのモウリーニョ監督は 4-2-3-1 を選択。エイブラハム選手が1トップを務める予想された選手が先発する陣容で試合を迎えます。
試合は立ち上がりの1分のクアドラードのクロスからベルナルデスキが左足で枠内シュートを放つが、これは GK ルイ・パトリシオの正面に飛ぶ。
対するローマは6分に右サイドで得た FK をペッレグリーニが入れるとファーサイドでマンチーニがヘッド。こちらは GK シュチェスニーがストップ。
試合が動いたのは16分。ユベントスはデ・シリオがクロスを入れると、これを中央でケーンとベンタンクールが競り合う。このベンタンクールが頭で中央に戻したボールがケーンに当たってネットに吸い込まれ、ユベントスが先制する。
ローマは37分にエル・シャーラウィのスルーパスに反応したビーニャからのクロスにエイブラハムが頭に合わせるも、シュートはシュチェスニーの正面。
それでもローマは41分にムヒタリアンがキエッリーニからボール奪取するとエイブラハムが持ち上がり、ラストパスを受けたムヒタリアンが決定機でシュチェスニーに倒されて PK を獲得する。これをヴェレトゥがゴール右下を狙ったがシュチェスニーがストップ。
前半はユベントスが1点のリードで折り返すことに成功する。
ユベントスは後半開始早々の48分にデ・シリオがクロスを送るとベルナルデスキがオーバーヘッドシュート。これはルイ・パトリシオが防ぎ、こぼれ球にケーンが反応するも枠を捕らえず。
63分にはクアドラードからのパスを受けたベルナルデスキが強烈なロングシュートを放つも枠のわずかに右。対するローマは66分にヴェレトゥが巻いたミドルで狙うが、こちらも枠のわずかに右にシュートが飛ぶ。
その後のローマは73分にビーニャが、84分にクリスタンテが個人技でフィニッシュまで持ち込むがユベントスの最終ラインのブロックでゴールとはならず。
結局、試合はこのまま 1-0 で終了。前半の1点を守り切ったユベントスが勝点3を獲得した。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 7.0
マンチーニの決定機を防ぎ、ヴェレトゥの PK を止めたことが勝利を引き寄せた要因だった。シーズン序盤でのミスは取り返したと言えるだろう。
DF: ダニーロ 6.5
右 SB や3バックの右ストッパーとして最終ラインのバランスを保つ。守備の楽しさを満喫するプレーを見せており、安定感が光った。
DF: ボヌッチ 6.5
エイブラハムやショムロドフに上手く対処。身体を張った守備でゴール前を封鎖してクリーンシートの達成に貢献していた。
DF: キエッリーニ 6.0
ムヒタリアンにボール奪取を許し、PK を与えるきっかけを作ってしまう。その後もローマからパイプレスの対象として狙われ続けたが、対人守備能力での貢献でマイナス分を相殺する以上の働きぶりを見せた。
DF: デ・シリオ 7.0
ザニオーロには手を焼く場面もあったが、試合全体では攻守両面で左サイドを支配。得点の場面以外にも攻撃の起点となっており、良いパフォーマンスを示せていた。
MF: クアドラード 5.5
右 WB の仕事も兼任するシステムで持ち味を発揮しやすい状況だったがビーニャの対応に苦戦。献身性は高かったが、主導権を得るまでには至らなかった。
MF: ベンタンクール 6.5
ロカテッリとのコンビで中盤の役割を上手く分担。先制点の場面ではペナルティーエリア内に侵入して関与するなどフリーランニングでも光った。
MF: ロカテッリ 6.0
中盤での舵取り役としてバランスを保つ。縦パスはコースが消されていたが、右サイドからのサイドチェンジで局面が打開できる状況を作り出す下地作りは良いものがあった。
MF: ベルナルデスキ 6.5
ラビオが不在の左サイドで躍動。上手く中央に絞って得点を予感させるシュートを放つなど好調であることをプレーで示していた。
FW: ケーン 6.5
ゴールという結果を残したことは評価される。イバニェスを背負ったプレーでは互角だったが、持ち味は出せていた。48分の決定機を決めていれば大絶賛されただろう。
FW: キエーザ 5.0
周囲とのパス交換が合わず、孤立したままで試合から消えていた。FW 陣や MF 陣との組み合わせに関係なく躍動できるかが今後の課題となるだろう。
【交代選手など】
FW: モラタ 6.0
ケーンとの交代で71分から出場する。
FW: クルゼフスキ 6.0
キエーザに代わり71分から出場。モラタとの2トップで自身のフィジカルやスペースを活かして時計の針を進めて期待された役割を遂行した。
MF: アルトゥール 6.0
75分にベルナルデスキとの交代で出場機会を得る。中盤で柔らかいボールタッチを披露し、ボールが持てることを証明。実戦の中で状態を仕上げてチームにフィットすることが期待される。
DF: アレックス・サンドロ ー
87分にデ・シリオとの交代で出場。
アッレグリ監督 6.5
右サイドから攻めた際にローマの守備陣が開けた左サイドに素早く展開することで決定機を創出し、ゴールを決め切って試合を優位に進めて勝利を手にしたことは大きい。結果としてクリーンシートを達成したことは自信になるだろう。継続性を示せるかが注目点だ。
オルサート主審 5.0
41分の PK の判定が物議を醸すだろう。シュチェスニーが故意にムヒタリアンを倒したのだから PK の判断は妥当。だが、流れの中でエイブラハムが押し込んでおり、結果としてローマは同点の機会を逸してしまった。カードを出すためのルールの欠点が露呈したと言える。