2021/22 UEFA チャンピオンズリーグ第2節チェルシー戦は後半開始直後のキエーザ選手のゴールを守り切ったユベントスが 1-0 の勝利を手にしました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus FC [4-3-3] |
Chelsea FC [3-4-2-1] |
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GK | 1: シュチェスニー | 16: メンディ |
DF | 6: ダニーロ 19: ボヌッチ (C) 4: デ・リフト 12: A・サンドロ |
4: クリステンセン 6: チアゴ・シウバ 2: リュディガー |
MF | 30: ベンタンクール 27: ロカテッリ 25: ラビオ |
28: アスピリクエタ (C) 5: ジョルジーニョ 8: コバチッチ 3: マルコス・アロンソ |
FW | 11: クアドラード 20: ベルナルデスキ 22: キエーザ |
29: ハベルツ 9: ルカク 22: ツェイク |
ユベントスのアッレグリ監督は 4-3-3 を選択。ベルナルデスキ選手を偽9番に起用し、両翼にはクアドラード選手とキエーザ選手を配置。守備陣は予想された選手が先発する顔ぶれで試合に臨みます。
対するチェルシーのトゥヘル監督は 3-4-2-1 を選択。カンテ選手が新型コロナ陽性反応で欠場となったものの、予想された選手が先発する陣容で試合を迎えます。
試合は立ち上がりにチェルシーが左 CK からサインプレーでルカクが合わせるも跳ね返りが生じたシュートはシュチェスニーがキャッチ。チェルシーがボールを持って隙を窺い、ユベントスがカウンターを狙う展開となる。
ユベントスは20分にベルナルデスキが最終ラインにプレスを仕掛けてボール奪取。引き取ったキエーザが右サイドを抜け出してシュートを放つも枠のわずかに左。
40分にはキエーザが左サイドを強引に突破してクアドラードに展開。中に切れ込んだクアドラードが倒されてユベントスが FK を獲得する。これをベルナルデスキが直接狙ったが、壁に入っていたボヌッチを直撃してしまう。
対するチェルシーは45分の左 CK からチアゴ・シウバが立て続けにシュートを放ったが、どちらのユベントスの守備陣が身体を張ってブロック。前半は両チームが想定した試合展開で 0-0 のまま折り返す。
試合が動いたのは後半開始最初のプレー。ボヌッチが送ったフィードをラビオが落とし、回収したベルナルデスキがラストパスを供給。これを走り込んだキエーザが左足でニアに強烈なシュートを決め、ユベントスが先制する。
チェルシーは51分に右サイドでキープしたルカクからのクロスに逆サイドから中央に侵入したチルウェルが左足ボレーで狙うも上手くミートせず。
カウンターで追加点を狙うユベントスは64分にラビオのサイドチェンジに追い付いたクアドラードがダイレクトで中央に折り返す。これにベルナルデスキが走り込んだものの、こちらも上手くミートせず2点目とはならない。
80分には左サイドを持ち上がったケーンが得点の雰囲気を漂わせるもシュートまでには持ち込めず。一方のチェルシーも逆カウンターを発動させるもルカクのクロスが流れてチャンスは潰えてしまう。
ルカクは83分にフィジカルを活かしてバークリーの縦パスに反応して抜け出すもシュートは枠の上。チェルシーは95分に右 CK からハベルツが高い打点のヘディングシュートを放ったが、これをクロスバーを越えてノーゴール。
試合は 1-0 で終了し、ユベントスが勝点3を獲得した。
なお、試合に出場したユベントスの選手は以下のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.5
安定感のあるプレーと果敢な飛び出しを同居させた好パフォーマンスを披露した。
DF: ダニーロ 6.5
ツェイクや左 WB の攻撃を上手く制限し、ハーフスペースに走り込んで来る選手への警戒を怠ることなく集中力を保ち続けた。地味ではあるが、チームの堅守を支えていた。
DF: ボヌッチ 7.0
ルカクを徹底的に消し続け、エリア中央で仕事をさせなかった。先制点の起点のなるフィードの精度も高く持ち味が出された試合だった。
DF: デ・リフト 7.0
3バックに慣れていないことが試合終盤に示されたがハベルツを封じ、ボヌッチとともにピッチ中央を完全封鎖。自信を育む意味でも素晴らしい内容だった。
DF: アレックス・サンドロ 6.5
アスピリクエタなどにクロスを入れられることは容認したが、カットインなどの崩しは許さず。苦しい時間帯には自チームのスローインにして時間を作るなど狡猾さを見せた。
MF: ベンタンクール 6.5
序盤は背後のハーフスペースを突かれたが、持ち前のスピードでピッチの芽を摘み取り続ける。その後はロカテッリとの役割分担で縦パスそのものを封じ、カウンターの発射台としてチームに貢献した。
MF: ロカテッリ 7.0
ジョルジーニョとのレジスタ対決で期待された仕事を遂行。ビルドアップに加え、ボヌッチの穴埋めなど苦しい局面でチームに手を差し伸べ続けた貢献度は高い。
MF: ラビオ 6.5
自らのフィジカルで攻撃にアクセントを付けることで存在感を発揮。先制点に直結したポストプレーやクアドラードへのサイドチェンジは素晴らしいものだった。守備でも汗をかいていた。
FW: クアドラード 6.5
右サイドで攻守両面において汗をかき続ける。周囲との連携はスムーズで潤滑油として機能し続けた。
FW: ベルナルデスキ 6.5
偽9番を担える自信がフロックではないことをプレーで証明。プレッシャーを受ける状況下でもボールを引き出し、カウンターを完結できる走力を示してアピールに成功した。
FW: キエーザ 8.0
単騎での仕掛けになる場面が散見されたが、圧倒的なスピードでチェルシーの守備陣を無効化。また、自らの決定力でチームに勝利をもたらす抜きん出た存在だった。
【交代選手など】
FW: クルゼフスキ 6.0
65分にベルナルデスキとの交代で出場。役割をそのまま引き継いだが、チェルシー守備陣の圧力の前では上手くボールを収めることはできず。プレッシングは献身的だったが、攻撃面でのクオリティーが差となった。
MF: マッケニー 6.0
77分にラビオに代わって出場。中盤の右ボランチを担当し、DF ラインの盾としてチェルシーの縦への攻撃を制限し続けた。
FW: ケーン 6.0
キエーザとの交代で77分から出場する。1トップに入り、プレッシングやカウンターの要員として汗をかく。期待された仕事は遂行していたと言えるだろう。
DF: キエッリーニ ー
83分にベンタンクールとの交代で出場。3バックの左ストッパーとしてゴール前をさらに強固にする。
アッレグリ監督 7.0
逆サイドの大外は空けた状態で守り、サイドチェンジを引っ掛けてカウンターを決め切る戦術が計算どおりに機能した。キエーザとベルナルデスキの動けてボールが持てる2人を最前線で起用した判断が勝利を呼び込む結果となった。
ヒル・マンサーノ主審 6.0
チェルシーとしては試合最終盤のダニーロのハンドを取って欲しかったのだろう。だが、競り合ったチアゴ・シウバに当たったボールが腕に当たったのでは PK は宣告できない。疑問点はアディショナルタイムが予想よりも長く取られたことぐらいだろう。