2021/22 UEFA チャンピオンズリーグ第1節マルメ戦はA・サンドロ選手のゴールを皮切りに前半で3得点を奪ったユベントスが 0-3 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Malmö FF [3-5-2] |
Juventus FC [4-4-2] |
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GK | 30: ディアワラ | 1: シュチェスニー |
DF | 15: アフメドビッチ 24: ニールセン 31: ブローション |
6: ダニーロ 19: ボヌッチ 4: デ・リフト 12: A・サンドロ |
MF | 32: ベルゲ 20: イノセント 10: クリスティアンセン (C) 5: リークス 7: ラキプ 19: ビルマンチェビッチ |
11: クアドラード 30: ベンタンクール 27: ロカテッリ 25: ラビオ |
FW | 9: チョラク | 10: ディバラ (C) 9: モラタ |
マルメのトマソン監督は 3-4-2-1 を選択。前線はチョラク選手とビルマンチェビッチ選手が縦関係の2トップを組んだものの、最後尾は守備時に5枚となる陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督は 4-4-2 を選択。こちらは戦前に予想された先発メンバーとフォーメーションで試合に臨みます。
試合はハイラインを設定するマルメに対し、ユベントスは浮き球フィードで合えば1点という狙いを鮮明する。
ホームのマルメは17分にベルゲが右サイドから入れたクロスに逆サイドから侵入したリークスがダニーロのマークを外して右足ボレーを放つが、シュートは枠を捕らえない。
スコアが動いたのは23分。ユベントスはベンタンクールが右サイドに展開し、クアドラードがクロスを送るも走り込んだベンタンクールには合わず。それでも背後で詰めていたA・サンドロがダイビングヘッドで押し込み、ユベントスが先制する。
A・サンドロは28分にもボヌッチのフィードに反応して GK との1対1になるが、シュートは枠のわずかに右。
リードを得たユベントスは前半終了間際の43分に浮き球フィードに反応したモラタがニールセンに倒されて PK を獲得。これをディバラがゴール正面に強いシュートを決め、ユベントスのリードは2点に広がる。
このまま前半終了かと思われた46分にユベントスはシュチェスニーのゴールキックからモラタが落とすと、ラビオのリターンパスを受けたモラタが押し込んで3点目。ユベントスは前半で3点のリードを手にする。
試合の行方を決定づけたユベントスは後半はリスクマネジメントをしながら、4点目を狙う姿勢を見せる。しかし、62分のモラタと70分のディバラのシュートは相手 GK ディアワラの好セーブに阻まれてしまう。
一矢報いたいマルメは72分にクリスティアンセンが仕掛けからシュートを放つもシュチェスニーが良い飛び出しを見せてブロックに成功。84分にチョラクが放ったヘディングシュートは枠を捕らえない。
対するユベントスは90分に途中出場のクルゼフスキのポストプレーに反応したケーンが抜け出して左足シュートを枠に飛ばしたが、これは GK ディアワラが右足でセーブに成功してスコアは動かず。
後半は両 GK の好セーブが光る展開となったものの、前半のリードを守り切ったユベントスが 0-3 で勝利。ユベントスは今季公式戦の初勝利となった。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.0
冷静な判断に基づくプレーに終始。相手へのプレゼントなるミスもなく安定していた。
DF: ダニーロ 6.0
最終ラインで上手くバランスを取り、機を見てハーフスペースでボールを呼び込むサポートも遂行。
DF: ボヌッチ 6.5
チョラクに決定的な仕事を許さずゴール前を封鎖。同時に持ち味であるロングフィードを相手の GK と DF ラインの間に供給し、攻撃の起点になるなど良さが全面に出た試合だった。
DF: デ・リフト 6.0
安定感のある守備で堅実なプレーを見せている。継続性を示すことで立場は揺るぎないものとなるだろう。
DF: アレックス・サンドロ 7.0
持ち味である攻撃参加の良い面が強調された試合だった。守備でも計算ができる存在で、ポゼッションにも加わるなど貢献度は高かった。
MF: クアドラード 6.5
A・サンドロと同様にサイドで攻撃の幅を確保し、クロスでチャンスメイク。相手の WB が攻撃参加をした際はマークを怠らず献身的に働いていた。
MF: ベンタンクール 6.0
ロカテッリとダブルボランチの役割を上手く分担。中盤にリズムをもたらす。密集地帯を無謀なドリブルで突破するのではなく、ボールだけを脱出させることが今後の課題となるだろう。
MF: ロカテッリ 6.5
両足から精度の高いパスを供給し、ポゼッション時には中盤での羅針盤となる。ポジションは確立したに等しい。注目点はコンディションを維持できるかに移るだろう。
MF: ラビオ 6.5
左サイドの偽アタッキングハーフとして周囲との好連携を披露。誰と組んでもクオリティーが低下しないほど好パフォーマンスを維持している。
FW: ディバラ 6.5
ライン間でボールを呼び込み、味方に託す形でのポストプレーを遂行。PK は足元を滑らせたが決め切ったことが大きい。周囲とのコンビネーションを今以上に高めることが期待される。
FW: モラタ 7.0
DF ラインの背後を突くことが可能な試合で持ち味を発揮。公式戦2試合連続ゴールと結果を残していることが好材料。好調を維持できるかが注目点だ。
【交代選手など】
MF: マッケニー 5.5
67分にベンタンクールとの交代で出場。ベンタンクールの担っていた役割は着実に遂行していたが、クアドラードの役割に変更となった試合終盤は対応に少し苦しむ。この部分の学習が今後の課題だ。
FW: ケーン 6.0
モラタに代わり67分から出場する。クルゼフスキとのコンビネーションでゴールに迫るも得点とはならず。試合の行方に影響を与える局面で決定力を示すことで出場時間は伸びて行くだろう。
MF: ラムジー ー
82分にディバラとの交代で出場し、ロカテッリとともにダブルボランチを形成。
MF: クルゼフスキ ー
クアドラードとの交代で82分から出場。ケーンとの2トップを組み、ペナルティーエリア手前で攻撃に変化を加えられる存在感を発揮。好パフォーマンスだった。
DF: ルガーニ ー
87分にデ・リフトとの交代で出場。来週に訪れるであろうターンオーバーでの起用に向けた予行演習としての起用となった。
アッレグリ監督 7.0
献身性とクリーンシートでの勝利を達成。アウェイで結果を出したことは評価されるべきだろう。この試合で見せたパフォーマンスを週末のミラン戦でも再現できるかが課題になることは言うまでもない。
アルトゥール・ディアス主審 6.0
選手から抗議があったのはモラタがニールセンに倒されて PK を宣告した場面ぐらいだった。右手を相手を引っ掛ける形で倒したのだから PK の判定は妥当。試合を卒なく裁いていた。