2020/21 セリエA第25節スペツィア戦はモラタ選手のゴールを皮切りに3得点を奪ったユベントスが 3-0 で勝利しました。

先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。

Juventus [4-4-2] |
Spezia Calcio [4-3-3] |
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GK | 1: シュチェスニー | 94: プロベデル |
DF | 13: ダニーロ 28: デミラル 12: A・サンドロ ![]() 38: フラボッタ |
69: ビニャーリ 19: テルッツィ ![]() 28: エルリッチ 5: マルキッツァ |
MF | 22: キエーザ 14: マッケニー 30: ベンタンクール 25: ラビオ |
24: エステベス 88: レオ・セナ 25: マッジオーレ |
FW | 44: クルゼフスキ 7: ロナウド |
11: ギアシ 18: エンゾラ 17: ファリアス |
ユベントスのピルロ監督は 4-4-2 を選択。前節ベローナ戦からはベルナルデスキ選手とラムジー選手に代わってダニーロ選手とマッケニー選手が先発する予定が試合直前にデ・リフト選手とフラボッタ選手の入れ替えも敢行して試合に臨みます。
対するスペツィアのイタリアーノ監督は 4-3-3 を選択。こちらはエンゾラ選手を1トップに両翼でギアシ選手とファリアス選手がサポート。DF はテルッツィ選手とエルリッチ選手が中央を固める布陣で試合を迎えます。
最初に惜しい場面を作ったのはスペツィア。6分にサイドチェンジからマッジオーレがキープし、ファリアスがスルーパス。これに反応したマルキッツァが狙うも、シュートは枠のわずかに左へと外れる。
対するユベントスはキエーザがサイドで突破力を発揮。マッケニーからの横パスを受けてドリブルで前進してシュートを放つも、こちらもシュートは枠の右。
押し気味に試合を進めたユベントスが前半で得た最大のチャンスは41分。ダニーロからのパスを得たクルゼフスキが左サイドのロナウドにボールを託すと、ロナウドは得意の角度から右足を一蹴。しかし、シュートはニアポストを叩いて先制とはならず。
前半は 0-0 で折り返し、内容はユベントスに軍配が上がったもののスペツィアは悪くない結果で折り返すこととなる。
先手を取りたいユベントスだったが後半は試合が膠着。そのため、61分にピルロ監督が交代カードを切るとこの采配が的中する。
交代直後にユベントスはA・サンドロが前線にフィードを供給すると反応したベルナルデスキが中に折り返し、これを走り込んだモラタが押し込む。当初はベルナルデスキのポジションがオフサイドと判定されたが、VAR でオンサイドが確認されユベントスが待望の先制点を手にする。
落ち着きを得たユベントスは70分にラビオがベルナルデスキに展開すると、仕掛けからのクロスを受けたキエーザが狙う。このシュートはプロベデルにブロックされたものの、跳ね返りをキエーザ自身が押し込んでユベントスはリードを2点に広げる。
“パーティー” に参加したいロナウドは78分に左45度の位置から FK を直接狙うが、枠内に飛んだシュートは GK プロベデルが横っ飛びシュート。それでもロナウドは89分にボール奪取したベンタンクールからのラストパスで得た決定機では左足で冷静に流し込みチーム3点目を奪取。
スペツィアは後半アディショナルタイムに DF ライン裏に抜け出したギアシがデミラルに倒され、VAR の介入で PK を獲得。これをガラビノフがゴール右を狙ったが、コースが甘くなったシュートはシュチェスニーがストップ。
結局、ユベントスは 3-0 で勝利し、勝点3を積み重ねることに成功した。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.5
出番は少なかったが、クリーンシートを達成する上で欠かせないビッグセーブを披露。好調さを維持している。
DF: ダニーロ 6.0
スペツィアの連携に手を焼く場面もあったが、試合全体としては手堅いプレーで続けていたと言えるだろう。週末のラツィオ戦で本領を発揮してくれれば問題はない。
DF: デミラル 5.5
エンゾラとのバトルで劣勢気味であることに加え、試合終了間際にギアシを倒して PK を与えてしまったことがマイナス評価。プレー内容が思わしくない試合が続いている。
DF: アレックス・サンドロ 6.5
デ・リフトに代わって急遽 CB としてプレーすることになったが、危なげない内容を披露。先制点の起点となるフィードを供給するなど素晴らしいパフォーマンスだった。
DF: フラボッタ 5.0
試合に入ることができていなかった。セリエBの洗礼を浴びた状態と言えるだろう。経験不足が響いていた。
MF: キエーザ 6.5
前半は縦への推進力で存在感を発揮し、後半は中央で勝利を大きく手繰り寄せる2点目を奪取。加入1年目で期待に応えており、頼もしい限りだ。
MF: ベンタンクール 6.0
プレッシングの精度に粗さが目立つチームとの対戦では懸念点が露呈することはなく、この試合でもそうだった。次のラツィオ戦とポルト戦での内容で評価されるべきだ。
MF: ラビオ 6.0
スロースターターだった。相手のペースが落ちる中で輝きを増したことは評価されるが、これを試合当初から期待したい選手でもある。
MF: マッケニー 5.5
歯を食いしばってプレーをしていたが、スペツィア目線でトラブルに見舞われるほどではなかった。ベンタンクールと同じで今後の2試合で奮闘できれば問題はない。
FW: クルゼフスキ 6.0
2トップの一角として適応するための努力を惜しみなくしている。抜け出しによる決定機を手にした際に自分の右足を信頼してシュートを放てるかが今後の課題だ。
FW: クリスティアーノ・ロナウド 6.5
ポストを叩くなど惜しいシュートを放っていたが、最後にはパーティーに参加することに成功。気分良くラツィオ戦とポルト戦を迎えることができるだろう。
【交代選手など】
MF: ベルナルデスキ 7.0
61分にフラボッタとの交代で出場。直後にA・サンドロのフィードに反応してモラタの先制点をお膳立てし、キエーザの2点目もアシスト。持ち味が存分に発揮された試合だった。
FW: モラタ 7.0
マッケニーに代わり61分から出場。ぽっかり空いたままだった CF の役割を交代直後に埋めて先制点を奪取。コンディションが復調すれば先発が確約されるに値するパフォーマンスをこの試合でも示していた。
MF: ラムジー ー
キエーザとの交代で73分から出場する。
DF: ディ・パルド ー
88分にクルゼフスキに代わって出場機会を得る。
ピルロ監督 6.5
試合に向けた準備とハーフタイムでの指示は効果を発揮しなかったものの、交代采配で帳尻を合わせることに成功。何とか面目を保った。今週末のラツィオ戦と来週のポルト戦が正念場と言わざるを得ないだろう。
サッキ主審 6.0
ベルナルデスキのポジションは怪しかったのでオフサイドと見なした判断は止むを得ないし、デミラルのタックルを流したのも角度的に見づらかったことは否定できない。VAR に救われたことは否定できないが、全体的に安定したレフリングだった。