アリアンツ・スタジアムで行われた 2020/21 コッパ・イタリア準決勝インテル戦(セカンドレグ)に 0-0 で引き分けたユベントスのピルロ監督による試合後コメントを紹介いたします。
アンドレア・ピルロ監督:
「新米監督としてシーズンの現時点でチャンピオンズリーグのラウンド16に到達し、スーペルコッパに勝利し、コッパ・イタリア決勝に駒を進めました。
しかし、私達はまだ何も成し遂げていません。ですから仕事を継続し、集中を保ち続けなければなりません。
守備?私は幸運にもパワフルな4選手を擁していますし、彼らは非常に良くやっています。
今日、私達は良かったです。インテルに枠内シュートをほとんど許しませんでしたし、最高のチャンスは私達にありました。ハンダノビッチがピッチ上で最高の選手でした。
ディフェンスは 4-4-2 でセットしていますが、セッティングのフェーズは対戦相手によって変わります」
招集メンバーが発表されないという中でのコッパ・イタリア準決勝セカンドレグでしたが、決勝に駒を進めた試合運びは高く評価されるべきことでしょう。
招集メンバーが発表されなかった理由はアルトゥール選手とモラタ選手の状態を直前まで見極めようとしたことが理由だと考えられます。トゥット紙によりますとアルトゥール選手は発熱、モラタ選手は胃腸炎を抱えていたとのこと。
両選手は試合後のドレッシングルームでチームメイトと決勝進出の喜びを分かち合っていますから、今週末のナポリ戦には問題なく出場できるものと考えられます。
試合展開としては得点は奪えなかったものの、新しいビルドアップの型を実戦でテストできたことは収穫でした。
- 従来型
- 3-1-4-2 でビルドアップ
- 3バックの前に陣取るレジスタが封じられる問題
→ 第18節インテル戦で露呈
- 改良型
- 4-1-3-2 (2-3-3-2) でビルドアップ
- 両 SB がレジスタの高さで留まり、4バックの状態でビルドアップ
- 数的不利なら中盤 MF が助太刀
- 今回
- 3-2-3-2 でビルドアップ
- レジスタが両 CB の間に下りて3バックを形成
- 両 SB は『偽 SB』としてボランチに移動
→ ラビオがいる場合は WB の位置まで前進
守備時の 4-4-2 から攻撃に切り替わった際に『3-1-4-2 の一択』だったセリエA第18節の時からはバリエーションが増え、相手のハイプレスを回避することがチームとして可能になりつつあります。
インテルが時間の経過とともに可変システムに惑わされなくなり、ユベントスの両サイドの突破力が影を潜めたことで圧倒はできなかったものの使える目処が立ったことは大きいと言えるでしょう。
過密日程が続く中でピルロ監督が選手とフォーメーションを上手く活用して成績を出し続けることができるのかに注目です。