2020/21 セリエA第16節ミラン戦はキエーザ選手のドッピエッタなどでユベントスが 1-3 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
AC Milan [4-2-3-1] |
Juventus [4-4-2] |
|
---|---|---|
GK | 99: ドンナルンマ | 1: シュチェスニー |
DF | 5: ダロト 24: ケアー 13: ロマニョーリ 19: テオ・エルナンデス |
13: ダニーロ 19: ボヌッチ 4: デ・リフト 38: フラボッタ |
MF | 2: カラブリア 79: ケシエ 7: カスティジェホ 10: チャルハノール 15: ハウゲ |
22: キエーザ 25: ラビオ 30: ベンタンクール 8: ラムジー |
FW | 17: レオン | 10: ディバラ 7: ロナウド |
ミランのピオーリ監督は 4-2-3-1 を選択。トナーリ選手が不在の中盤にはカラブリア選手が入り、レオン選手を1トップに2列目でカスティジェホ、チャルハノール、ハウゲの3選手がサポートする陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのピルロ監督は 4-4-2 を選択。両サイドバックにダニーロ選手とフラボッタ選手を選択。中盤にはラビオ選手が復帰し、ディバラ選手とロナウド選手がコンビを組む布陣で試合に臨みます。
互いにゴールを狙う姿勢が現れた試合で先に惜しいシーンを得たのはホームのミラン。7分にベンタンクールがクリアし切れなかった所をカスティジェホが狙うも、シュチェスニーがセーブ。
対するユベントスは15分に左 CK のこぼれ球を拾ったキエーザが素早く右足を振り抜くがポストを直撃。それでも18分に右サイドから仕掛けたキエーザがディバラとのワンツーでエリア内に侵入し、右足シュートを決めてユベントスが先制する。
一方のミランは22分にチャルハノールの縦パスに反応したレオンが個人技から左足シュートを放つが、これは枠のわずかに左。35分すぎからはチャルハノールが積極的にシュートを放つもゴールは生まれず。
このまま前半終了かと思われた41分にミランはチャルハノールがラビオからボール奪取に成功。左サイドに展開して持ち上がったレオンの折り返しにカラブリアが右足で合わせて同点に追い付き、前半は 1-1 で折り返すこととなる。
後半で先にチャンスを得たのもミラン。48分に横パスを受けたダロトのミドルシュートが枠を捕らえたが、シュチェスニーが CK に逃れる。
両チームが勝ち越しを狙う状況でスコアを動かすことに成功したのはユベントス。62分にディバラから横パスを得たキエーザが少し持ち上がって今度は左足シュートを決め、ユベントスが再びリードを手にする。
ユベントスは71分に途中出場のマッケニーが枠内シュートを放つも、これはドンナルンマがストップ。それでも、76分にクルゼフスキが右サイドを突破して中央にクロスを供給するとマッケニーが豪快に蹴り込み、ユベントスのリードは2点に拡大する。
2点のビハインドを背負ったミランは84分にチャルハノールがロングシュートで局面の打開を狙うが、これはシュチェスニーが冷静にキャッチ。結局、試合はこのまま 1-3 で終了。後半の2得点で勝ち越しに成功したユベントスが勝点3を獲得した。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.5
積極的にシュートを放って来るチャルハノールに対して冷静に対処。失点はセーブ不可能な位置にシュートを打たれたので止むを得ないものだった。
DF: ダニーロ 6.0
レオンのスピードには手を焼いたが、ミランの左サイドに仕事らしい仕事をさせず。セットプレー時には最後の1人としてピンチの芽を摘み取り続けた。
DF: ボヌッチ 6.5
ペナルティーエリア内に攻め込まれてからボール奪取など対人守備能力の高さを見せ、ミラン攻撃陣の前に立ちふさがる。経験の差がものを言った試合だった。
DF: デ・リフト 6.5
ボヌッチと同様に最終ラインで身体を張り、ポゼッション時にはベンタンクールの隣や左サイドライン際にまで進出してボールを散らすなどで貢献。攻守両面でチームを下支えした。
DF: フラボッタ 6.0
狙い撃ちにされるリスクはあったが、対面したカスティジェホを上手く沈黙させる。中に絞ったりチームのために動き続けた。周囲の信頼を得れればボールに触れる機会も増えるだろう。
MF: キエーザ 8.0
テオ・エルナンデスに削られ続けたが、ドッピエッタで強烈なお返し。ドリブルで中央突破を見せるなど圧倒的な存在感を発揮していた。
MF: ラビオ 6.0
中盤で上手くバランスを取っていただけに失点のきっかけとなるドリブルミスでチャルハノールにボールを奪われたプレーだけが痛かった。勝ち切ったチームに感謝する必要がある。
MF: ベンタンクール 6.0
試合序盤に自陣ペナルティーエリア内での軽率なプレーでピンチを招くも、その後は復調して中盤をコントロール。能力を考えると少し物足りないパフォーマンスだった。
MF: ラムジー 6.0
少し下がってボールを引き出して局面を打開し、自らはスペースへのフリーランニングなどで貢献。サイドチェンジのミスで墓穴を掘りかけたが、シュチェスニーの好セーブに救われた。
FW: ディバラ 7.0
キエーザの2得点をアシストしたことに加え、ボールを受けてからの持ち上がりで局面を打開。昨季終盤戦で見せた輝きを放ち続けていた。
FW: クリスティアーノ・ロナウド 6.0
ペナルティーエリア内での決定機な仕事は封じられたが、サイドに流れてのチャンスメイクやファールでの FK 獲得などでチームに貢献。チームのために献身的な役割を担った。
【交代選手など】
MF: クルゼフスキ 7.0
キエーザとの交代で63分から出場。ディバラが務めていた2トップに入り、左右両サイドで縦への突破力を見せ付ける。マッケニーのゴールをダメ押しする仕掛けを見せるなど期待された仕事を十二分に遂行した。
MF: マッケニー 7.0
63分にディバラとの交代で出場する。ボックス・トゥ・ボックス型の MF としてタイミング良くゴール前に顔を出し、決定的な3点目を奪取。守備では相手を追い回すなど持ち味を見せ付けた。
MF: アルトゥール ー
74分にベンタンクールに代わって出場する。ボールを動かす能力に長けたところを見せ、素早くボールを散らすことでミランのプレス網にかかることを回避し、チームに勝利を呼び込んだ。
MF: ベルナルデスキ ー
74分にラムジーとの交代で出場機会を得る。役割をそのまま引き継ぎ、ミランが攻撃時に使うスペースを消し続けた。
DF: デミラル ー
フラボッタとの交代で87分から出場。
ピルロ監督 6.5
前半に MF 陣がミスを1度ずつしてピンチを招く展開ではあったものの、ハーフタイムでチームの問題を修正して勝ち切ったことは大いに評価されるべきだろう。交代采配がズバリ的中したことも大きい。継続性をどれだけ示せるかが注目点だ。
イッラーティ主審 5.5
ラフプレー連発のテオ・エルナンデスがなぜピッチに立ち続けることができたのだろう。ラビオに対するチャージはノーファールとの判定もかなり微妙だ。ホームチーム贔屓だとしてもやり過ぎと言わざるを得ないレフリングだった。