ユベントスは公式サイト上でピルロ監督がトップチームに急遽昇格したことで空席になっていたBチームの監督を発表いたしました。プリマベーラ(= U-19)からランベルト・ザウリ監督が昇進することになりました。

ザウリ監督は1971年7月生まれの49歳。現役時代はラベンナやヴィチェンツァでプレーした MF で、2019年夏にエンポリのプリマベーラを指揮していた時にユベントスに引き抜かれました。
ちなみに、ザウリ監督がユベントス・プリマベーラを率いて 2019/20 シーズンに残した成績は以下のとおりです。
- カンピオナート: 4位(10勝5分6敗・勝点35)
- コッパ・プリマベーラ: ベスト4(アウェイゴール差で準決勝敗退)
- UEFA ユースリーグ
- グループ: 首位通過(5勝1敗)
- ラウンド16で敗退
数字上では「まずまず」に留まりますが、内容は直近率いた指揮官の中で良いものでした。ですから、ユベントスが抱えているクラブ内部の事情を考えると昇進は妥当と言えるでしょう。
おそらく、Bチームでは「ピルロ新監督の育成」が当初の最優先事項だったはずです。ところが、トップチームのサッリ監督を解任した余波を受け、その計画が頓挫しました。
次の優先事項は「(クラブ財政に大きく貢献する)プリマベーラ出身選手の育成」であり、この項目で結果を出しているザウリ監督をBチームに引き上げることは順当なものでしょう。
ザウリ監督は 2019/20 シーズン終盤戦に “Bチームの主力” として活躍したファジョーリ選手やドラグシン選手を指導していますし、この年代は「イタリアのアンダー世代」に主力選手を複数人送り込んでいます。
それらの選手の能力を把握済みで、今季のプリマベーラで圧倒的な力を見せていたアタランタに唯一の黒星を付けた指揮官に育成を託す判断は間違いとは言えないでしょう。
2020/21 シーズンもコロナ禍の影響が少なからず生じるはずです。その中でザウリ監督がBチームの選手を上手く成長させ、自身の評価も高めることができるのかに注目です。