イタリア・サッカー連盟(FIGC)は公式サイト上で「2019/20 シーズンの残り試合は交代選手の上限を例外的に5とする」と発表いたしました。FIFA の示した方針を準拠する形となります。

なお、FIGC が示した選手交代に対する規定(の概要)は以下のとおりです。
- 2019/20 シーズンにおいて最大5人の選手交代を可能とする
- 試合を中断しての選手交代は各チームごとに3回まで
- 試合開始前およびハーフタイム中での交代はこれに含まない
- 両チームが同時に交代する場合も1回としてカウント
- 延長戦に入った場合は両チームに “4回目の試合中断権” が付与される
選手交代の形式としてはプレシーズンマッチとして開催されている『インターナショナル・チャンピオンズ・カップ(ICC)』で採用されているものと同様のものになりました。
ICC は選手交代枠は自由ですが、試合がダレることを防ぐために交代ができるタイミングに制限が設けられています。プリマベーラでも5人交代が許可されていますから、セリエAのチームは比較的スムーズに適応するものと思われます。
交代可能な選手数が5に拡大されたため、(ユベントスを始めとする)選手層の厚いチームは優位になります。
チャンピオンズリーグ制覇を狙うユベントスは「週2試合」を前提にチーム作りをしていますが、セリエAのほとんどのチームは「週1試合」が前提になっているからです。
ハーフタイムに「3選手を交代」という “荒療治” に打って出ても、2枚の交代カードを持って後半を戦えるのです。余剰人員を抱えていたチームが思わぬ形で恩恵を受けることになったと言えるでしょう。
ただ、選手交代を決断するのは監督です。したがって、交代采配に長けた指揮官でなければ、「最大で5選手の交代が可能」という状況を活かし切れないと考えられます。
メンバーを固定化する傾向が強いサッリ監督が過密日程の中でどのような選手起用および采配を見せるのかに注目です。