『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が夏の移籍市場で補強に動くであろう PSG やバルセロナからデ・シリオ選手への関心があることに不思議に思う記事を掲載しています。この動きはチームスポーツならではの要因が大きいと言えるでしょう。
デ・シリオ選手はネルソン・セメド選手との契約延長が拗れたと見られるバルセロナやムニエ選手の退団が噂される PSG などからの関心が報じられ続けています。確かに、実力的には疑問符が付くでしょう。
しかし、サッカーはチームスポーツであり、デ・シリオ選手が評価されるのは「控え選手」という部分が価値が高いからです。
- 年俸が(ビッグクラブ内では)低い水準
- 出場機会が限られていてもパフォーマンスは一定
- 複数のポジションでプレー可能
両 SB でプレー可能でテクニックもあるのですから、PSG やバルサの獲得リストには入るでしょう。『主力』としては物足りませんが、『控え』としてのコストパフォーマンスは十分です。だから、移籍市場で名前が出るのです。
「怪我がち」という問題点はありますが、それを逆手に取ることはできます。控え選手はシーズン全体で 30% の出場時間があれば十分ですから、起用できる時にターンオーバーをすれば満せます。
だから、使い勝手が良い上にクラブ経営面での貢献度が大きいデ・シリオ選手の評価が高くなるのです。
もちろん、ユベントスにおいてもデ・シリオ選手の使い勝手が良いことに変わりはありません。ただ、「主力選手として物足りないこと」は事実であり、市場価格に見合った獲得オファーがあるなら放出しても良い状況にあることも事実です。
“散財” が難しい経済状況ですから、コストパフォーマンスが良いデ・シリオ選手のようなタイプを上手く選手層に組み込めるかが例年よりも要求されることになるでしょう。パラティーチ CFO がどう判断した上で動くのかに注目です。