『トゥット・スポルト』によりますと、ユベントスが今夏に現行契約が満了するキエッリーニ選手に対し、「引退後のディレクター手形」を付けることによる年俸減を打診しているとのことです。経営に関する知識はあるため、興味深いオファーと言えるでしょう。
キエッリーニ選手は1984年8月生まれの35歳。現行契約は今夏までであり、「現役引退」が現実味を帯びている状況にあります。
ただ、まだ第一線でのプレーが期待できるため、どのメディアも「1〜2年の契約延長」を有力視しています。「絶対的な主力選手」としてシーズンを通したフル稼働を期待することは酷ですが、要所要所の試合で存在感を示す「大ベテラン」としての仕事は十分に可能と言えるでしょう。
ネックとなるのは「年俸」ですが、キエッリーニ選手の場合は “抜け道” が存在します。それは「引退後のポストを確約する」というものです。
『監督業』に進む選手は多いですが、『フロント業(= ディレクター職)』に進む能力を持った選手は少数派です。特に、キエッリーニ選手はトリノ大学で MBA を取得済ですから、ディレクターとして稀有な存在です。
「選手補強に特化したディレクター」ではなく、「クラブ経営についての “学術知識” を持ったディレクター」なのです。しかも、「代表チームの主将」でもあるのですから、『手形』を提示する意味は十分にあります。
悔やまれる点としては「経営のプロフェッショナルであるマロッタ GM が退任済み」であることでしょう。薫陶を受けるなら、最高の逸材から受けて欲しかったからです。
選手キャリアの最終盤を迎えているキエッリーニ選手がどのような形で現役生活を終えるのかに注目です。