新型コロナウイルスのために無観客で行われた 2019/20 セリエA第26節インテル戦はラムジー選手とディバラ選手のゴールでユベントスが 2-0 で勝利しました。

先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。

Juventus [4-3-3] |
FC Internazionale [3-5-2] |
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GK | 1: シュチェスニー | 1: ハンダノビッチ ![]() |
DF | 16: クアドラード 4: デ・リフト 19: ボヌッチ ![]() 12: アレックス・サンドロ |
37: シュクリニアル 6: デ・ブライ 95: バストーニ |
MF | 8: ラムジー 30: ベンタンクール 14: マテュイディ |
87: カンドレーバ 8: ベシーノ 77: ブロゾビッチ 23: バレッラ 15: ヤング |
FW | 11: ドウグラス・コスタ 21: イグアイン 7: ロナウド |
9: ルカク 10: ラウタロ |
ユベントスのサッリ監督は 4-3-3 を選択。ベンタンクール選手がレジスタを務め、前線はD・コスタ、イグアイン、ロナウドの3選手で構成される布陣で試合に臨みます。
対するインテルのコンテ監督は 3-5-2 を選択。ルカク選手とラウタロ選手の強力2トップが攻撃陣を牽引する陣容で試合を迎えます。
試合はホームのユベントスが押し込む展開で始まる。4分に左サイドを突破したイグアインのクロスをD・コスタがボレーで狙うも、上手くミートせず。
7分に左 CK からデ・リフトがニアで合わせるが、ハンダノビッチがブロック。15分にはマテュイディのシュートが枠を捉えたが、これもハンダノビッチがストップする。
対するインテルは22分にカンドレーバのミドルシュートで反撃すると、36分にはラウタロが落としたボールを走り込んだブロゾビッチがミドルシュート。しかし、シュチェスニーが横っ飛びセーブで防ぎ、ゴールとはならず。
前半は互いに譲らず 0-0 で折り返すことになる。
均衡を破ることに成功したのはユベントス。55分にA・サンドロのパスに反応したマテュイディが深い位置から折り返すと、中でロナウドが競り合ったことでこぼれ球が発生。これをラムジーが押し込み、ユベントスが先制に成功する。
リードを得たユベントスは67分にベンタンクールからのロングフィードを受けたディバラがドリブルで持ち上がり、ラムジーとのワンツーでインテル守備陣を翻弄し、最後は意表を突く左足アウトのシュートを決めてリードを2点に広げる。
一方のインテルはA・サンドロの負傷で急遽出場したデ・シリオからベシーノがボール奪取し、最後はエリクセンがシュート。しかし。シュートは枠のわずかに上へと外れてしまう。
ユベントスは後半アディショナルタイムにロナウドが2度の決定機を手にするが、シュートは枠を捉えず。それでも、試合はこのまま 2-0 で終了。ダービーを制したユベントスがラツィオを抜いて首位に浮上した。
なお、試合に出場したユベントスの監督・選手への採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.5
セーブ機会は少なかったが、35分のブロゾビッチのシュートをストップ。ピンチを防ぎ、安定したパフォーマンスを見せた。
DF: クアドラード 6.0
対面したヤングとのデュエルで優勢な状況を維持する。D・コスタのサポートを献身的に行うなど状態の良さも示した。
DF: デ・リフト 6.5
ラウタロを封じ込め、中央を上手く封鎖。最初のセットプレーで枠内シュートを放つなど、攻守において良い存在感を発揮した。これを継続できるかがポイントになるだろう。
DF: ボヌッチ 6.5
ルカクとフィジカルバトルを繰り広げ、相手に自由を与えず。スピード勝負に持ち込まれると厳しかったが、それをインテルが回避してくれたことは幸運だった。
DF: A・サンドロ 6.0
左サイドでボールを引き出し、前線に展開するなど中継点として機能。守備でも運動量を維持できており、日程が空いたことが功を奏する結果となった。途中交代となった状況が唯一の懸念点だ。
MF: ラムジー 7.0
運動量と球離れの良さを中盤で示した上、1ゴール1アシストとビルドアップ以外でも大きなインパクトを残す。適応が急速に進んだ選手と言えるだろう。
MF: ベンタンクール 6.0
サッリが期待するボールタッチ回数が極端に多いレジスタではなかったが、中盤でバランスを取り、DF ラインの前で “盾” として機能した。
MF: マテュイディ 6.5
持ち前の走力と献身性で黒子役として汗をかき続ける。スペースへの走り込みからの折り返しで先制点が生まれており、大きな役割を果たした。
FW: ドウグラス・コスタ 5.5
右ウィングとして積極的にデュエルを仕掛け、インテルを自陣深くに押し込む。しかし、相手の守備陣を崩すまでには至らず、守備の時間を与える結果になってしまった。
FW: イグアイン 5.5
開始直後の左サイドからのクロスやサイドチェンジで顔を出すも、肝心の決定機では存在感が消え去っていた。試合終盤になっても献身的に守備に走ったロナウドと比較すると、パフォーマンスを讃えることはできない。
FW: クリスティアーノ・ロナウド 6.5
自らのドリブルで持ち上がって枠内シュートを放つなど CF として期待された仕事を十分に果たす。ただ、決定的なシュートを放つ機会が複数回あっただけにゴールが欲しい試合でもあった。
【交代選手など】
FW: ディバラ 7.5
59分にD・コスタとの交代で出場。ベンタンクールからのロングフィードを処理し、持ち前のテクニックで追加点を奪取。強烈な存在感を発揮し、チームに勝点3をもたらした。
DF: デ・シリオ 5.0
A・サンドロが負傷した模様だったため、77分から急遽出場。上手く試合に入ることができず、狙われたことで危ない場面を作られてしまう。同情の余地は大いにあるものの、良い内容ではなかった。
FW: ベルナルデスキ ー
イグアインに代わり、80分から出場機会を得る。右ウィングのポジションを務め、守備時には1列下がって守備ブロックを形成するなど献身的な働きでチームに尽くした。
サッリ監督 6.5
先発に起用した前線3トップは動きが少なくて低調だったが、ハーフタイム後には交代采配を含めて良い面が現れた。ただ、試合日程が空いたことでパフォーマンスが良くなった可能があるだけに、疲労が溜まる連戦での継続性がシーズン最終盤の課題と言えるだろう。
グイダ主審 6.0
判定に対する観客からの不満が発生しない環境で淡々と試合を裁く。ペナルティーエリア内での判定は的確だったが、ピッチ中央付近では雑さもあり、可もなく不可もなくという内容だった。