『コリエレ・デッロ・スポルト』が「ローマがイグアインを獲得することは可能」との記事を掲載していましたので紹介いたします。仮説の段階ですが、ユベントスとイグアイン選手がどれだけ妥協するか次第と言えるでしょう。

「ジェコ選手の代わりにイグアイン選手を据える」とのシナリオが浮上した最大の要因はジェコ選手のパフォーマンスが芳しくなかったからでしょう。両選手が 2018/19 シーズンに残した成績は下表のとおりです。
イグアイン | ジェコ | |
---|---|---|
出場数(先発) | 29 (28) | 33 (28) |
ゴール数 | 11 | 9 |
アシスト数 | 1 | 6 |
ゴール所要時間 | 215.64分 | 286.22分 |
枠内シュート率 | 53.23% | 49.04% |
決定率 | 10.78% | 6.87% |
ゴール決定機 | 34 | 46 |
コリエレ紙が指摘したデータではジェコ選手の成績は思わしくなく、「散々な成績」として批判にさらされたイグアイン選手の成績を下回っています。
当のジェコ選手にはインテルからの関心が伝えられており、ローマとしては移籍金が得られるなら無理に引き止める必要はありません。
また、トッティ氏やデ・ロッシ選手といった “重鎮” がチームを離れたこともあり、劇的な変化を加える格好のタイミングでもあると言えるでしょう。
ただ、ネックとなるのは費用です。ローマが以下の2点を満たすことは非現実的であり、ユベントスと選手側がどれだけ妥協するかが交渉成立の鍵になると考えられます。
- 年1800万ユーロの減価償却が2年分
- 推定年俸750万ユーロ
→ ジェコ選手の推定年俸は450万ユーロ
ジェコ選手をインテルに売却した場合、移籍金は1500万ユーロ弱でしょう。イグアイン選手を期限付き移籍で獲得するにしても、「ローマが差額分のレンタル料を自ら持ち出す」か、「ユベントスのレンタル料を割引く」かが不可避となります。
また、ローマがイグアイン選手がユベントスから約束されている年俸を全額負担することも非現実的です。こちらは「選手が減給を受け入れる」か「ユベントスが年俸の一部負担する」かのどちらかが必要となります。
ユベントスとして最悪の事態は「イグアイン選手が不良債権と化すこと」です。そうなるぐらいなら、“損切り” を考えるべきと言えるでしょう。イグアイン選手の去就の行方に注目です。