2018/19 シーズンの最終戦となったセリエA第38節サンプドリア戦は試合最終盤に2得点を決めたサンプドリアが 2-0 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
UC Sampdoria [4-3-1-2] |
Juventus [4-4-2] |
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GK | 33: ラファエル | 21: ピンソーリョ |
DF | 24: ベレシンスキ 15: コリー 25: フェッラーリ 7: サーラ |
4: カセレス 24: ルガーニ 3: キエッリーニ 2: デ・シリオ |
MF | 10: プラート 8: バレート 16: リネティ 11: ガストン・ラミレス |
16: クアドラード 30: ベンタンクール 23: エムレ・ジャン 35: マテウス・ペレイラ |
FW | 92: デフレル 27: クアリャレッラ |
10: ディバラ 18: ケーン |
サンプドリアのジャンパオロ監督は 4-3-1-2 を選択。得点王を狙うクアリャレッラ選手の相棒にはデフレル選手が入り、トップ下からG・ラミレス選手がサポートする陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督は 4-4-2 を選択。事前に予告されたメンバーが先発に名を連ね、クアドラード選手とM・ペレイラ選手の立ち位置次第で 4-3-3 にも変更できる布陣で試合に臨みます。
試合は両チームとも相手の守備ブロックを崩して得点を狙う展開で始まる。
ユベントスは10分にケーンが抜け出してシュートは放つも、これはオフサイド。対するサンプドリアは34分に右サイドからのクロスをクアリャレッラがジャンピングボレーで狙うも、こちらは枠を捉えない。
38分にはM・ペレイラからのクロスにディバラが飛び込んだが、サンプドリア DF 陣の身体を張った守備の前にシュートを枠に飛ばすことはできず。前半は両チームともに決定機を作り出すことはできず、0-0 で折り返すことになる。
後半に入ると、ユベントスは左サイドのスペースに陣取るデ・シリオを使った攻めを見せる。48分にデ・シリオのクロスにケーンが合わせたものの、シュートは枠の左へと外れる。
52分には左 CK のクリアボールをディバラがダイレクトで狙うが、こちらは枠の上にシュートを外してしまう。対するサンプドリアは77分にクアリャレッラのシュートが枠を捉えたが、シュートはピンソーリョがキャッチ。
互いに決め手を欠く中でユベントスは80分にポルタノーバの縦パスに反応したケーンがネットを揺らす。しかし、オフサイドでゴールは認められない。
対するサンプドリアは84分にガッビアディーニの落としを受けたデフレルが中に切れ込んで右足でシュート。逆足でジャストミートしなかったシュートが GK ピンソーリョの逆を突き、サンプドリアが1点を先制する。
サンプドリアは90分にドリブルで守備力の弱いポルタノーバを交わしてゴール前に迫ると、ルガーニのファールで FK を獲得する。これをカプラーリがゴール右上に決め、試合を決定づける。
結局、試合はこのまま 2-0 で終了。試合終了間際の2得点でホームのサンプドリアが今季最終戦を勝利で終えた。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ピンソーリョ 5.0
カプラーリの FK は止めることは不可能だったが、デフレルのシュートへの対応は評価できない。第3GK であるとは言え、ヤマを張るセービングは避けるべきである。
DF: カセレス 5.5
右 SB として手堅いプレーに終始。攻撃面での押し上げが期待されたが、チームに推進力を与えるほどの内容を示すことはできなかった。
DF: ルガーニ 5.5
ショートパス主体のビルドアップに積極的に加わり、守備でも最善のプレーを選択していた。ただ、守備陣を統率するまでには達していなかった。
DF: キエッリーニ 6.0
負傷明けだったが、落ち着いた内容のプレーを披露する。調整が主目的だったと考えられるが、良いパフォーマンスだった。
DF: デ・シリオ 6.0
スペースができた後半はボールを引き出し、チームを押し上げる役割を担った。手堅さはカセレスと同じだったが、チャンスを作り出せていた分だけ好印象である。
MF: クアドラード 5.0
右サイドからの突破を期待されたが、期待に応えるまでには至らず。インパクトを残すことはできなかった。
MF: エムレ・ジャン 6.5
持ち前のフィジカルを活かし、中盤で大きな存在感を発揮する。負傷で60分過ぎに途中交代を強いられたことが悔やまれる。
MF: ベンタンクール 6.0
エムレ・ジャンとのコンビで中盤からボールをサイドに供給し、ダブルボランチでもポゼッションが可能なことを示した。試合終盤はプリマベーラの選手を両脇に抱える形となり、守備に苦労することとなった。
MF: マテウス・ペレイラ 5.5
左サイドでテクニックを見せたが、相手のマークを外すポジションが少なく、脅威とは見なされていなかった。ポジショニングとランニングの質を高めることが今後の課題と言えるだろう。
FW: ディバラ 5.5
中盤の2人をサポートするためにトップ下としても働き、ボールを引き出す動きを献身的に行った。ただ、ファイナルサードでも正確さに欠き、得点に絡む決定的な仕事をすることはできなかった。
FW: ケーン 5.5
スペースの裏を狙う積極的な姿勢を見せ、GK との1対1のシーンを作るなど持ち味を見せていた。それだけにオフサイドにかかってしまったことが悔やまれる。
【交代選手など】
MF: ポルタノーバ 6.0
59分にエムレ・ジャンとの交代でトップチームデビューを果たす。「積極的なタックル」や「縦への意識」で良いアピールをした一方で、「ポジショニング」や「守備力」が改善点として浮き彫りになった。さらなる成長に期待したい。
DF: ボヌッチ 5.5
キエッリーニとの交代で65分から出場する。最終ラインに入るも、消化試合の内容を上向かせるリーダーシップを発揮することはできず。低調な内容だった。
MF: ニコルッシ 6.0
M・ペレイラに代わり75分から出場機会を得る。左のインサイドハーフとしてデ・シリオとともにスペースをケアした守備を行う。防戦一方となったため、持ち味であるキック力を流れの中で披露する場面はほとんどなかった。
アッレグリ監督 6.0
先を見据えた采配をする必要が全くない状況で選手のコンディションや将来性に重点を置いた選手起用を行った。試合には敗れたが、十分な内容を示したと言えるだろう。
ナスカ主審 6.0
後半は肉弾戦の様相を呈したものの消化試合であったため、判定にスポットが当たったのはケーンのオフサイドぐらいだった。無難に試合を裁き切ったと言えるだろう。