『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によりますと、4月7日に行われたセリエA第31節インテル対アタランタ戦で “不自然な振動” が計測された件に対し、「サン・シーロの安全性に問題なし」との共同声明が出されたとのことです。27日にイタリア・ダービーが控えているため、気になるニュースと言えるでしょう。
インテルとミランが本拠地にしているサン・シーロ(= スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ)ですが、4月7日に行われたインテル対アタランタ戦で3階席の一部セクターで “不自然な振動” が検出されていました。
サン・シーロは1925年に開場し、1990年イタリアW杯の際に現在の形に改修されたスタジアムです。そのため、「老朽化」が懸念事項になりつつある状況でした。
“不自然な振動” は「崩落」の前兆(の1つ)ですし、今季開幕前にジェノバで発生したモランディ橋崩落事故も同様の予兆があったと考えれます。こうした理由から、所有者であるミラノ市は調査を依頼したのでしょう。
調査を行ったのはジャン・ミケーレ・カルビ氏でパビバ IUSS 大学院大学で教授を勤めている人物です。土木建築に定評がある学校ですから、適任者と言えるでしょう。
結論は「安全係数の低下は見られず、特別の措置を講じる必要はない」というものでした。これを受け、所有者(= ミラノ市)と利用者(= インテルとミラン)は『安全宣言』を出したのだと考えられます。
サン・シーロは4月20日にインテル対ローマ戦が行われ、1週間後の27日にはインテル対ユベントス戦が行われます。特に、イタリア・ダービーは「大入り」となる可能性が高いだけに、スタジアムの安全性は重要と言えるでしょう。
安全宣言は出されていますが、「偶発的なものだったのか」は監視を継続する必要があると思われます。ピッチ外の出来事が熱戦に水を差すという展開は避けて欲しいところです。