ユベントスは公式サイト上でプリマベーラに所属するニコロ・ファジョーリ選手が心臓不整脈(良性)の外科手術を受け、4週間の離脱を見込んでいると発表いたしました。ケディラ選手と同様のリハビリプロセスを辿ることになるでしょう。

ファジョーリ選手は2001年2月生まれの18歳。2018年の北米プレシーズン・ツアーに帯同し、2試合でプレーしている期待の攻撃的 MF です。
今シーズンはプリマベーラを主戦場とし、リーグ戦17試合で5ゴール6アシスト。シーズン序盤にはBチームでもプレーしており、将来が嘱望されている存在です。
そのファジョーリ選手に良性の心臓不整脈が見つかり、外科手術を受けたとのこと。事例としてはケディラ選手と同じですから、復帰(= 激しい運動を再開する)までは「4週間の見通し」との見解が発表されているのでしょう。
プリマベーラに所属する選手が離脱したことがクラブから公式発表されるのは「異例」ですが、これはファジョーリ選手が例外的な立場にあることが理由と考えられます。
- ユベントスは「スクデット獲得まで残り6試合で勝点1」
- 「若手有望株をトップチーム・デビューさせないのか」という声が各所から出る
- ファジョーリ選手も有望株の1人
- U-19 イタリア代表の主力選手
- イタリアは『2019 U-19 欧州選手権・決勝ラウンド』に進出
- 6月にアルメニアで決勝ラウンドが行われる
- ファジョーリ選手は U-19 イタリア代表のレギュラー選手
ユベントスだけなら、前日会見で質問が出るまでは「沈黙」を貫き、回答を迫られた場合は「プライベートな理由。懲罰的な要素・要因は何もない」と述べれば十分です。
ただ、U-19 イタリア代表が深く関与してしまっているため、公表が必要な状況となっているのです。
2019年3月に行われた『U-19 欧州選手権エリートラウンド』でファジョーリ選手は3試合すべてで先発出場しました。その選手が「理由も告げられずに離脱」となれば、余計な詮索を招いてしまいます。
また、「6月の決勝ラウンドに間に合わない」となれば、主力のレギュラー MF が1人不在になるのです。土壇場で通告されるよりも、現時点で知らされていた方が対処しやすいという事情もあるからです。
トップチーム・デビューの絶好機が訪れていた状況で不整脈が発覚したことは “不運” と言えるでしょう。少なくとも、手遅れによる “悲劇” を回避できたのですから、復帰を急ぐ必要はありません。
ファジョーリ選手には同様の事例を乗り越えたリヒトシュタイナー選手やケディラ選手のように万全の状態で復帰し、トップチームに定着するための成長曲線を描き続けて欲しいと思います。