『コリエレ・デッロ・スポルト』が「インテルで不良債権と化しているイカルディ選手の今季ユベントスで燻っているディバラ選手のトレードは両チームにとって正しい」と主張しています。ただ、ユベントス側のメリットはないと言わざるを得ないでしょう。
まず、インテル目線では「悪い取引ではない」と言えるでしょう。得点が期待できる CF の離脱は痛手ですが、“問題児” と化した状況では戦力として計算することはできないからです。
しかし、イカルディ選手の代わりにディバラ選手を獲得できれば、攻撃力は維持することは可能です。スパレッティ監督が「ディバラ選手を0トップで起用」することで、ラウタロ選手やナインゴラン選手との “共存” を図ることができるからです。
また、ボールを引き出したりするポストプレーが期待できますので、中央が渋滞することを防げるため、多くの問題を抱えることは少ないと言えるでしょう。
一方のユベントスはインテルと比較すると、トレードをした場合のネガティブな要素が多い状況です。
- エリア中央はロナウド選手の縄張り
- FW はロナウド選手への “アシスト” が攻守で要求される
- クラブ内育成選手であるケーン選手(19)の存在
ユベントスでは「ロナウド選手がボス」として選手から一目置かれています。つまり、コンビを組む FW はロナウド選手のために「攻守で汗をかき、献身性を示すこと」が要求されているのです。
ですが、イカルディ選手が輝くのは「ロナウド選手の役割」を担当した時であり、「ロナウド選手のサポートをする役割」を担当した時ではありません。そのため、“控え選手” となる可能性が高い選手に高給を支払ってまで獲得する価値は少ない状況と言えるのです。
実際には「ディバラ選手とイカルディ選手のトレード」よりも、チャンピオンズリーグでまさかの敗退を喫したレアル・マドリードが獲得に乗り出す可能性の方が高いと言えるでしょう。夏の移籍市場でのレアルの動きに注目です。