ユベントスは公式サイト上でサンプドリアに期限付き移籍しているエミル・アウデーロ選手の現行契約の内容を変更することでサンプドリアと合意したと発表いたしました。

発表されたプレスリリースの内容は以下のとおりです。
サンプドリアとの合意事項
トリノ、2019年1月30日 ー ユベントス・フットボールクラブは UC サンプドリアとの選手エミル・アウデーロの買取および買戻しオプションが付随した期限付き移籍契約を変更することで合意したことを報告いたします。
新契約の基本事項は選手が 2018/19 シーズンに定められた目標値に到達すると、サンプドリアには買取オプションではなく買取義務が発生する形態となっています。
移籍金の額は2000万ユーロ。4年間の分割で支払われることになります。なお、ユベントスはサンプドリアに対し、前契約では買戻しオプションを有していましたが、今契約では放棄しております。
1月29日に『スカイ・イタリア』が本件を報じていましたが、それが公式に発表されることとなりました。状況を整理することにしましょう。
- 旧契約:
- 2018年夏に締結
- アウデーロ選手がサンプドリアに期限付き移籍
- サンプドリアは買取りオプション(推定1400万ユーロ)を保持
- ユベントスは買戻しオプション(推定2000万ユーロ)を保持
- 新契約:
- 2019年1月30日に締結
- アウデーロ選手はサンプドリアに引き続き期限付き移籍
- サンプドリアは2000万ユーロの買取り義務を負う
- ユベントスは買戻しオプションを放棄
最大の変更点は「ユベントスがアウデーロ選手の保有権を完全に手放したこと」でしょう。現状は手元にありますが、レギュラー GK として活躍するアウデーロ選手は後半戦でも出場機会を得るため、サンプドリアに買取り義務が発生することは既定路線だからです。
この場合、ユベントスにとっては「クラブ内育成選手の流出」という大きなダメージを負うリスクがあります。
旧契約ではサンプドリアはアウデーロ選手の取引で得られる収益は最大でも600万ユーロでした。これはユベントスが買戻しオプションを行使できるため、それ以上の値段を付けるチームが現れても移籍金が “頭打ち” になるからです。
しかし、(将来的に)2600万ユーロ以上の移籍金が付くという自信がサンプドリアにあるなら、新契約を締結する意味はあります。実際にアーセナルの影がチラついているのですから、そうなる可能性はあると言えるでしょう。
ユベントスのフロント陣が下した決断が吉と出るか、凶と出るのかに注目です。