スタディオ・カルロ・カステラーニで行われた 2018/19 セリエA第10節エンポリ戦はロナウド選手の2ゴールでユベントスが 1-2 の逆転勝利で終えました。
試合に先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Empoli FC [4-3-2-1] |
Juventus [4-3-3] |
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GK | 1: プロベデル | 1: シュチェスニー |
DF | 2: ディ・ロレンツォ 26: シルベストレ 22: マイエッタ 13: アントネッリ |
2: デ・シリオ 19: ボヌッチ 24: ルガーニ 12: アレックス・サンドロ |
MF | 18: アックア 8: トラオレ 10: ベナセル 33: クルニッチ 6: ザイツ |
30: ベンタンクール 5: ピアニッチ 14: マテュイディ |
FW | 11: カプート | 33: ベルナルデスキ 10: ディバラ 7: ロナウド |
エンポリのアンドレアッツォーリ監督は 4-3-2-1 を選択。カプート選手を最前線に配置し、ザイツ選手とクルニッチ選手がツーシャドーを務める陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督は 4-3-3 を選択。デ・シリオ選手とベルナルデスキ選手が先発起用され、試合開始直前にルガーニ選手がキエッリーニ選手に代わって急遽先発する布陣で試合に臨みます。
試合はユベントスが CK やサイド攻撃でエンポリゴールを脅かす展開で始まる。10分にA・サンドロからの折り返すを受けたピアニッチが狙うも、シュートは枠の右。
26分にはピアニッチの FK からA・サンドロが頭で狙うも、シュートは相手 GK がキャッチ。序盤の CK と同じ展開で均衡を破ることはできない。
すると、28分にエンポリはアックアが自陣深くでA・サンドロのスライディングタックルを交わすと、追いすがるマテュイディを振り切って右サイドをそのまま駆け上がる。入れられたグラウンダーのクロスをカプートがまたぐも、クルニッチとベンタンクールに当たったこぼれ球をカプートが左足で決め、エンポリが先制する。
1点のビハインドを負ったユベントスはA・サンドロのクロスにロナウドが高い打点を合わせるも、シュートは GK プロベデルが落ち着いてキャッチ。前半はエンポリが1点をリードして折り返すこととなる。
ユベントスは48分に左 CK からA・サンドロが角度のないところから狙うが、プロベデルがセーブ。それでも、そのこぼれ球を回収したディバラのシュートの跳ね返りを右サイドにいたピアニッチが回収し、左足でシュート。しかし、クロスバーに嫌われてしまう。
だが、53分にエンポリはデ・シリオが入れたマイナスのグラウンダークロスをベナセルがエリア内でカットするも、トラップが大きくなったところをディバラに先に身体を入れられてしまう。ここでベナセルがディバラを倒してしまい、ユベントスが PK を獲得。これをロナウドがゴール左下に決め、ユベントスが同点に追いつく。
すると、70分にディバラからボールを得たマテュイディが持ち上がり、右サイドにいたロナウドに展開。ゴール右45度付近のやや距離のある位置からロナウドが右足を振り抜くと、シュートがゴール左上に決まり、ユベントスが逆転に成功する。
一方のエンポリは FK から高さを活かして同点に持ち込む狙いを見せるが、必死で守るユベントス守備陣からゴールをあげることはできない。結局、試合はこのまま 1-2 で終了。ロナウド選手の2ゴールで後半に逆転したユベントスが勝利した。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.0
失点の場面で GK にできることは皆無。高弾道のクロスに対して落ち着いて処理しており、チームに安定感をもたらしていた。
DF: デ・シリオ 6.0
落ち着いた内容のプレーを披露し、戦力として計算ができることを示した。カンセロが攻撃で良いアクセントを付けているだけに、どういった違いを見せるかがポイントとなるだろう。
DF: ルガーニ 6.0
キエッリーニに代わって急遽出場だったが、合格点に値する内容だった。失点のシーンではマークについていたカプートがスルーした時点で走り込むクルニッチのシュートコースを消しに行っており、やるべき仕事はできていた。
DF: ボヌッチ 6.5
ルガーニと急遽コンビを組み、ゴール前で身体を張り続けた。守備陣を上手く統率できていたと言えるだろう。
DF: アレックス・サンドロ 6.5
試合序盤からセットプレーでシュートを放つなど見せ場を多く作った。アックアにスライディングが交わされたことで失点を招くことになったが、判断は適切なものだった。
MF: ベンタンクール 6.0
持っている技術力を考えると、もう少しボールを引き出して欲しかったことは否めない。ただ、最後まで献身的に働くなど貢献度は高かった。
MF: ピアニッチ 6.0
中盤でボールを動かし、左右からエンポリ守備陣を揺さぶる。ただ、中央を固めるエンポリに攻撃の選択肢を制限され、苦戦することにもなってしまった。
MF: マテュイディ 6.0
前半は身体が重く、アックアに簡単に振り切られてしまうほどだった。後半からは持ち直し、いつものマテュイディが見れたと言えるだろう。
FW: ベルナルデスキ 5.0
今シーズン最悪のパフォーマンス。前線は無秩序状態となり、守備での献身性も少なかった。ここまでの試合で見せていた内容とあまりにかけ離れていた。
FW: ディバラ 6.0
前半は3トップの渋滞が起きたため、ほとんどの場面で消えてしまう。ただ、秩序が戻った後半ではエリア内でボールに触れる機会も増え、PK を奪取。仕事を果たしたと言えるだろう。
FW: クリスティアーノ・ロナウド 7.5
ドッピエッタでチームに勝点3をもたらす。PK はディバラの貢献度が高いが、2点目は完全に個の能力を見せつけるスーパーゴールだった。存在感が大きすぎる選手だ。
【交代選手など】
FW: クアドラード 6.0
ベルナルデスキとの交代で66分から出場。右ワイドを担当し、インサイドハーフの位置でも四苦八苦しながらプレーした。ただ、中盤の中央での起用はまだ計算するのは難しい。
FW: ドウグラス・コスタ ー
80分からピアニッチに代わり出場機会を得る。右サイドでスプリントをした際のスピードが以前の水準に戻りつつあり、状態は上向いていると言えるだろう。
DF: バルザーリ ー
デ・シリオに代わって90分から出場する。「守り切る」という使命を敢行し、チームに勝点3をもたらした。
アッレグリ監督 6.0
ユナイテッド戦とほぼ同じコンセプトで戦ったものの、前半の出来は散々なものだった。ただ、ハーフタイムで修正し、ロナウドの個人技が決定打になったとは言え、逆転勝ちで勝点3を手にした采配は評価されるべきだろう。
カルバレーゼ主審 6.0
エンポリから見れば、PK の判定は酷だっただろう。ただ、PK ではないと判定してしまうと、エリア内での潰しがノーファールとなるだけに止むを得ない判断だった。