2018/19 シーズンの開幕まで1週間を切りましたので、ユベントスのアッレグリ監督が今季に使用すると予想されるフォーメーションを整理することにしましょう。
有力なシステムは以下のとおりです。
4-2-3-1 (4-4-2)
現時点での本命は 4-2-3-1 でしょう。守備時には 4-4-2 へのスライドが容易ですし、ロナウド選手とディバラ選手に守備を免除することができる数少ないシステムだからです。
GK: シュチェスニー
DF: カンセロ、ボヌッチ、キエッリーニ、A・サンドロ
DMF: ピアニッチ、ケディラ(エムレ・ジャン)
MF: クアドラード、ディバラ、D・コスタ(マンジュキッチ)
FW: ロナウド
4-2-3-1 の利点は「基本的なメカニズムをそのまま利用できる」という部分です。昨シーズンまで利用してきた連携をそのまま活用できるため、ゼロから構築し直す必要がないことはメリットになります。
その上、「力技のオプションが存在すること」もアトバンテージです。中央でディバラ選手が消された場合、マンジュキッチ選手を投入した2トップの形での “パワープレー” に出る選択肢が生まれます。「FW 同士でスペースを潰し合わない」という課題はありますが、解決策を模索するだけの価値はあるはずです。
また、4-4-2 でブロックを構築すれば、「ロナウドとディバラの両選手を前線に残せる」という点でも使い勝手が良いシステムと言えるでしょう。
4-3-3 (4-1-4-1)
次に考えられるのは 4-3-3 (または 4-1-4-1)です。これはウィンガーとインサイドハーフのポジションでシステムが変わる可変システムです。
GK: シュチェスニー
DF: カンセロ、ボヌッチ、キエッリーニ、A・サンドロ
MF: ケディラ(エムレ・ジャン)、ピアニッチ、マテュイディ
FW: クアドラード(ベルナルデスキ)、ロナウド、D・コスタ(マンジュキッチ)
GK と DF は 4-2-3-1 と同じです。シュチェスニー選手が正 GK としてスタートし、不安定なパフォーマンスが続くのであれば、ペリン選手にチャンスが与えられることになるでしょう。
DF は「カンセロ選手の守備ユニットへの適応」と「ボヌッチ選手とルガーニ選手の出場時間をどう割り当てるか」が大きな争点になります。
4-3-3 (4-3-2-1) や 4-1-4-1 を使う理由は「中盤に3選手を起用できる」という点に尽きます。走力を兼ね備えた中盤 MF を複数擁しているため、ロナウド選手との兼ね合い次第では重要度が高くなることが予想されます。
「ディバラ選手を休ませる必要がある試合」は絶対に出てきます。そのため、トップ下を起用しないシステムは形にしておく必要があると言えるでしょう。
3-5-2
使用頻度は少ないと予想されますが、3バック(3-5-2)もオプションとして準備はされているはずです。
GK: シュチェスニー
DF: ベナティア(ルガーニ)、ボヌッチ、キエッリーニ
WB: カンセロ(クアドラード)、A・サンドロ(スピナッツォーラ)
MF: ケディラ(エムレ・ジャン)、ピアニッチ、マテュイディ
FW: ディバラ、ロナウド(マンジュキッチ)
「最終ラインを固める」という目的で、シーズンに数試合は使われると予想されます。ただ、最後の砦として君臨したブッフォン選手が退団したため、実際に使用される確率は下がっていることでしょう。
攻撃よりも守備に重きを置いた試合で使用される傾向が強いため、「5-4-1 のブロックで耐え凌ぐ」という時間帯が多くなると予想されます。どちらかと言うと、マンジュキッチ選手の方に合ったシステムではないかと思われます。
どのフォーメーションを採用するにせよ、最優先事項は「ロナウド選手の決定力を最大限活用できるシステムを確立させること」になります。アッレグリ監督は選手の最適な組み合わせを見つけるためにシーズン序盤戦を費やすため、メインとなるシステムが確定するのはシーズン中盤戦以降になるでしょう。
ユベントスがどのようなシステムを駆使することになるのかに注目です。