ユベントスは公式ツイッター上でアントニオ・タヤーニ(Antonio Tajani)欧州議会議長がコンティナッサの練習場を訪問したと発表いたしました。
アントニオ・タヤーニ氏は2017年1月に欧州議会の議長に選出された保守派の政治家です。そのタヤーニ議長がユベントスを表敬訪問したのには以下のような理由があるからです。
現地8日、タヤーニ議長が訪問したのはフランスのサン=マルタン=ド=ラ=ポルトという街です。
実はリヨン(フランス)とトリノ(イタリア)を TAV (Treno Alta Velocita SpA)という高速鉄道路線で接続することが両国政府間で合意しており、建設資金を一部拠出している EU のトップが工事現場の激励に訪れていたのです。
トリノに立ち寄ったのはあくまでも “おまけ” と言えるでしょう。
余談ですが、このリヨンとトリノを TAV で結ぶプロジェクトは環境団体には極めて評判が悪くなっています。
と言うのも、このプロジェクトは「サン=ジャン=ド=モリエンヌ(フランス)とスーザ(イタリア)の 60km 弱をトンネルで結ぶ」という難工事も含まれており、巨額費用や環境破壊を理由に反対運動が繰り広げられています。
ただ、「貨物を高速鉄道で輸送できることで温室効果ガス削減に貢献できる」という “環境団体の泣き所” を突かれることもあり、反対運動は以前と比べると下火になっていることは否定できません。
(また、欧州の “意識が高い系” は今は海洋プラスチック問題で忙しいため)
ユベントスは欧州議会の議長から表敬訪問を受けたに過ぎないため、政治問題についての見解を出す必要はありません。トリノからリヨンへのアクセスが大きく改善されると、「女子チームの強豪であるリヨンとの親善試合」という形で恩恵を受けることができるでしょう。
公共インフラの整備がユベントスの経営にプラスの影響が及ぶことになるのかに注目です。