2017/18 シーズンの公式戦が終了しましたので、ユベントスの選手・監督への評価を行いたいと思います。評価は A〜D の4段階、A が最高評価です。
第1回目の評価対象は GK と監督です。
ジャンルイジ・ブッフォン(40):A-
40歳を迎えるシーズンでしたが、昨シーズンに続き年齢を感じさせないパフォーマンスを披露していたと言えるでしょう。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2017/18 (出場時間率:62.4%) |
セリエA | 21 (21) | 14 | 1863' |
UEFA CL | 9 (9) | 11 | 810' | |
イタリア杯 | 3 (3) | 0 | 270' | |
SuperCoppa | 1 (1) | 3 | 90' | |
合計 | 34 (34) | 28 | 3033' | |
全試合 | 54 | ー | 4860' |
出場時間は全体の6割強。ターンオーバーを実施しても 70% 台に乗ると予想していただけに、「怪我の回復に時間を要することが隠し切れなくなった」と言わざるを得ません。
とは言え、パフォーマンスは最後まで1線級でした。正 GK としてトップレベルのままチームを離れる決断を下したため、ティフォージも好印象を持った状態であることが期待できます。
ヴォイチェフ・シュチェスニー(28):A
ブッフォン選手の後継者としてユベントスに加入したシュチェスニー選手は4割弱の出場時間を移籍初年度で手にしました。
大会名 | 試 | 失点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2017/18 (出場時間率:37.1%) |
セリエA | 17 (17) | 9 | 1530' |
UEFA CL | 2 (1) | 1 | 91' | |
イタリア杯 | 2 (2) | 0 | 180' | |
合計 | 21 (20) | 10 | 1801' | |
全試合 | 54 | ー | 4860' |
序盤はターンオーバー要員という立場でしたが、12月にブッフォン選手が負傷離脱すると、代役以上のプレーを披露。来季の正 GK として十分な能力を持ち合わせていることをピッチ上で実証しました。
GK 能力で懸念が示されることにはならないでしょう。「守備陣との連携」や「ドレッシングルームのまとめ役」といった “選手間の関係” という部分でどれだけ良い関係が構築できるかが課題となります。
おそらく、第2GK にはそれなりの実力者が補強されると予想されます。能力ではシュチェスニー選手が上回っていることが確定的ですから、変に気負いすぎて悪循環に陥らないことがポイントになるでしょう。
カルロ・ピンソーリョ(28):B-
ユベントスのクラブ育成選手であるピンソーリョ選手は第3GK として、シーズンを通してスタンバイを続けたシーズンでした。
大会名 | 試 | 失点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2017/18 (出場時間率:0.5%) |
セリエA | 1 | 1 | 27' |
合計 | 1 | 1 | 27' | |
全試合 | 54 | ー | 4860' |
出場したのはセリエAの最終節だけでしたが、シーズンを通してほとんどの試合で招集メンバーに名を連ねていました。この点は控え GK として高く評価されるべき点だと言えるでしょう。
プレシーズンの PSG 戦では良いプレーを見せていましたし、来季も同様の仕事を行うことが期待されます。「この役割を選手側が受け入れるか」が来季もチームに残るかの試金石になると思われます。
アッレグリ監督:A
アッレグリ監督が率いた4年目のユベントスも素晴らしい結果を残しました。
- セリエA:優勝(勝点95、30勝5分3敗)
- コッパ・イタリア:優勝
- チャンピオンズリーグ:準々決勝敗退(レアルに 4-3 で競り敗ける)
今季も堂々たる成績だったと言えるでしょう。ただ、選手起用で固定化が進めたことで、2018年の年始からウィング不足が深刻となり、A・サンドロ選手を WG 起用することを余儀なくされました。
そのため、「選手起用という点で上手くマネージメントすること」が来季の課題となるでしょう。
序列を固めると、選手のモチベーションが低下する恐れがあります。「どの選手もチャンピオンズリーグで先発起用されるチャンスはある」と認識させ、実証することが有効な予防策になるはずです。
来季もユベントスで指揮を振るうことが濃厚なアッレグリ監督がブッフォン選手が抜けた後の守備陣をどのように整備し、攻撃陣と連動させるのかに注目です。