ベローナで行われた 2017/18 セリエA第22節キエーボ戦はケディラ選手とイグアイン選手のゴールでユベントスが 0-2 で勝利しました。
両チームの先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
AC Chievo [3-5-1-1] |
Juventus [4-3-3] |
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GK | 70: ソレンティーノ | 23: シュチェスニー |
DF | 14: バニ 3: ダイネッリ 40: トモヴィッチ |
2: デ・シリオ 4: ベナティア 15: バルザーリ 22: アサモア |
MF | 29: カッチャトーレ 77: バスティアン 8: ラドヴァノヴィッチ 56: ヘテマイ 2: ヤロジンスキ |
6: ケディラ 5: ピアニッチ 27: ストゥラーロ |
FW | 23: ビルサ 20: プッチャレッリ |
11: ドウグラス・コスタ 9: イグアイン 17: マンジュキッチ |
キエーボのマラン監督は 3-5-1-1 を選択。DF を3バックで厚くし、前節ラツィオ戦での大量失点は繰り返さないとの狙いを持って試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督は 4-3-3 を選択。両 SB はデ・シリオ選手とアサモア選手、中盤ではストゥラーロ選手が先発起用される布陣で試合に臨みます。
試合はユベントスが押し込み、キエーボが身体を張って防戦という展開で始まる。20分過ぎからユベントスはシュートが枠内を捉え始めるが、いずれもエリア外からだったため、GK ソレンティーノがセーブに成功する。
すると、37分にバスティアンが2枚目のイエローカードで退場。わずか2分の間にアサモアに対する2度のファールでキエーボは10人となってしまう。
10人になったキエーボは籠城戦を選択。引き分け狙いを明確にし、あわよくばカウンターで勝点3を狙うという姿勢を鮮明に後半を戦う。
ところが、60分にカウンターからヘディングシュートを放ったカッチャトーレがアサモアからチャージを受けた際にファールを取らなかった主審に猛抗議。手錠+後ろ手のパフォーマンスをしたことで一発退場となり、キエーボは9人での戦いを強いられる。
自陣エリア内に全選手を配置したキエーボに対し、ユベントスは67分に裏のスペースに飛び出したベルナルデスキの落としからケディラが豪快に蹴り込んで均衡を破ることに成功する。
キエーボは捨て身のロングカウンターで同点ゴールを狙うも、シュートに持ち込む前にシュチェスニーの飛び出しでチャンスの芽を摘み取られてしまう。
ユベントスは88分にD・コスタのクロスからイグアインが頭で合わせて、リードを2点差とする。結局、試合はこのまま終了。ユベントスは 0-2 で勝利し、翌日に試合を控えるナポリにプレッシャーをかけることに成功した。
出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.5
集中力を保ち、DF の背後にあるスペースを常にケアし続けた。良い飛び出しでピンチを未然に防いだ。
DF: デ・シリオ 6.0
攻守において、卒なくプレーする。一方的な展開だったこともあり、攻撃面でもう少し存在感を発揮して欲しかった。
DF: ベナティア 6.0
プッチャレッリに仕事をさせず。相手のポストプレーを未然に防ぎ、最後尾でカウンターの芽を摘み取り続けた。
DF: バルザーリ 6.0
ベナティアとともに最終ラインで君臨。スペースを狙うキエーボの攻撃を的確なポジショニングで無効化し、守備陣を安定させていた。
DF: アサモア 6.5
バスティアンを退場に追い込み、試合の流れを引き寄せた。クロスのバリエーションと精度が的確であれば、存在感はさらに増していただろう。
MF: ケディラ 7.0
前節とは見違えるほど動けていた上、均衡を破る先制点を奪取した。この状態を維持することが後半戦の課題となるだろう。
MF: ピアニッチ 6.0
ボールを左右に動かし、キエーボの守備陣を揺さぶり続けた。イグアインへの浮き球パスなど随所に持ち味が示されていたが、得点という結果に直結しなかったことだけが残念だった。
MF: ストゥラーロ 6.5
中盤でボールを追い回し、期待された仕事を完遂した。戦術的な意味での交代となっており、プレー自体は十分合格点に値するものだった。
FW: ドウグラス・コスタ 7.0
相手陣内で持ち前の突破力を示し、何度もチャンスメイクを行った。特に後半は左サイドから良いクロスを何本も入れており、存在感を抜きん出ていたと言えるだろう。
FW: イグアイン 7.0
ボールを引き出し、自らシュート機会を作り出すなど献身的に働き続けた。マンマークに苦しみ続けたものの最後にはゴールを決め、苦労が報われる結果となった。
FW: マンジュキッチ 6.0
中央を固めるキエーボ守備陣とエリア内で戦い続けたが、目立ったプレーをすることはできず。消化不良と言うべき内容に終始した。
【交代選手など】
FW: ベルナルデスキ 6.0
54分にストゥラーロとの交代で出場。後方からの浮き球パスを処理する高い技術を見せ、先制点をアシスト。ただ、その他のプレーではミスが目立ち、プラスマイナスでゼロと言えるだろう。
DF: リヒトシュタイナー 6.0
アサモアとの交代で72分から出場する。右サイドからのカウンターは許さず、クリーンシート達成に貢献した。
MF: ベタンクール ー
89分にイグアインに代わって出場機会を得る。追加タイムが取られなかったこともあり、プレーに関与することはなかった。
アッレグリ監督 6.0
ボールを速いテンポで動かし、キエーボを疲弊させるという狙いは良かった。ただ、相手が徹底した籠城戦を敢行することは計算外だっただろう。それでも交代策によって得点をもぎ取り、勝点3を手にしたことは大きい。
マレスカ主審 6.0
キエーボ側からすれば、強いストレスの残る試合だった。だが、判定基準は妥当なもので文句は言えない。また、この試合では判定への不満に対するリスクが高いことは前半30分すぎにイグアインがカードを受けたことから学習していなければならない。この点が勝敗の分かれ目となった。