サルディーナ・アレーナで行われた 2017/18 セリエA第20節カリアリ戦はベルナルデスキ選手のゴールでユベントスが 0-1 で勝利しました。

先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。

Cagliari Calcio [3-5-2] |
Juventus [4-4-2] |
|
---|---|---|
GK | 1: ラファエウ | 23: シュチェスニー |
DF | 13: ロマーニャ 23: チェッピテッリ ![]() 19: ピサカーネ |
15: バルザーリ 4: ベナティア 3: キエッリーニ ![]() 12: アレックス・サンドロ |
MF | 16: ファラゴ 18: バレッラ 8: チガリーニ 21: イオニタ 20: パドイン |
33: ベルナルデスキ 6: ケディラ 5: ピアニッチ 14: マテュイディ |
FW | 17: ファリアス 30: パボレッティ |
10: ディバラ 9: イグアイン |
カリアリのディエゴ・ロペス監督は 3-5-2 を選択。元ユベントスのロマーニャ選手とパドイン選手が右 CB と左 WB に入り、2トップにはファリアス選手とパボレッティ選手が務める陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督は 4-4-2 を選択。ベルナルデスキ選手が右サイドに張り、マテュイディ選手やアレックス・サンドロ選手の立ち位置次第で 3-5-2 にも変わるシステムで試合に臨みます。
試合はアウェイのユベントスがカリアリゴールを脅かす形で始まる。9分にゴール正面で得た FK からディバラがクロスバー直撃のシュートを放つ。10分にはケディラからのパスをイグアインが振り向きざまにシュートを打ったが、これはゴールの右へと外れる。
17分には右サイドから放たれたベルナルデスキのシュートがファーポストを直撃するなどユベントスが一方的な展開となる。
ツキがあるカリアリはパボレッティの高さを活かし、徐々にリズムを盛り返す。26分に得た右 CK からパボレッティがヘディングシュートを放ったが、これはシュチェスニーのスーパーセーブで防がれる。
44分にはバレッラと2トップのカウンターからファリアスに決定的なシュートを放ったが、これもシュチェスニーが驚異的な反応で防ぎ、前半は 0-0 で終了する。
先制点が欲しいユベントスだったが、49分にディバラがドリブル中に右太ももを痛め、D・コスタとの交代を余儀なくされる。60分にはセットプレーの守備でシュチェスニーと激突したケディラが脳震盪でマンジュキッチと交代と流れを掴むことができない。
それでも、74分にD・コスタが右サイドを突破して右足でグラウンダーのクロスを入れる。これを中央でベルナルデスキが左足で押し込み、ユベントスが均衡を破ることに成功する。
カリアリは「競り合い時にベナティアがパボレッティに肘打ちしていた」と訴えたが、認められず。78分にはパドインのクロスがベルナルデスキの腕に当たったが、目の前で見ていたカルバレーゼは PK の宣告も、VAR の適用もせず。
結局、試合はこのまま終了。ベルナルデスキのゴールを守りきったユベントスが 0-1 で勝利し、冬季休暇前の試合を勝利で締めくくることに成功した。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 7.5
前半に相手の先制点を防ぐ2つのスーパーセーブ。味方のシュートをポストに嫌われ、流れが悪くなりつつある中で大きな仕事を成し遂げた。
DF: バルザーリ 6.5
SB や3バックの一角という形でカリアリの攻めを上手く限定していた。期待された守備の仕事を最後まで全うした。
DF: ベナティア 6.0
キエッリーニとのコンビで何とか防ぎ切ることに成功した。オフサイドでゴールは取り消されたが、攻撃時のセットプレーでは存在感を発揮できていた。
DF: キエッリーニ 6.0
試合を通してパボレッティの高さに苦しむが、シュチェスニーの大活躍で守備陣としてクリーンシートを達成した。
DF: アレックス・サンドロ 6.0
攻守に積極的に顔を出し、クロスやドリブルなどでアクセントを加え続けた。ただ、決定的な仕事に関与することはできなかった。
MF: ベルナルデスキ 7.0
右ウィングとして攻撃に幅を取り、貴重な決勝ゴールを手にした。ただ、ボールタッチの正確さや守備時の手の使い方という点には課題があり、後半戦での改善点と言えるだろう。
MF: ケディラ 5.5
前半はボールに触れる機会も多かったが、時間の経過とともに存在感が消えてしまった。また、負傷交代となっており、不完全燃焼と言えるだろう。
MF: ピアニッチ 5.5
チガリーニのプレッシャーを受けたことで中盤に落ち着きを与えることができず、パスやシュートの精度も低かった。ボール奪取を許すなど内容も良くなかった。
MF: マテュイディ 6.0
ハードワークをし続け、攻守のサポートに顔を出し続けた。A・サンドロとのコンビが左サイドで機能し始めており、良い兆候を示している。
FW: ディバラ 6.0
攻撃にアクセントを加えていたが、筋肉系のトラブルで後半開始早々に途中交代。昨シーズンも離脱があり、シーズンを通したフル稼働は難しいことが改めて浮き彫りとなった。
FW: イグアイン 6.0
一瞬の隙を突いてシュートを放ち、ポストプレーなどでチームに貢献した。しかし、CF として攻撃に直結する仕事が期待されていたことを考えると、やや物足りないことは否めない。
【交代選手など】
FW: ドウグラス・コスタ 6.5
50分にディバラとの交代で出場。右サイドを主戦場とし、ドリブル突破からベルナルデスキの決勝点をお膳立て。期待された仕事を成し遂げた。
FW: マンジュキッチ 6.0
負傷したケディラに代わり、60分から緊急出場。左サイドで身体を張り、チームが勝点3を獲得することに貢献した。
DF: リヒトシュタイナー ー
ベルナルデスキとの交代で79分から出場する。カリアリに狙われていたサイドでの守備を再構築し、安定感を与え、逃げ切り勝利に必要となる献身性を示した。
アッレグリ監督 6.0
試合に向けた良い準備ができていたことはポストやクロスバー直撃のシュートからも明らかだったが、ペースダウンと負傷交代で苦戦を強いられた。それでも、限られた手札を有効に使った采配は見事と言えるだろう。FW 陣の整備が後半戦の課題である。
カルバレーゼ主審 5.0
荒れた試合となった。ゴール時に VAR を適用していれば、アタランタ対ユベントス戦での繰り返しとなるため不適用は正しい。パドインのクロスがベルナルデスキの手に当たったシーンでは適応しても良かっただろう。だが、VAR は審判のジャッジを補助するためのツールであるなら、適用の権限はカルバレーゼにある。テニスなどの “チャレンジ” とならない限り、同様の議論は起きると思われる。