2017年最後の試合となった 2017/18 セリエA第19節ベローナ戦はマテュイディ選手とディバラ選手のゴールでユベントスが 1-3 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Hellas Verona [4-4-2] |
Juventus [4-3-3] |
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GK | 1: ニコラス | 23: シュチェスニー |
DF | 28: フェラーリ 12: カラッチョロ 75: ウルトー 26: カセレス |
26: リヒトシュタイナー 4: ベナティア 3: キエッリーニ 12: アレックス・サンドロ |
MF | 2: ロムロ 5: スクリーニ 77: ビュッヘル 7: ヴェルデ |
6: ケディラ 30: ベタンクール 14: マテュイディ |
FW | 24: ベッサ 9: ケーン |
10: ディバラ 9: イグアイン 17: マンジュキッチ |
ベローナのペッキア監督は 4-4-2 を選択。ベッサ選手とケーン選手が2トップを組み、前々節ミラン戦の再現を狙う陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督は 4-3-3 を選択。ピアニッチ選手の代役はベタンクール選手が務め、ディバラ、イグアイン、マンジュキッチの3選手が3トップに入る布陣で試合に臨みます。
試合は序盤でユベントスがリードを奪うことに成功する。ユベントスは6分に持ち上がったケディラがイグアインにスルーパス。シュートはニアポストを直撃したが、跳ね返りをマテュイディが押し込んでユベントスが先制する。
主導権を得たユベントスは11分にイグアインが中盤でパスを引き出し、ドリブルでシュートまで持ち込む。しかし、これは GK ニコラスのセーブでゴールとはならない。
イグアインは18分に FK から直接狙うもシュートはわずかに左に外れ、39分のアレックス・サンドロのクロスからのシュートはニコラスに当ててしまうなど得点機を活かし切ることはできず。それでも、ユベントスは前半を 0-1 で終える。
後半、システム的に右サイドが手薄だったこともあり、アッレグリ監督はベタンクールを下げてベルナルデスキを投入。4-2-3-1 にし、自由に攻撃参加をしていたマルティン・カセレスに制約をかけようと戦術を変更する。
ところが、59分に落とし穴にはまってしまう。持ち上がったマテュイディのケディラへの横パスがずれ、これをカセレスがインターセプト。カセレスの右足から放たれたロングシュートがネットに突き刺さり、ベローナが同点に追いつく。
ラツィオ戦の失態が頭をよぎった上、リズムが悪くなったユベントスを尻目にベローナが勢いづく。勝点を落としたくないユベントスは耐える時間が10分ほど続いた72分に勝ち越しに成功する。
ケディラが裏に出したスルーパスにリヒトシュタイナーが追いつき、中央へと折り返す。これをディバラが右足で流し込み、ユベントスがベローナを突き放す。ディバラは77分にキエッリーニからのパスを受けてドリブルから4人を引きつけ、右足で再びゴール。ドッピエッタの活躍でリードを2点に広げる。
結局、試合終盤に決まったディバラの2ゴールにより、ユベントスが 1-3 で勝利。2017年の最終戦を勝利で終えることとなった。
出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.0
最後尾の砦として機能。カセレスのシュートは止めようのないコースであり、GK の責任とはならないだろう。
DF: リヒトシュタイナー 6.5
数的に劣勢だった前半は苦労する場面もあったが、後半はダイナミックさを見せつける。執念で勝ち越しゴールをアシストしており、良い働きだった。
DF: ベナティア 6.0
ケーンを厳しくマークし、ピッチ上のほとんどのエリアで自由を与えなかった。ただ、攻撃時の組み立てなどでは不満が残った。
DF: キエッリーニ 6.0
周囲をケアし、カウンターの芽を摘み取るなど DF としての役割を全うした。
DF: アレックス・サンドロ 6.0
高い位置をキープし、攻撃に幅をもたらす。前半にクロスから惜しいチャンスを演出するなど存在感を発揮できる試合が続いていることは朗報である。
MF: ケディラ 5.5
中盤でバランスを保とうとするも、息が合わない展開から失点を招く。同点で浮き足立ったチームに落ち着きを与えられず、不完全性燃焼だった。
MF: ベタンクール 5.0
ピアニッチの代わりに抜擢されたが、効果的な働きはできず。戦術的な意味合いもあり、前半のみで途中交代となった。
MF: マテュイディ 6.5
試合序盤に先制点をもたらすも、失点のきっかけとなるパスミスをする。幅広いエリアに顔を出し、サンドロの上がった左 SB の位置をケアするなど適応力の高さを示していた。
FW: ディバラ 7.0
ゴールを決めるまでは行方不明状態だったが、ゴール後は別人のように吹っ切れた。復調の狼煙があがったと言えるだろう。
FW: イグアイン 6.0
ボールの引き出しや GK へのプレッシャー、ドリブルからのシュートと CF として働き続けた。ただ、肝心のシュートが決まらず、この部分はマイナスが残る結果となった。
FW: マンジュキッチ 5.5
闘志はあったが、攻守でボールに絡むことはほとんどなかった。脅威になっておらず、途中交代は当然の結果である。
【交代選手など】
FW: ベルナルデスキ 6.5
ベタンクールに代わり、46分から出場する。狙われていた右サイドでハードワークをし、チャンスメイクをするなど期待された役割を果たした。
DF: バルザーリ 6.0
75分にリヒトシュタイナーとの交代で出場。アクシデントによる緊急出場だったが、相手を勢いに乗らせず、勝点3を積み重ねることに貢献した。
MF: マルキージオ ー
マンジュキッチとの交代で83分から出場機会を得る。中央で相手の攻撃を防ぎ、チームが慌てるような展開に陥ることを未然に防いだ。
アッレグリ監督 6.0
勝点3を獲得したことは評価できる。守備への献身度の低いイグアインとディバラを同時起用する場合は 4-2-3-1 でないと戦術的に厳しいことが突き付けられたことも収穫だろう。冬季休暇明けにどういった決断を下すのかが注目点だ。
マッツォレーニ主審 6.0
フィジカルバトルを容認する判定基準だったため、削り合いが起きていた。スクリーニとベナティアはイエローを受けているべきだったが、どちらもファールで留めていたのだから、公平だったと言わざるをえない。