ポルトガル・リスボンで行われた 2017/18 UEFA チャンピオンズリーグ・グループステージ第4節はユベントスがイグアイン選手のゴールで追いつき、1-1 のドローで終えました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Sporting CP [4-2-3-1] |
Juventus [4-2-3-1] |
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GK | 1: ルイ・パトリシオ | 1: ブッフォン |
DF | 13: リストフスキ 4: コアテス 6: アンドレ・ピント 3: ホナタン・シルバ |
2: デ・シリオ 15: バルザーリ 3: キエッリーニ 12: アレックス・サンドロ |
MF | 11: ブルーノ・セザル 16: バッタリア 77: マルティンス 8: B・フェルナンデス 9: アクーニャ |
5: ピアニッチ 6: ケディラ 7: クアドラード 10: ディバラ 17: マンジュキッチ |
FW | 28: ドスト | 9: イグアイン |
スポルティングのジェズス監督は 4-2-3-1 を選択。負傷などで前回対戦から守備陣を中心に4選手を入れ替えたものの、攻撃陣は同じ陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督も 4-2-3-1 を選択。注目の右 SB にはデ・シリオ選手が入り、CB はバルザーリ選手とキエッリーニ選手がコンビを組む布陣で試合に臨みます。
試合は開始のホイッスルからユベントスが押し込み、スポルティングは10分過ぎから盛り返して、がっぷり四つの形で進行する。
先にスコアを動かしたのはホームのスポルティング。20分に右サイドのスローインからブルーノ・フェルナンデスを経由し、マルティンスがサイドを抜け出してエリア内にまで侵入する。シュートはブッフォンが弾いたものの、こぼれ球をブルーノ・セザルが押し込んでホームチームが先制する。
追いかけるユベントスは22分にデ・シリオのクロスをケディラが頭で狙ったが、シュートを枠の左へと外れてしまう。
その後も攻め続けたユベントスだったが、攻撃の連動性が不足していたため、スポルティングのゴールを脅かすまでには至らず。前半を1点のビハインドで折り返すこととなる。
後半、攻撃に連動性が出たユベントスのシュートが枠を捉え始めるが、得点にはならない。48分にマンジュキッチの CK からのシュート、61分のデ・シリオのシュート、69分のイグアインのシュートはいずれも GK のルイ・パトリシオが防ぐ。
対するスポルティングはマルティンスのスピードを活かしてチャンスを作るものの、こちらも最後の最後でユベントスの守備陣が防ぎ切り、なんとか得点差を維持したまま試合最終盤を迎える。
攻め続けたユベントスは79分、ついに同点に追いつく。ピアニッチがクアドラードに下げ、そこからイグアインにスルーパスが入る。DF ラインを突破したイグアインが飛び出してくる GK を上手くかわす浮き球のシュートを決め、スコアをイーブンに戻すことに成功する。
その後は両チームともに守備の安定に比重を置いたため、スコアは動かず。試合は 1-1 の引き分けに終わった。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 5.5
失点シーンではシュートブロックの方向をゴール正面にするなど、ブッフォンのレベルからは珍しいミスをしてしまった。それだけに悔やまれるところだ。
DF: デ・シリオ 5.5
落ち着いてボールを動かすなど上々の内容を見せていた。ただ、前半は攻撃での関与がほぼ皆無であり、合格点を与えることは難しい。
DF: バルザーリ 6.5
厄介なドストを抑え、マルティンスのスピード突破も防ぐなど最後の防波堤として機能した。勝点を持ち帰ることに大きな貢献をした選手。
DF: キエッリーニ 6.0
マルティンスのエリア内への侵入を許したことが先制されるきっかけとなった。ただ、その後のカウンターは防いでおり、なんとか面目を保ったと言えるだろう。
DF: アレックス・サンドロ 5.0
スポルティングとの2試合は全く良いところがなかった。このままではセレソンで手にした立場をすぐに手放すことになったとしても不思議ではない。
MF: ピアニッチ 6.0
ボールを動かし、ディバラと立場を交換するなどピッチ上でゴールを奪うために工夫を凝らした。中盤で機能した選手と言えるだろう。
MF: ケディラ 5.5
エリア内に顔を出すことは多かったが、中盤でのサポートなど仕事では存在感を示すことはできなかった。スポルティングに上手く消されていた。
MF: クアドラード 6.5
右サイドでチャンスメイクをし続け、貴重な同点ゴールのアシストも行った。SB としても献身的なプレーを見せており、チームに大きく貢献した。
MF: ディバラ 5.5
ボールを引き出し、チャンスメイクをするために奔走するも、バッタリアのマークに手を焼き続ける。シュートも GK の正面になるなど輝き切れなかった。
MF: マンジュキッチ 5.5
リストフスキに封じ込められ、持ち味を消されてしまっていた。主導権を握っておきたかったサイドで攻守ともに後手に回ったことが苦戦の大きな理由と言えるだろう。
FW: イグアイン 7.0
厳しいマークを受ける中、決定機を活かし、チームに勝点1をもたらした。CL の次節バルセロナ戦でも結果を残すことを期待したい。
【交代選手など】
MF: ドウグラス・コスタ 6.0
64分にデ・シリオとの交代で出場。左ワイドに入り、チャンスメイクに関わる。しかし、リストフスキの前には前回と同様の決定的な働きは許されなかった。
MF: マテュイディ 6.0
ケディラとの交代で71分からプレーする。中盤でボールを追いかけ回し、スポルティングの前進を食い止めるなど期待された仕事を果たした。
MF: ベルナルデスキ ー
ディバラに代わり、82分から出場機会を得る。スーペスを消して守るスポルティング守備陣の前に持ち味を出せず、他の選手と同様に苦労した。
アッレグリ監督 6.0
試合の入り方は良かったが、左サイドが劣勢すぎたのは完全に想定外だろう。そこから失点した上、前半はチームとして連動性が欠けていたが、ハーフタイムで修正することに成功した。勝点1を持ち帰れたことは評価する必要がある。
テュルパン主審 6.5
接触プレーに両チームの選手がストレスを溜めていたことは事実だが、肘を使った場合はカードの対象など基準は一定していた。スポルティングはイグアインのゴールはオフサイドを主張していたが、マルティンスが完全に残っていた。審判団としてのレベルの高さを示すことにも成功したと言えるだろう。