今季初のミッドウィーク開催となったセリエA第5節フィオレンティーナ戦はマンジュキッチ選手のゴールを守り切ったユベントスが 1-0 で制し、リーグ戦の連勝を5に伸ばしました。
両チームのフォーメーションと先発選手は以下のとおりです。
Juventus [4-2-3-1] |
ACF Fiorentina [4-2-3-1] |
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GK | 23: シュチェスニー | 57: スポルティエッロ |
DF | 27: ストゥラーロ 24: ルガーニ 15: バルザーリ 22: アサモア |
2: ラウリニ 20: ペッセージャ 13: アストーリ 3: ビラーギ |
MF | 30: ベタンクール 14: マテュイディ 7: クアドラード 10: ディバラ 17: マンジュキッチ |
5: バデリ 17: ベレトゥ 25: キエーザ 24: ベナッシ 77: テレオー |
FW | 9: イグアイン | 9: シメオネ |
ユベントスのアッレグリ監督は 4-2-3-1 を選択。守備陣でターンオーバーを実施し、右 SB にストゥラーロ選手、ボランチにベタンクール選手を起用する布陣で試合に臨みます。
対するフィオレンティーナのピオーリ監督も 4-2-3-1 を選択。こちらは右 SB にラウリニ選手が起用された他はベストメンバーと思われる選手が先発する陣容で試合を迎えます。
試合はユベントスが押し気味に入ることに成功する。8分にマンジュキッチがゴール正面左で FK を獲得。これをディバラが狙ったが、シュートは枠の左に惜しくも外れる。
一方のフィオレンティーナはカウンターで対抗。23分にシメオネがルガーニの背後からボール奪取に成功し、エリアへと迫る。これはバルザーリにファールで止められたが、良い位置で FK を獲得。しかし、ベレトゥのシュートは枠を大きく外していまう。
前半は互いに攻撃陣の歯車が上手くかみ合わず、0-0 で後半を迎えることとなった。
後半、先に決定機を活かしたのはホームのユベントス。52分に右サイドからクアドラードが中央にクロスを入れる。走り込んだイグアインの右足には届かなかったものの、ファーに詰めたマンジュキッチが頭で押し込んでユベントスがリードを手にする。
守備の重心を下げ、ユベントスの攻撃を防いでいたフィオレンティーナは前に出ることを決断。急造の右 SB であるストゥラーロに狙いを定め、攻勢を強めるものの、肝心のシュートが枠を捉えるまでには至らない。
ユベントスは64分にマテュイディが左サイドをこじ開け、バデリに倒されて PK を獲得する。ところが、VAR でエリア外で足をかけていたとの判定で PK は取り消され、バデリにはイエローカードが提示。2枚目のイエローでバデリは退場となったが、PK を免れたフィオレンティーナは1点差で試合最終盤を迎える。
1人多くなったユベントスは右サイドのクアドラードからのクロスを軸に追加点の機会を手にするものの、GK スポルティエッロの奮闘で突き放すことができない。
対するフィオレンティーナもファイナルサードでの決め手に欠き、スコアは動かず 1-0 で試合は終了。ユベントスがリーグ戦5連勝を記録した。
出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.0
急造の DF ラインとの守備陣であったが、裏のスペースをタイミング良くカバーするなど連携の良さを披露した。シュートに対する判断も良く、適応は順調に進んでいるようだ。
DF: ストゥラーロ 5.5
前半は適正があることを示す内容だったが、後半になるとプレーの質が落ち、相手の格好の餌食となってしまっていた。ただ、急造の右 SB であることを考慮すると、勝点3を手にできたことは大きい。
DF: ルガーニ 5.5
背後からプレスに来たシメオネの存在に気づかず、ボールロストをしてしまったミスは痛い。ただ、それ以外では身体を張った守備でクリーンシート達成に大きく貢献した。
DF: バルザーリ 6.0
中央で急造の守備陣を引き締めた。球足の速いミドルレンジの縦パスを前線に通すなど意外性のあるプレーも見せ、ビルドアップの新しい形を試せていた。
DF: アサモア 6.5
キエーザの仕事を抑え込み、機を見てオーバーラップをしかけるなど左サイドで存在感を発揮した。高パフォーマンスだったと言えるだろう。
MF: ベタンクール 7.0
ピアニッチが担当していた役割を果たせることを証明した。パスとドリブルの選択を的確に判断し、反省点として口にしていたシュート意識も強くなっていた。成長の跡が見えた内容であり、これを継続することが期待される。
MF: マテュイディ 6.5
中盤で無尽蔵のスタミナを披露し、攻守に存在感を発揮した。パスを着実に味方に届け、攻撃を下支えするという役割を最後まで遂行した。
MF: クアドラード 7.0
前半はフィオレンティーナが上手くスペースを消していたこともあり、目立ったプレーは少なかった。しかし、後半はクロスが面白いように中央で待つ味方に届き、自らもシュートでゴールに迫るなど攻撃での違いを生み出す存在となっていた。
MF: ディバラ 6.0
枠を捉えなかったが、試合序盤の FK で好調さを示した。だが、フィオレンティーナの徹底マークを受け、決定的な仕事ができなかったことは事実である。
MF: マンジュキッチ 7.5
値千金となる決勝ゴールを決めた。守備でも奮闘して、チームに貢献していた。2点目のチャンスもあったが、相手 GK の好セーブに遭ったことだけが不運だった。
FW: イグアイン 6.0
前節から見違えるほど動くことができていた。それはサイドに流れてボールを追うといったプレーから読み取ることが可能であり、GK と DF の間に入れられたクロスに走り込んでゴールを決めれば、状態はほぼ 100% と言えるだろう。
【交代選手など】
MF: ピアニッチ 6.0
74分にディバラとの交代で出場する。4-1-4-1 に変更されたシステムの中盤でボールを引き出し、ポゼッションでチームにリズムを与えていた。
MF: ベルナルデスキ ー
クアドラードに代わり、82分から出場機会を得る。守備にも高い意識があることをプレーで示し、出場機会を得るために必要なことを学んでいることを示せていた。
DF: リヒトシュタイナー ー
90分にストゥラーロが務めていた右 SB に入る。裏のスペースへの飛び出しや左サイドからのカットインに対応し、最後の締めを行った。
アッレグリ監督 6.0
ターンオーバーを実施しながら、ミッドウィークのフィオレンティーナ戦で勝点3を獲得した。守備陣に不安がある中でクリーンシートを達成したことは精度を高め、さらなる改善が求められる状況でプラスに作用するだろう。新加入の攻撃陣がどれほど機能させられるかが今後の焦点となる。
ドベリ主審 5.5
荒れ模様になるリスクがあった試合でカードを使い、上手くコントロールしていた PK かの VAR については批判が出るだろう。最初の接触はエリア外で、決定打はエリア内だったからだ。「PK」か「イエローカード+FK」の2択はおかしくないだろうか。