今季2度目のデルビー・デッラ・モーレは後半アディショナルタイムにイグアイン選手のゴールで追いついたユベントスが 1-1 で引き分け、勝点1を積み重ねました。
先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [4-2-3-1] |
Torino FC [4-2-3-1] |
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GK | 25: ネト | 21: ハート |
DF | 26: リヒトシュタイナー 19: ボヌッチ 4: ベナティア 22: アサモア |
7: ザッパコスタ 13: ロッセッティーニ 24: モレッティ 3: モリナーロ |
MF | 6: ケディラ 28: リンコン 7: クアドラード 21: ディバラ 27: ストゥラーロ |
6: アックア 8: バゼッリ 14: イアゴ・ファルケ 10: リャイッチ 31: ボジェ |
FW | 17: マンジュキッチ | 9: ベロッティ |
ユベントスは 4-2-3-1 を継続するも、大幅なターンオーバーを実施。マンジュキッチ選手が CF を務め、ストゥラーロ選手が左 MF に入り、リンコン選手とケディラ選手のダブルボランチで試合に臨みます。
対するトリノも 4-2-3-1 を選択。こちらはベロッティ選手を最前線に配置し、2列目はイアゴ・ファルケ、リャイッチ、ボジェの3選手が入るシステムでダービー戦を迎えます。
試合は前半、ユベントスが立て続けにチャンスを得る。まずは14分、CK からのベナティアのシュートがクロスバーを直撃。こぼれ球をストゥラーロ、ボヌッチが狙ったが、決めることはできない。
28分にはクアドラードのクロスにマンジュキッチが左足で合わせたが、シュートは惜しくも枠を外れる。直後の30分、CK からのサインプレーでリヒトシュタイナーがミドルシュートを打ったが、これは GK ハートが横っとびでセーブ。
トリノはベロッティを軸に反撃を試みるも、枠内シュートを放つことすら許されず。ユベントスは43分にディバラがマンジュキッチとのワンツーでエリアに侵入してシュートを放つも、ハートが身体でブロック。
多くのチャンスを作り出したユベントスだったが、前半は得点を奪えず、0-0 で折り返す。
すると、52分にトリノが先手をとることに成功する。ゴール正面で FK を獲得すると、リャイッチの蹴ったボールは左上のクロスバーをかすめてゴールに吸い込まれ、トリノがリードを奪う。
ここからユベントスが反撃を開始。ケディラのスルーパスにマンジュキッチが抜け出したが、シュートは枠の左に外れる。
57分にアックアがマンジュキッチへのファールで2枚目のイエローを受けて退場になると、トリノは自陣を固める姿勢を鮮明にする。68分にマンジュキッチが落としたボールをディバラがケディラに預けたが、肝心のシュートが枠を大きく外してしまう。
78分にはリヒトシュタイナーが入れたグラウンダーのクロスにボヌッチが合わせたが、シュートに力がなく、ハートが難なくキャッチ。
敗戦濃厚と思われた92分に試合が動く。ピアニッチからのボールを受けたイグアインがシュートコースを強引に作り出し、右足を一蹴。やや遠目から放たれたシュートは GK ハートの指先をかすめ、ネットに吸い込まれ、土壇場でユベントスが追いついた。
結局、試合はこのまま 1-1 で終了。両チームともに勝点1を分け合う結果となった。
出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ネト 6.0
リャイッチの FK に対する責任はゼロ。バゼッリの枠内シュートを落ち着いてセーブするなど役割は十分に果たした。
DF: リヒトシュタイナー 6.0
クロスに枠内シュート、上下動と安定したパフォーマンスを発揮した。ただ、コンビネーションという意味ではもう少しできただろうという印象は残った。
DF: ボヌッチ 6.5
ベロッティを抑え、ボールを配給し、セットプレーでは攻撃参加と戦う姿勢を見せていた。
DF: ベナティア 6.0
手にしたチャンスで安定したパフォーマンスを披露し、CK から得点を感じさせるヘディングも放った。貴重な戦力になっていると言えるだろう。
DF: アサモア 5.5
イアゴ・ファルケを上手く抑えていたが、ザッパコスタまでは対応できなかった。クロスの精度が高くなく、自身のハンドによって与えた FK がチームに重荷となってしまった。
MF: ケディラ 5.5
リンコンとの組み合わせでは持ち味が存分に発揮されているとは言い難い内容で、シュートを大きく浮かしてしまうなど不完全燃焼となった試合だった。
MF: リンコン 6.0
中盤のフィルターとして守備力を示し、攻撃時ではシンプルに前線の選手にボールを預けるなど期待された役割は十分に果たした。ただ、ヘディングシュートは枠内に飛ばしておきたかった。
MF: クアドラード 5.0
コンビネーションが機能せず、突破を狙っては相手の守備網に引っかかるという悪循環で攻撃の停滞を招いてしまった。調子を落としていると思われるため、再調整が必要と言えるだろう。
MF: ディバラ 6.5
43分のシュートは GK に当ててしまったとの表現が的確だろう。だが、マンジュキッチやケディラの決定機をお膳立てし、攻撃を牽引し続けたことは大いに評価されるべきだ。
MF: ストゥラーロ 5.0
ザッパコスタとのバトルに奔走したが、攻撃的なポジションで起用されていたことを考えると、チャンスメイクなど本来の役目を果たせなかったことが苦戦を招く要因になってしまった。
FW: マンジュキッチ 5.5
久しぶりに CF での起用だったが、ボールタッチなど細かい部分でイグアインとの差が示され、点取り屋としての決定的な仕事を果たすことはできなかった。
【交代選手など】
FW: イグアイン 7.5
56分にストゥラーロとの交代で出場する。貪欲にゴールを狙い続け、土壇場で同点弾を決め、勝点1をもぎ取った。プレーでポジションは自分のものだと見せつけた。
MF: ピアニッチ 6.0
リンコンとの交代で69分から出場する。ボールを散らし、攻撃にリズムを生み出すなど変化をもたらし、攻撃を活性化させた。
DF: アレックス・サンドロ ー
ディバラに代わり、80分から出場する。突破力を散らつかせ、トリノ守備陣を広げる役目を果たした。
アッレグリ監督 6.0
中2日でターンオーバーを敢行したことは間違いではない。ただ、前半の得点機をことごとく逃したツケを後半に支払うことになってしまった。点を取るための采配は的確で、勝点1を積み重ねたと言えるだろう。
バレリ主審 6.5
結果的に退場者を出すことになったが、判定基準はフェアだった。アックアの右足はボールに向かい、左足はマンジュキッチの軸足を刈っていた。ノーファールと判定される根拠は見当たらない。