モナコで行われた UEFA チャンピオンズリーグ準決勝ファーストレグはイグアイン選手の2ゴールでユベントスが 0-2 で勝利しました。
先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
AS Monaco [4-4-2] |
Juventus [4-2-3-1] |
|
---|---|---|
GK | 1: スバシッチ | 1: ブッフォン |
DF | 7: ディラル 25: グリク 5: ジェメルソン 19: シディベ |
15: バルザーリ 19: ボヌッチ 3: キエッリーニ 12: アレックス・サンドロ |
MF | 10: ベルナルド・シウバ 2: ファビーニョ 14: バカヨコ 27: レマル |
5: ピアニッチ 8: マルキージオ 23: ダニ・アウベス 21: ディバラ 17: マンジュキッチ |
FW | 9: ファルカオ 29: ムバッペ |
9: イグアイン |
モナコは 4-4-2 を選択。先発が予想されたメンディ選手が負傷したため、シディベ選手が左 SB に入り、右 SB にはディラル選手を起用する形で試合を迎えます。
対するユベントスは 4-2-3-1 を選択。バルザーリ選手を右 SB に起用し、ダニ・アウベス選手を右 MF に入れる形で試合に臨みます。
試合はポゼッション時に 3-4-1-2 で変化する可変システムを上手く機能させたユベントスがモナコ守備陣を左右から揺さぶり、主導権を握ることに成功する。
まずは11分、ピアニッチが右サイドのダニ・アウベスにピンポイントのクロスを供給すると、ダイレクトで折り返す。中央でイグアインが合わせようとしたものの、これはわずかに届かない。
すると、モナコはムバッペのスピードを活かした攻めでゴール前に迫る。16分に右サイドからのクロスをスピードに乗ったムバッペが左足ボレーを放つ。しかし、これはブッフォンがセーブ。
徐々にモナコがポゼッションする時間が増え始めた29分にユベントスが先手を取る。マルキージオの展開をディバラがヒールで落とすと、ダニ・アウベスがイグアインに預ける。右サイドのスペースに走り込んだダニ・アウベスがパスを引き出し、グリクを釣り出すと中央に戻す。これを走り込んだイグアインがゴール左下に決め、ユベントスが先制した。
リードを許したモナコは後半開始直後の47分にファルカオが得点機を手にしたが、シュートはブッフォンがセーブ。対するユベントスは54分にマルキージオが自らのボール奪取からシュートを放つも、これはスバシッチのファインセーブに遭う。
それでも59分、ディバラとダニ・アウベスのプレスでバカヨコからボールを奪うと、右サイドに開いたダニ・アウベスがファーサイドを狙ってクロスを入れる。これをイグアインが左足で合わせて、リードを2点に広げた。
モナコはジョアン・モウティーニョを投入し、浮き球を織り交ぜ、ユベントス DF 陣の裏を狙ったが、シュートに持ち込むまでには至らない。試合終盤に得た右サイドからの FK からも得点とはならず。
試合はこのまま 0-2 で終了。ユベントスが準決勝突破に向け、アドバンテージを持ってセカンドレグを迎えることとなった。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 7.0
ムバッペ、ファルカオと枠内に放たれたシュートを正面でセーブ。最後尾で守備陣に安定感をもたらし、クリーンシート達成に貢献した。
DF: バルザーリ 6.0
左に流れたムバッペに対し、スピードを消す役割を担う。レマルに何もさせなかった点は高く評価される。
DF: ボヌッチ 6.5
裏のスペースを消し、ピンチの芽は事前に摘み取った。縦パスの精度も高く、良いパフォーマンスを披露した。
DF: キエッリーニ 6.5
クロスに強みを持つファルカオを徹底的に潰し、セットプレーでも高さのあるモナコにチャンスを与えなかった。アタランタ戦での反省を活かすことができていた。
DF: アレックス・サンドロ 6.0
ベルナルド・シウバとディラルの攻撃を抑制。守備の比重が大きかったが、スペースが生まれた場合はドリブルで持ち上がるなど適所で存在感を見せつけていた。
MF: ピアニッチ 6.0
早いリズムでボールを散らし、フィジカル勝負ではなくテクニック勝負に持ち込んだ。ロングレンジのパス精度も高く、良いテンポを保つ要因になっていた。
MF: マルキージオ 6.5
質の高いダイナミックさを中盤にもたらし、カウンター対策やボール奪取で持ち味を存分に発揮した。ケディラ不在の影響を全く感じさせない内容だった。
MF: ダニ・アウベス 7.5
テクニックの高さを見せつけ、2アシスト。対面したモナコの選手とは格の違いを見せつける攻撃時の引き出しの多さを示し、結果を残した。
MF: ディバラ 6.5
フィジカルに長けたモナコの中盤からのマークを苦にすることなく、一瞬の加速やワンタッチプレーで展開を打開した。2得点の両方に絡んでおり、能力を示していた。
MF: マンジュキッチ 6.0
普段のように左サイドから崩すことはできなかったが、守備での貢献やボックス内への侵入という形で90分間ハードワークを惜しまなかった。
FW: イグアイン 8.0
周囲の動きが良く見えており、上手く使うことができていた。得点の嗅覚と決定力が研ぎ澄まされていることが示されたドッピエッタであり、好調であると言えるだろう。
【交代選手など】
MF: クアドラード 6.0
77分にイグアインとの交代で右サイドの攻撃的なポジションを担当する。スペースを消し、時計の針を進める働きをするなど役割を全うした。
MF: リンコン ー
マルキージオに代わり81分からプレーする。得意の守備でにらみを利かし、相手の攻撃を限定した。
MF: レミナ ー
89分にピアニッチとの交代で出場。パワープレーで1点をもぎ取ろうとする相手の狙いを現実にさせることなく、試合を終える仕事を果たした。
アッレグリ監督 7.0
スピードが武器のモナコを相手にリスクマネジメントをしつつ、アウェイゴールを2つ持ち帰ることに成功した。4-2-3-1 と 3-4-1-2 をスムーズに使い分け、戦術的に機能させたことは大きな収穫だった。
マテウ・ラオス主審 6.0
“疑惑のジャッジ” はなかったが、フィジカルコンタクトについての基準はユベントスの選手が早い段階で掴んでいた。その点に苦労したモナコにはアンフェアに映っただろう。カードの基準も明確で、ブレは見られなかった。