セリエA第34節アタランタ戦はユベントスがダニ・アウベス選手のゴールで一時は勝ち越したものの、試合終盤にフロイラー選手のゴールで追いつかれ、2-2 の引き分けに終わりました。
先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Atalanta BC [3-4-2-1] |
Juventus [4-2-3-1] |
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GK | 1: ベリシャ | 1: ブッフォン |
DF | 3: トロイ 13: カルダラ 5: マッジエッロ |
23: ダニ・アウベス 19: ボヌッチ 3: キエッリーニ 12: アレックス・サンドロ |
MF | 24: コンティ 4: クリスタンテ 11: フロイラー 37: スピナッツォーラ |
5: ピアニッチ 6: ケディラ 7: クアドラード 21: ディバラ 17: マンジュキッチ |
FW | 33: ハテブール 10: A・ゴメス 27: クルティッチ |
9: イグアイン |
ホームのアタランタは 3-4-2-1 を選択。アレハンドロ・ゴメス選手がトップに入り、クルティッチ選手とハテブール選手が2列目を担当する0トップに近い布陣で試合を迎えます。
対するユベントスは 4-2-3-1 を継続。メンバーもベストと言うべき選手が先発に名を連ね、試合に臨みます。
試合はアタランタが 5-4-1 でブロックを敷き、ユベントスがボールを保持し、揺さぶりをかける展開で始まる。
最初にチャンスを迎えたのはアタランタ。左サイドのクロスにハテブールが飛び込み、得点を感じさせる。対するユベントスはアタランタ守備陣のマンマークに苦しみ、スペースを確保することに苦労する。
30分にはキエッリーニがクリアの際にフロイラーとの接触で痛んだことでできたスペースにパスを通され、フロイラーに決定機が訪れる。しかし、これはブッフォンが良い飛び出しで防ぎ、失点は許さない。
ユベントスは36分にキエッリーニからのクロスにクアドラードが合わせたものの、シュートは枠の外。こちらも均衡を破ることができない。
すると、45分にアタランタが先制する。アレハンドロ・ゴメスのパスに抜け出したクルティッチがシュート。キエッリーニがブロックしたが、こぼれ球をアレハンドロ・ゴメスが回収し、ファーサイドへ浮き球のクロス。これを走り込んだコンティが右足で合わせ、前半を 1-0 で折り返すことに成功する。
ビハインドを背負ったユベントスはピアニッチが入れた右サイドからの FK をスピナッツォーラがオウンゴールしたことで50分に同点に追いつくと、攻撃の歯車がかみ合い始め、チャンスを迎える。
抜け出したディバラのシュートはベリシャにセーブされたものの、CK を得る。ショートコーナーからアレックス・サンドロが入れたクロスをトロイで手でクリアする。ところが、主審のグイダは PK ではなく、ボヌッチの頭に当たったとジャッジ。アタランタは難を逃れた。
68分のケディラ、81分のピアニッチとシュートを放ち、攻めの姿勢を貫いていたユベントスは83分に報われる。ピアニッチが左サイドから入れたクロスをダニ・アウベスがダイビングヘッドで合わせ、勝ち越しに成功する。
逃げ切りたいユベントスはバルザーリを投入し、3バックにスイッチ。しかし、89分に左サイドの突破を許すと、ゴール前に生まれた混戦がすべてフロイラーにとってプラスに働き、土壇場で同点ゴールを許してしまう。
試合はこのまま 2-2 で終了。勝点1を持ち帰ることには成功したが、チャンピオンズリーグに向けての課題が浮き彫りになった試合でもあった。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 6.5
ゴメスの思い切りの良いシュートをセーブし、安定感を示していた。混戦から2点決められたが、GK が責められる内容ではなかった。
DF: ダニ・アウベス 7.0
攻守両面で1対1に勝利し、違いをもたらす働きを見せた。勝ち越し点は見事なものであり、勝利していれば、間違いなくマンオブザマッチだっただろう。
DF: ボヌッチ 6.0
攻撃面でのセットプレーで大きな違いを見せていた。ただ、ビルドアップ時にパスの受け手がすべて消され、持ち味を存分に発揮することはできなかった。
DF: キエッリーニ 5.0
プレスを受けてボールロストを複数回するなど、記念の300試合出場は散々な内容だった。対人守備も相手にいなされており、交代の対象とすべきであった。
DF: アレックス・サンドロ 5.5
ドリブルで何とか展開を打開しようとしたものの、マンジュキッチと息が合わず、攻撃での寄与がほとんどない状態だった。
MF: ピアニッチ 6.5
中盤でボールを動かし、チームの2得点に深く関与した。献身的な働きをしていただけに自陣に戻った際のクリアが結果的にフロイラーの足元にこぼれたことはアンラッキーだった。
MF: ケディラ 6.0
アレハンドロ・ゴメスにまさかのプレゼントパスをしてしまった。しかし、そのプレーを除けば、攻守両面で大きな存在感を発揮していた。モナコ戦は不在となるが、チームの働きに注目である。
MF: クアドラード 5.5
右サイドから良いクロスを入れることはあったものの、多くの時間で試合から消えていた。崩しが期待されいていただけに内容は残念なものだった。
MF: ディバラ 6.0
マンマークを付けられた中で違いを生み出すために様々なポジションに顔を出し、相手の守備陣を混乱させるために動き続けた。シュートを放つ場面もあったただけに悪い内容とは言えないだろう。
MF: マンジュキッチ 5.5
コンティとトロイに上手くプレースペースを消され、孤立させられる場面ばかりだった。中央に侵入した際は可能性を感じさせたが、回数はそれほどなく、存在感は薄かった。
FW: イグアイン 6.0
ポストプレーで顔を出し、少ないチャンスで枠内シュートを放つなど役割を果たしていたが、全体としてカルダラとマジエッロに上手く守られた感は否めない。大一番での得点でエースとしての役割を示すことが期待されている。
【交代選手など】
DF: リヒトシュタイナー ー
78分にクアドラードとの交代で出場。右 SB として自身のサイドは締めたものの、逆サイドを崩された際に中央に絞っていたが、防ぎきれず。少し悔いの残る試合となった。
DF: バルザーリ ー
ダニ・アウベスとの交代で86分から出場する。3バックで逃げ切りを図ったものの、守備が安定する前にゴールを許す結果となってしまった。
MF: レミナ ー
88分にディバラとの交代で出場。3-5-2 の中盤として投入されたが、その役割を果たすための時間はない状況だった。
アッレグリ監督 6.0
ローマやナポリがベルガモで敗れたことを考えると、勝点1という結果は評価できるものだ。しかし、最終盤まで1点のリードがあり、バルザーリを投入した後に同点に追いつかれたことは大きな反省点である。内容の悪かったキエッリーニを最後まで残していたツケを払うことになったと言えるだろう。
グイダ主審 5.0
左サイドからのクロスでトロイのハンドを見逃すようでは審判員のレベルに疑問を呈されたとしても文句は言えないはずだ。だが、ユベントスへの誤審であり、ダビデ・マッサのように警察沙汰になることもないだろう。残念すぎる主審だった。