バルセロナとのチャンピオンズリーグ準々決勝ファーストレグはディバラ選手の2ゴールなどでユベントスが 3-0 で勝利し、アドバンテージを持ってセカンドレグを迎えることになりました。

先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。

Juventus [4-2-3-1] |
FC Barcelona [4-3-3] |
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GK | 1: ブッフォン ![]() |
1: テア・シュテーゲン |
DF | 23: ダニ・アウベス 19: ボヌッチ 3: キエッリーニ 12: アレックス・サンドロ |
20: セルジ・ロベルト 3: ピケ 23: ユムティティ 24: マテュー |
MF | 5: ピアニッチ 6: ケディラ 7: クアドラード 21: ディバラ 17: マンジュキッチ |
4: ラキティッチ 14: マスチェラーノ 8: イニエスタ ![]() |
FW | 9: イグアイン | 10: メッシ 9: スアレス 11: ネイマール |
ユベントスは 4-2-3-1 を継続。“チンクエ・ステッレ” が先発に名を連ね、ボヌッチ、キエッリーニの両選手が CB を務める布陣で試合に臨みます。
対するバルセロナは 4-3-3 を選択。大方の予想に反し、左 SB にマテュー選手を起用。セルジ・ロベルト選手が右 SB を務め、攻撃時にはウィングや中盤を担当する 3-4-3 も併用する変則可変システムで試合を迎えます。
試合は3分、ピアニッチの右サイドからの FK にイグアインが頭で合わせるオープニングシュートを放つ展開でスタート。すると、7分にユベントスが先手を取る。
イグアインが右サイドのクアドラードに展開すると、深い位置からエリア内に侵入。パスを受け取ったディバラが素早いターンからネットに突き刺し、チームに先制点をもらたすことに成功する。
対するバルセロナは21分にメッシが中盤から絶妙のパスをイニエスタに通し、1対1の局面を作り出す。しかし、ブッフォンがシュートを左手一本でセーブし、流れを引き寄せると、直後に攻撃陣が結果を残す。
22分、ピアニッチからボールを受けたマンジュキッチが左サイドを突進。グラウンダーのクロスを中央に入れると、走り込んだディバラがニアサイドにシュートを決め、リードを2点に広げる。
44分にはイグアインが胸トラップから左足ボレーで狙ったものの、シュートはテア・シュテーゲンのセーブとマテューのクリアで3点目とはならず。それでも、ユベントスが 2-0 とリードを得て、前半を終える。
後半に入ると、バルセロナはマスチェラーノを DF に下げ、3-4-3 にスイッチ。その効果は現れ、47分にはメッシ、52分にはイニエスタがシュートにまで持ち込み、得点を感じさせるようになる。
だが、チャンスを活かしたのはユベントス。55分にピアニッチが蹴った左 CK をキエッリーニがマスチェラーノの妨害を受けながらも、ヘディングを決め、3点差とする。
アウェイゴールの欲しいバルセロナだったが、68分に抜け出したスアレスのシュートはブッフォンが指先でコースを変え、枠を捉えることができない。ユベントスは相手にポゼッションを許したものの、スペースと時間は与えず、試合はこのまま 3-0 で終了。リードを持って、セカンドレグを迎えることとなった。
試合に出場した選手、監督などの採点は以下のとおりです。
GK: ブッフォン 7.0
枠内シュートで忙しいということはなかったが、イニエスタやスアレスのシュートを的確にセーブし、相手に傾きそうな流れを引き止める仕事を成し遂げた。
DF: ダニ・アウベス 6.5
よく知るネイマールに持ち味を発揮させず、守備で大きく貢献した。相手のやりたいプレーが手に取るように分かることが強みとして現れていた。
DF: ボヌッチ 7.0
中央で守備を固め、スアレスの動きにも粘り強く対応した。効果的なロングフィードを提供するなど、大一番で自らの価値を改めて証明したと言えるだろう。
DF: キエッリーニ 7.5
スアレスのマークに加え、メッシの動きにも気を配り、最終ラインの防波堤として機能した。その上、セットプレーから決定的な3点目を奪うなど、攻守に存在感を発揮した。
DF: アレックス・サンドロ 6.0
メッシを自由にさせないという大役を果たした。攻撃への参加は限定されることとなったが、高い集中力は最後まで尽きることがなかった。
MF: ピアニッチ 6.5
キックの精度、球離れの速さ、視野の広さ、戦う気持ちが示された良いパフォーマンスだった。大一番で能力を存分に示したことはチームにとって大きいことだ。
MF: ケディラ 6.0
中盤のスペースを消すことに重きを置き、機を見て攻撃に参加するなど判断の良さを見せた。リスク管理をさらに徹底できるかがセカンドレグでの鍵となるだろう。
MF: クアドラード 6.5
右サイドを駆け上がり、スペースを効果的に活用した。積極的な姿勢が先制点を生み出す要因となっており、また、守備でも忍耐強くケアを続ける献身性を見せた。
MF: ディバラ 8.0
シュートの正確性を見せつけ、2得点を決めた。攻撃を牽引するという意味において、この試合でチームに最も貢献した選手である。
MF: マンジュキッチ 6.5
フィジカルの強さを活かし、攻守においてサイドで存在感を発揮した。アシストに徹した際の能力の高さを存分に示した上、バトルをすることでバルセロナにストレスを溜め込ませていた。
FW: イグアイン 6.0
シュート機会では枠を外さない正確性を見せ、ポストプレーや時間を作るドリブルなどチームの攻撃を引っ張る FW として存分に機能した。ゴールを予感させる動きは十分にあったと言えるだろう。
【交代選手など】
MF: レミナ 6.0
73分にクアドラードとの交代で出場機会を得る。ボールの持ち出しという点で苦労する場面もあったが、守備という最大の任務を忠実に行い、チームに貢献した。
MF: リンコン ー
ディバラと交代し、81分からプレー。中盤でスペースを消すことに奔走し、パスカットなど持ち味を発揮。バルセロナの攻撃を中央からサイドに追いやることに成功した。
DF: バルザーリ ー
88分にピアニッチに代わり、出場する。右 CB の位置に入り、カットインを狙うネイマールの突破を防ぎ、クリーンシートで試合を終えるための役割を全うした。
アッレグリ監督 7.0
有言実行。「FW の4選手を並べ、弱点を突く」と述べた前日会見の内容を現実のものにした。途中交代も的確で、不足の事態に備えたベンチ入りメンバーにも抜かりはなかったと言える。
マルチニアク主審 6.0
フィジカルコンタクトを容認したことで、肉弾戦の様相が強い試合となった。バルセロナにとっては不利な展開であり、不満は残ったであろう。しかし、3点差の内容を疑問視するだけの偏りはなかったことが現実である。