ユベントスにとっての年内最後のリーグ戦となったセリエA第17節ローマ戦はイグアイン選手のゴールを守り切ったユベントスが 1-0 で勝利しました。
先発した選手と両チームのフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [4-3-1-2] |
AS Roma [4-2-3-1] |
|
---|---|---|
GK | 1: ブッフォン | 1: シュチェスニー |
DF | 26: リヒトシュタイナー 24: ルガーニ 3: キエッリーニ 12: アレックス・サンドロ |
2: リュディガー 44: マノラス 20: ファシオ 33: エメルソン |
MF | 6: ケディラ 8: マルキージオ 27: ストゥラーロ 5: ピアニッチ |
16: デ・ロッシ 6: ストロートマン 30: ジェルソン 4: ナインゴラン 8: ペロッティ |
FW | 9: イグアイン 17: マンジュキッチ |
9: ジェコ |
ユベントスは前々節アタランタ戦と同じ 4-3-1-2 を選択。前節はベンチスタートとなったピアニッチ選手をトップ下に入り、アッレグリ監督が最も好むシステムでローマを迎えます。
対するローマは 4-2-3-1。負傷から復帰直後のサラー選手はベンチスタートとなり、ジェルソン選手が代わりに入った他は予想されたメンバーが先発し、ユベントス戦に臨みます。
試合は開始直後からユベントスが押し込む形でスタート。10分、右サイドのスローインから縦に突破したマンジュキッチが折り返し、イグアインがボレーで合わせるも、これはシュチェスニーがセーブ。
勢いに乗るユベントスは14分。後方からのパスを受けたイグアインがデ・ロッシのマークを強引に振り切り、エリア内に侵入。左足から放たれたシュートはポストをかすめてネットを揺らし、ユベントスが先手を取る。
リードを得たユベントスが重心を低く設定したため、ローマも徐々にユベントスゴールへと迫る。23分にはナインゴランがエリア内からシュートを放つも、これは枠の外。41分にはCKからの混戦が生じたが、ボールをかき出され、得点は生まれない。
後半に入ると、ポゼッションをベースに攻めるローマとカウンターから追加点を狙うユベントスの色合いがより強くなる。
先に決定機を迎えたのはユベントス。70分、セットプレーの関係で前線に残っていたキエッリーニがブッフォンからのパントキックでDFの裏に抜け出すと、クロスを落としたボールがストゥラーロの足元に収まり、右足からシュートが放たれる。
しかし、これをGKシュチェスニーが右手一本でスーパーセーブ。大ピンチをしのいだローマは75分にCKから混戦が生じ、ファシオにチャンスが訪れるも、これはルガーニが先にクリア。
流れを掴んだローマは76分にユベントスのミスを突くも、シュートに力を欠き、ブッフォンにキャッチされる。79分にはセットプレーからマノラスが飛び込むも、ボールにわずかに届かず。
ユベントスは90分にマンジュキッチのポストプレーに抜け出したストゥラーロが倒れこみながら左足でシュートを放つも、この日3度目となるシュチェスニーのビッグセーブに遭い、追加点を奪うことはできず。
それでも、試合はこのまま 1-0 で終了。ユベントスが2位ローマとの勝点を7に広げる貴重な勝利を手にした。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は以下のとおりです。
GK: ブッフォン 6.0
ナインゴランの飛び出しへの対応は迫られたものの、落ち着き払って全シュートに対応した。
DF: リヒトシュタイナー 6.0
ローマに攻撃の起点を作られることとなったが、粘り強い守備に奔走した。タイミング良く攻め上がりを見せていたが、相手の脅威とまでにはならなかった。
DF: ルガーニ 7.0
好調のジェコをマークし、自由にプレーをさせなかった。危険な位置でファールを与えることなく、中央のスペースを封鎖し、ローマ攻撃陣の前に立ち塞がった。
DF: キエッリーニ 6.5
セットプレーでの空中戦でジェコを沈黙させ、スルーパスを何度もインターセプトするなどルガーニとのコンビが良好であることを示した。
DF: アレックス・サンドロ 6.0
前半は同郷のジェルソンと、後半はサラーと激しいバトルを繰り広げた。キエッリーニ流の守備の狡猾さを見せ、相手をイライラさせた上、サイドでの突破力でリュディガーの攻め上がりを牽制するなど見せ場を作っていた。
MF: ケディラ 6.0
守備のケアを最優先し、危ないスペースを消すことを最優先した。チャンスと見るやエリア内に侵入してターゲットマンやつなぎ役を果たすなど、求められた役割を確実に遂行した選手と言えるだろう。
MF: マルキージオ 6.0
ナインゴランにスピードで置いていかれるシーンもあったが、DF前での盾としての役割を果たし、空いたスペースにボールを展開するなどレジスタとして十分な役割を果たした。
MF: ストゥラーロ 6.5
左サイドで走り続け、様々な場面に顔を出し続けた。後半に訪れたチャンスを決めることができていれば、契約延長のお祝いとなっていたことだろう。
MF: ピアニッチ 6.0
2トップの背後で良いパフォーマンスを見せていたが、無念の負傷交代という形になった。
FW: イグアイン 7.5
シュートチャンスでは確実に枠内に飛ばすという技術の高さを改めて見せつけた。特に、強引に中央突破から先制点をもぎ取ったプレーは特筆すべきことと言えるだろう。
FW: マンジュキッチ 6.5
決定機は訪れなかったが、チャンスメイクとポストプレー、そして守備において大きな貢献を果たした。このハードワークによる献身性は高く評価されるべきである。
【交代選手など】
MF: クアドラード 5.5
51分にピアニッチとの交代で出場する。右サイドだけでなく、自由にポジションをとったが、ローマの守備陣に混乱が生じるまでには至らず。消化不良という印象が残った試合内容だった。
DF: バルザーリ 6.0
リヒトシュタイナーと交代で68分からプレー。復帰の一戦が緊迫した試合だったが、落ち着きを持ってプレーし、ローマの攻撃にうまく対処し続けた。このタイミングでプレー可能となったことは大きい。
FW: ディバラ ー
82分にイグアインと交代でプレー機会を得る。自身でシュートを放つよりも、左サイドで時計を進め、試合を終わらせることを優先する内容だった。
アッレグリ監督 6.5
試合開始時からの積極的なハイプレスで流れを作り、その状況の内に先制点を奪うことに成功した。押し込まれる時間帯もあったが、集中力を切らさず、最後まで守り切り、結果を手にした采配は評価されるものがある。
オルサート主審 6.0
大一番ということもあり、接触プレーは比較的容認するというスタンスだった。判定基準は一定さが保たれており、上手く試合を裁いたと評されるだろう。