サンシーロでの敗けを払拭したいユベントスのセリエA第10節はマンジュキッチ選手の先制ゴールとキエッリーニ選手の2得点などでユベントスが 4-1 で勝利しました。
両チームのフォーメーションおよび先発した選手は以下のとおりです。
Juventus [3-5-2] |
UC Sampdoria [4-3-1-2] |
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GK | 25: ネト | 1: プッジョーニ |
DF | 23: ダニ・アウベス 19: ボヌッチ 3: キエッリーニ |
22: サーラ 26: シルベストレ 37: シュクリニアル 19: レジーニ |
MF | 7: クアドラード 6: ケディラ 8: マルキージオ 5: ピアニッチ 33: エヴラ |
8: バレート 21: チガリーニ 18: プラート 11: アルバレス |
FW | 9: イグアイン 17: マンジュキッチ |
47: ブディミル 14: シック |
ディバラ選手を負傷で欠くユベントスは 3-5-2 を選択。ダニ・アウベス選手が右CBに入り、マルキージオ選手がレジスタで先発復帰を果たしました。
対するサンプドリアは 4-3-1-2 を継続。速さと巧みさが持ち味のFWではなく、ブディミル選手とシック選手という高さと強さに持ち味のある2トップでユベントス戦に挑みます。
ユベントスは試合開始からサンプドリアを圧倒し、試合を優位に進めます。まずは4分、右サイドからクアドラードがアーリー気味のクロスを供給すると、スペースに走り込んだマンジュキッチが頭で合わせて先制。サンプドリアの出鼻をくじくことに成功する。
なおも9分、右CKからキエッリーニがヘディングで得点を奪うことに成功し、わずか10分足らずでリードを2点に広げる。
2点差となったユベントスはペースを落とし、安全に時間を進めることを選択。サンプドリアのカウンターを受け、守備でやや軽率なプレーがあったものの、相手のミスやシュートが正確性を欠いたことにも救われ、前半を 2-0 で折り返す。
後半も前半からの流れを引き継ぎ、安全第一のプレーを心がけていたユベントスだったが、ミスからサンプドリアに得点を許してしまう。
57分、キエッリーニからのサイドチェンジのボールが短く、プラートが頭でカットして持ち上がり、左足で折り返しのクロス。これをシックがダイレクトで蹴り込み、サンプドリアが1点差に詰め寄る。
このサンプドリアの勢いを止めたのは新加入のピアニッチ。65分、アレックス・サンドロからのクロスをファーサイドのクアドラードが中央に折り返したボールを左足でシュート。これはブロックされたが、こぼれ球で右足で押し込み、リードを再び2点差とする。
落ち着きを取り戻したユベントスは87分に左サイドで得たFKからキエッリーニが再びヘディングで決め、4点目を奪取。終わってみれば、4-1 でサンシーロでの敗けを払拭する試合内容でナポリとの大一番を迎えることとなった。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は以下のとおりです。
GK: ネト 6.5
前半にシックをシュートをセーブするなど、GKとして能力を存分に発揮する。エリア内での競り合いでキエッリーニやダニ・アウベスと接触するなど連携面を成熟させることが今後の課題と言えるだろう。
DF: ダニ・アウベス 6.0
大きな持ち味である攻め上がりは自制していたが、CBとしてできることはすべて行った。高さのない部分を埋合せたことはプラスと評価されるだろう。
DF: ボヌッチ 6.5
堅い守備を披露し、最後尾から球出しの起点としても機能した。安定感のあるプレーに終始していた。
DF: キエッリーニ 7.0
復帰初戦にフル出場し、2得点と DF として最高のパフォーマンスを見せた。サンプドリアの得点をお膳立てすることになるサンドチェンジのパスを送ってしまったが、得点がそのミスを帳消しにしてくれることだろう。
WB: クアドラード 7.0
先発起用に応え、マンジュキッチの先制点とキエッリーニの2点目をアシスト。右サイドで存在感を発揮し、攻守両面で奮闘し続けた。
MF: ケディラ 6.0
相手エリア内での決定的な働きはなかったが、中盤で秩序と安定をもたらしていた。今後の重要な試合でピッチに立ち続けるコンディションを保てるかが鍵である。
MF: マルキージオ 6.5
相手を背負った状態でもパスを受け、ボールを捌くなど周囲からの信頼に応えるパフォーマンスを見せた。問題なく70分間プレーしたことはチームにとって大きなプラスと言えるだろう。
MF: ピアニッチ 7.0
2列目からの飛び出し、エリア内でのシュート、2点目のCKと攻撃面で大きな貢献を果たした。ビルドアップでもマルキージオと良い関係を築くことができており、素晴らしいパフォーマンスだった。
WB: エヴラ 6.0
左サイドでボールを受け、クロスを供給するなど役割を遂行していたが、負傷により無念の途中交代となった。日程的にも残念な結果であると言えるだろう。
FW: マンジュキッチ 7.0
得点をあげることができず苦しんでいたが、最初の決定機で結果を出すことに成功した。前線からのプレスも積極的かつ献身的に行うなど持ち味が存分に現れていた。
FW: イグアイン 5.5
決定的な仕事ができず、苦しんだ夜だった。マンジュキッチとの関係が確立できておらず、2トップだが実態は1トップという奇妙な状況を改善することが求められている。
【交代選手など】
WB: アレックス・サンドロ 6.0
40分に負傷したエヴラと交代で急遽出場することとなる。左サイドにできたスペースを得意のドリブルで持ち上がるなど求められる仕事は果たした。
MF: レミナ 6.0
マルキージオと交代で72分から出場する。ボールタッチという点で “粗さ” は目立ったが、最終ライン前の盾として機能し、チームの勝利に貢献した。
MF: アサモア ー
82分からピアニッチと交代し、復帰戦に出場する。中盤でボールを追い回し、フィジカルコンディションが回復していることを示した。
アッレグリ監督 6.5
ターンオーバーをした試合で勝点3を獲得し、負傷から復帰した選手も上々のパフォーマンスを見せた。イグアインとマンジュキッチの連携が向上することで勢いづけることができるだろう。チームには改善すべき点がまだ残されていることも事実だ。
ルッソ主審 6.0
疑惑を呼ぶジャッジもなく、フェアに試合を裁き続けた。誤審のあった試合直後で審判の判定に注目が集まる中、責務を成し遂げたと言えるだろう。