代表戦明けの一戦となったセリエA第8節ウディネーゼ戦はディバラ選手の2ゴールでユベントスが 2-1 と逆転勝ちすることに成功しました。
試合に先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [4-4-2] |
Udinese Calcio [4-3-3] |
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GK | 1: ブッフォン | 1: カルネジス |
DF | 26: リヒトシュタイナー 4: ベナティア 15: バルザーリ 33: エヴラ |
2: ワゲ 5: ダニーロ 30: フェリペ 3: サミル |
MF | 7: クアドラード 18: レミナ 11: エルナネス 12: アレックス・サンドロ |
6: フォファナ 26: クムス 14: ヤンクト |
FW | 21: ディバラ 17: マンジュキッチ |
10: デ・パウル 9: サパタ 77: テレオー |
ユベントスはキエッリーニ選手が試合当日の朝に筋肉の張りを訴えたため、招集外に。代わりにボヌッチ選手が急遽ベンチ入りすることになりました。
その影響と主力選手の多くが代表戦から復帰直後ということもあり、アッレグリ監督は 4-4-2 を選択。クアドラード選手とアレックス・サンドロ選手がワイドを務める 4-2-4 にもなるシステムで試合を迎えます。
対するウディネーゼは 4-3-3 を選択。守備では 4-5 のブロックでスペースを消し、カウンターでサパタ選手のフィジカルを活かす狙いを持って試合に入ります。
試合はユベントスがワンタッチパスを多用し、良いリズムを作り、序盤の主導権を握る。しかし、ウディネーゼが覚悟を決めて前線からプレスをかけると、普段と異なる4バックとダブルボランチでミスが散見し始め、徐々にリズムを失う。
それでも25分にディバラが放ったシュートがレミナに当たり、こぼれ球がフリーのマンジュキッチの足元へ。右足アウトで狙ったシュートは相手DFのスライディングが気になったのか、クロスバーを越えてしまった。
すると、ユベントスの一瞬の隙を突き、ウディネーゼが先制に成功する。30分、エヴラからの横パスをエルナネスがトラップしそこなったボールにヤンクトが反応。エリア手前まで持ち上がり左足から躊躇なく放たれたシュートはブッフォンが弾き出すことができず、昨シーズンの開幕節と同様にウディネーゼが先手を取る。
ユベントスもここから目の色を変えて反撃を開始。43分にゴール正面で獲得したFKをディバラがゴール右上に決め、同点に戻し、前半を終える。
後半開始と同時にユベントスはシステムを変更。クアドラードを左ウィングに置く 4-3-3 で中盤を普段の3センターで安定感を取り戻すことを優先する。
50分にはエリア内に侵入したアレックス・サンドロが倒され、PKを獲得。これをディバラが冷静に右下に決め、ユベントスが逆転に成功する。
勢いに乗ったユベントスは61分にリヒトシュタイナーからのクロスをアレックス・サンドロが頭で狙うも、これは枠の外。3点目を奪うことはできない。この後はウディネーゼの勢いに押し込まれ、防戦一方となるもゴールは許さず。
試合はこのまま終了し、ユベントスが 2-1 で逆転勝ちに成功した。なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は以下のとおりです。
GK: ブッフォン 6.0
失点シーンは脇の下をボールが通過しており、触れていたとは言え、名手と評価されるGKであるからこそ、シュートストップはして欲しいところだった。しかし、クロスやシュートへの反応など全体のパフォーマンスは問題のないレベルだった。
DF: リヒトシュタイナー 5.5
後半は追い越しが見られるなど、良いパフォーマンスを見せていた。4バックでの意思疎通が不完全で相手に自由を与えてしまっていたことがマイナス。
DF: ベナティア 6.0
負傷から復帰直後ということを考慮するとベストを出し尽くしていた。コンディションを整え、アグレッシブさを加えていくことが次節以降の課題である。
DF: バルザーリ 6.5
内容の悪かった前半も含めると、試合全体を通して1人守備面で奮闘し続けた。
DF: エヴラ 6.0
試合終盤は守備に忙殺されることとなったが、集中力を最後まで切らさず役割を全うした。リズムが悪くなっていた前半に周囲の選手に落ち着きを求めるなど豊富な経験を持った選手としての役目も期待したいところだ。
MF: クアドラード 6.0
前半は持ち味を発揮できず、左ウィングに入った後半に盛り返した。持ち味の縦への突破はデル・ネーリに対策を講じられており、脅威とならなかったことは反省材料とすべきだろう。
MF: レミナ 5.5
エルナネスとのダブルボランチでの役割分担が不明確で、どちらか1人が試合から消えていたも同然だった。将来性を期待させるプレーは随所に見られたが、消化不良の試合内容だった。
MF: エルナネス 5.0
ボールが足につかず、致命的なミスをすることとなった。味方のドリブラーにスペースでドリブルをさせるようなパスを出すなど工夫があれば良かったが、そうした気配りをする余裕すらなかった。
MF: アレックス・サンドロ 6.5
攻撃で幅を取るためにサイドに開いて待機。要所で顔を出し、チームに貢献していた。また、PK奪取にも成功しており、試合全体で良いパフォーマンスを見せていた数少ない選手の1人である。
FW: ディバラ 7.5
内容の悪すぎた前半から1人奮闘し、違いを見せつけ、ドッピエッタで勝点3をチームにもたらした。エースと呼ぶに相応しい文句のないパフォーマンスだった。
FW: マンジュキッチ 5.5
ポストプレーに前線からの献身性を疑う者はいない。しかし、CFとして1番の見せ所である得点機での勝負弱さは非常に深刻となる。序列が下がるのも、仕方のないことだろう。
【交代選手など】
FW: イグアイン 6.0
66分にマンジュキッチと交代で出場。チームが守備に重点を置いたため、相手陣内でボールタッチする機会そのものが限られたものだった。
DF: ボヌッチ 6.0
ベナティアに代わり、70分から出場する。本来は休養の予定だったが、キエッリーニの離脱とベナティアが復帰初戦であることを考えると緊急出場だったと言えるだろう。ミスもなく、守りきることに成功し、勝利に貢献した。
MF: ストゥラーロ ー
ディバラと交代で82分から出場。前線から中盤にかけて相手を追回し、自由度を減らす役割を担った。
アッレグリ監督 6.5
ターンオーバーの結果は良かったが、内容は悪かった。ハーフタイムでシステムを微調整し、前半よりは安定感をチームにもたらした采配は評価されるべきものだ。今日の先発メンバーでは4バックが上手く機能しなかったことをどう考えるかだろう。
ガビルッチ主審 5.5
報復行為など細かい部分を見逃すなど、経験不足の部分が見られた。PKのジャッジはアッレクス・サンドロの誘ったプレーだったが、デ・パウルがエリア内で足をかけたことを見逃す理由にはならないはずだ。