『コリエレ・デッロ・スポルト』によりますと、ユベントスなどが求めていた「“Bチーム” によるリーグ参入」を認めるかの協議が行われる見込みであるとのことです。
スペインではトップチームのBチームが下部リーグを戦うことが認められています。イタリアでも同様にBチームを下部リーグに参入させるかどうかの4月26日に行われる評議会で議論する予定だと報じられています。
なお、ポイントとして、以下の点が記載されています。
- プロクラブのBチームが参入する
- Bチームが獲得したポイントや個人記録はレガ・プロと同じ扱いだが、シーズン終了後に(セリエBへの)昇格も(セリエDへの)降格もしない
- Bチームによる選手登録は夏と冬の移籍市場後に行う
- トップチームに負傷者による欠員が出た場合、ユース選手を昇格させることができる
- プリマベーラのリーグ戦は終了
- レガ・プロのコンプライアンスを遵守する
- レガ・プロへ参戦するBチームはレガ・プロに参加するチームと同額の参加費を支払う
- EU域内選手はBチームでレガ・プロに出場可能だが、非EU域内選手はプレーできない
下部組織の底上げを図りたいユベントスのようなチームからすれば、この改革は歓迎すべきものと言えるでしょう。
現行案で提示されている内容はレガ・プロ(旧セリエC)に参戦するプロチームとなるべく同等の条件でBチームを戦わせようとする姿勢が見える部分は高評価です。
プリマベーラに所属する選手はセリエBのチームにレンタル移籍するケースが多く、そこで出場機会が得られる選手と恵まれない選手に別れます。レガ・プロの波に揉まれて成長することで、1つ上のセリエBでプレーすることに向けた良い準備になることが期待できるからです。
改善点としてはセリエBへの昇格は認めるべきという点でしょう。仮にセリエAを戦っているチームがセリエBに降格することが決定した場合、次のように対処をすれば済むからです。
- BチームがセリエBに在籍:成績にかかわらず、Bチームはレガ・プロに降格
- レガ・プロを戦うBチームがセリエBへの昇格権を獲得:昇格は取り消し、Bチームはレガ・プロのまま
アマチュアリーグであるセリエDへ降格することを回避する規定はすばらしいものだと思います。しかし、イタリア国内で若手を育成するという目的があるなら、セリエBを戦うことができる可能性は残しておくべきと言えるでしょう。
カルチョが競争力を取り戻すための改革になるのか、まずは議論の行方を見守る必要がありそうです。