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パレルモ戦でユーヴェ・ウルトラスが差別的チャントを熱唱 1試合のクルヴァ閉鎖危機と罰金処分が下る

 『レガ・セリエA』はセリエA第33節の試合中に発生したことに対する処分内容が記載された声明文(PDF ファイル)を公式サイト上にアップしました。

画像:Lega Serie A

 処分内容によりますと、イエローカードの累積枚数が5枚になったモラタ選手が1試合の出場停止とともに、一部ファンが差別的チャントを歌ったとの理由でゴール裏のスタンド(=クルヴァ)の1試合閉鎖処分が下されています。

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 声明文に記載されていた懲罰委員会から下された内容を和訳すると、次のようになります。


 連邦検察庁職員から疑問を呈されたレポートを目を通しました。内容は白と黒のチーム数多くのサポーター(約3000人、“クルヴァ・スッド” と呼ばれるスタジアム区域のファンおよそ 70%)が前半34分から36分にかけて、反ユダヤの差別チャントを叫んでいました。

 "... Firenze è una patria di infami, la odio da sempre perché i viola non sono italiani, ma una massa di ebrei ..."
 『... フィレンツェは恥ずべきホーム、俺はいつも嫌ってるよ、だってビオラ(=紫、フィオレンティーナの相性)はイタリアじゃねえし、ユダヤだらけだからな ...』

 このような行為が確認されたため、懲戒が定められた手続きに則り、処分を行います。

ーー 処分内容 ーー

 ユベントスに対し、“クルヴァ・スッド” と呼ばれる区画を閉鎖する義務を制裁として決議しました。

 この罰則の適用には1年間の猶予があり、その間に同様の違反行為が確認された場合、猶予は解除され、新たな罰則に追加される形で執行されます。

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罰金1万5千ユーロ
 前半12分にもユベントスサポーターたちが領土問題に関連するチャントを叫んでおり、クラブが具体的な予防・監視策の乗り出していないことを鑑み、罰金処分とします。


 

 誹謗・中傷といった行為にペナルティが下ることは理解できるのですが、処分の理由が “反ユダヤ的だから” という点が欧州基準と言えるでしょう。

 この基準で運用すると、フィレンツェの街を侮辱したことはお咎めなしになってしまうため、ナポリなど南部の街を侮辱するようなチャントが後を絶たない理由にもなっていると思われます。また、「ユダヤ人的なポジションを得れば、オイシイ思いをできる」と考える良からぬ考えを持った活動家を生み出す温床にもなる得るリスクもあります。

 サッカーが注目度の高い世界的なスポーツである以上、その知名度の高さを自分たちの主義・主張を宣伝するために利用しようと考える者が絶えることはありません。

 その前提で、クラブに経営面などでマイナスを生じさせることが明確になれば、スタジアムから永久追放処分などを科す必要があります。「サッカースタジアムは個々のサポーターたちが自分たちの主義・主張をアピールする場ではない」と言い切れるクラブ運営をしておく必要が求められそうです。