リーグ再開の一戦となったセリエA第31節ユベントス対エンポリはマンジュキッチ選手のゴールで、ユベントスが 1-0 で勝利しました。
試合に先発した両チームのメンバーは下表のとおりです。
Juventus [3-5-2] |
Empoli FC [4-3-1-2] |
|
---|---|---|
GK | 1: ブッフォン | 28: スコルプスキ |
DF | 24: ルガーニ 15: バルザーリ 3: キエッリーニ |
6: ビッタンテ 26: トネッリ 15: コスタ 21: マリオ・ルイ |
MF | 26: リヒトシュタイナー 37: ペレイラ 8: マルキージオ 10: ポグバ 33: エヴラ |
17: ジエリンスキ 32: パレデス 77: ビュヘル 5: サポナーラ |
FW | 17: マンジュキッチ 9: モラタ |
20: プッチャレッリ 7: マッカローネ |
ユベントスは怪我から復帰した主力選手を先発に名を連ねた 3-5-2 を選択。バルザーリ選手を中央にルガーニ選手とキエッリーニ選手が両脇を固める3バックで試合を迎えます。
対するエンポリはお馴染みの 4-3-1-2 を選択。トップ下のサポナーラ選手を軸にマッカローネ選手が率いる2トップでユベントスに挑みます。
試合はエンポリが高いディフェンスラインを設定したため、互いにプレスをかける激しい展開でスタート。
ユベントスは機動力に優るモラタが裏のスペースを突き、チャンスを作るが、決定機までは至らない。16分にはマンジュキッチが DF とうまく入れ替わり、左足でシュートを放ったが、GK に当ててしまう。また、抜け出したプレーがオフサイドと判定されるなど歯車が噛み合わない。
しかし、前半終了間際の40分にユベントスが均衡を破ることに成功する。ポグバがエリア左からふわりと上げたクロスにファーから走り込んだマンジュキッチが頭で押し込み、先制点を記録。ユベントスが前半を1点リードで折り返します。
同点を狙うエンポリが集中力を切らさなかったため、両チームとも手堅い試合運びを続けます。
ところが、ユベントスはキエッリーニがふくらはぎの負傷を再々発させたと思われるタイミングで途中交代し、エンポリも攻撃の軸であるサポナーラが負傷で交代を余儀なくされ、両チームがバランスを崩すこととなります。
クアドラードとザザを投入したユベントスは4バックにスイッチし、前線から追いかけ回すことで追加点を狙うと共に、勝ち切ることを意識します。アディショナルタイムにはモラタ、アサモア、ザザによる一連の波状攻撃でエンポリゴールに迫りましたが、スコルプスキがゴールを死守。
それでも、エンポリには得点を許さず、ユベントスがリーグ戦5連勝を記録して試合を終えた。
試合に出場したユベントスの選手・監督への採点は以下のとおりです。
GK: ブッフォン 6.0
ひやりとするシュートが打たれたのは数本程度。いずれのシュートも落ち着いてセーブし、最終ラインに安定感をもたらした。
DF: ルガーニ 6.5
3バックの中で最もパフォーマンスが優れていた。元エンポリということもあり、彼らがやりたいプレーを先読みし、スマートなプレーに終始した。
DF: バルザーリ 6.5
慣れない3バックの中央でプレー。守備に関しては申し分ない内容だったが、球出しでエンポリの守備に引っかかる場面があり、無用なピンチを招くなど課題も残った。
DF: キエッリーニ 6.0
怪我から復帰したはずだったが、60分足らずで交代することになった。パフォーマンスは良かっただけに再々負傷であれば残念と言わざるをえない。
WB: リヒトシュタイナー 6.0
相手の高い守備ラインの裏を狙う姿勢を見せ、上下動を繰り返し、攻守に渡って貢献し続けた。
MF: ペレイラ 5.5
中盤でスペースを消し、マルキージオとの連携は取れていた。だが、右サイドでボールの預け所を探すことに苦労し、攻撃の停滞を招くなど消化不良な部分が残ったことは事実だ。
MF: マルキージオ 6.0
目を見張るような目立つプレーは少なかったが、カウンターの芽を着実に摘み取るなど持ち前の守備力でピンチを未然に防ぐことに成功していた。
MF: ポグバ 7.0
審判との相性が悪く、ややイライラしていたが、マンジュキッチへのアシストで上手く消化していた。また、随所で高い技術力を見せていただけに周囲からの的確なサポートがあれば、もっと輝くことができていただろう。
WB: エヴラ 6.0
縦への突破に対する警戒を優先したことで、アーリークロスへのケアが少し緩くなっていた。ただ、代表戦2試合に出場した後を考えると十分な内容だったと言える。
FW: マンジュキッチ 6.5
16分に抜け出した時のシュートを GK に当ててしまったのはもったいなかったが、前半の内にそのことを忘れさせる先制点を記録した。モラタとのコンビでもスペースが重ならないようにするなど、チームプレーに徹することができていた。
FW: モラタ 6.5
ミュンヘンでのプレー内容が大きな自身になっているようだ。単独でボールを運び、チャンスメイクを十分に行っていた。得点を決めていれば、MVP に選出されていただろう。
【交代選手など】
MF: クアドラード 6.0
54分に負傷の疑いがあるキエッリーニと交代し、右アウトサイドでプレー。タッチライン際からエンポリの守備陣にプレッシャーを与えるとともに、守備にも奔走するなど効果的な役割を果たした。
FW: ザザ 6.0
マンジュキッチと交代で66分からピッチに立つ。得意の激しいプレスでエンポリ守備陣をバタつかせ、“あわや” というシーンを何度も作り出していた。
MF: アサモア ー
81分からペレイラに代わって出場機会を得る。短い出場時間だったが、ピッチ上でのコンディションが他の選手より明らかに抜け出ており、あらゆる場面に顔を出していた。ゴールのチャンスもあっただけに決めていれば、印象的な夜となっていただろう。
アッレグリ監督 6.5
3バックでスタートしたが、キエッリーニの途中交代で 4-4-2 に切り替え、4-5-1 でブロックを作るなど采配での柔軟性を示した。ただ、負傷する選手が後を絶たないことは非常に気がかりであると言わなければならない。
カルバレーゼ主審 6.0
副審の不明確なオフサイドの判定があったにもかかわらず、試合をうまくコントロールしていたと言えるだろう。主審の判定は称賛できるが、審判団としてのジャッジは称賛できるものではなかった。