ベルガモで行われたセリエA第28節アタランタ対ユベントスの一戦は、バルザーリ選手とレミナ選手のゴールでユベントスが 0-2 の勝利で終えました。
試合に先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Atalanta BC [3-5-2] |
Juventus [4-3-1-2] |
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GK | 57: スポルティエッロ | 1: ブッフォン |
DF | 3: トロイ 29: パレッタ 5: マジエッロ |
26: リヒトシュタイナー 15: バルザーリ 19: ボヌッチ 33: エヴラ |
MF | 24: コンティ 27: クルティッチ 15: デ・ルーン 21: チガリーニ 93: ドラメ |
6: ケディラ 8: マルキージオ 10: ポグバ 37: ペレイラ |
FW | 45: モナチェッロ 22: ボリエッロ |
17: マンジュキッチ 21: ディバラ |
ホームのアタランタは 3-5-2 を選択。最前線がボリエッロ選手とモナチェッロ選手の横並びの関係となった以外は大方の予想通りとなりました。
対するユベントスはペレイラ選手をトップ下に置く 4-3-1-2 を選択。ボヌッチ選手以外はミッドウィークに消耗しなかった選手が先発に名を連ね、前半戦に対戦した時(第9節)の再現を狙って試合に入ります。
試合は地力に優るユベントスが押し込む形で進む。トップ下に入ったペレイラからのスルーパスにケディラが抜け出し、シュートを放つもゴールとはならない。
だが、24分に獲得した CK から先制点が生まれる。ディバラがファーに入れたボールをマンジュキッチが頭で折り返し、ゴール前にいたバルザーリが至近距離からゴールを決めた。
ユベントスは水曜日に120分を戦った影響で徐々にパフォーマンスを低下し始める。アタランタはサイドからのクロスに活路を見出すも、シュートの精度を欠き、ブッフォンを脅かすことはできず、前半は 0-1 で折り返す。
後半に入るとユベントスの圧力が落ちたため、アタランタに得点の匂いが高まる。それに対し、ユベントスは守備を安定させるため、ペレイラを下げてアレックス・サンドロを投入し、3バックに切り替えて逃げ切りを計る。
すると、カウンターからユベントスが決定的な追加点が入る。途中交代で入るも、チームに貢献しているとは言い難かったレミナが単独で持ち上がり、アタランタ守備陣を突破し、エリア手前から右足アウトサイドでゴール左隅に蹴り込み、0-2 とした。
クリーンシートで試合を終えたため、ブッフォンの連続無失点時間は 836 分となり、歴代3位にまで浮上した。
この試合に出場したユベントスの選手/監督への採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 6.5
セーブを強いられる場面が多かったものの、ポジショニングが抜群であった。マジエッロのシュートを弾き出したシーンがその象徴である。
DF: リヒトシュタイナー 6.0
右サイドで安定した守備を披露。ケディラとの連携も良く、与えられた役割を忠実に遂行できていた。
DF: バルザーリ 7.0
守備だけでなく、先制点を決めるなど攻守に渡って大きく貢献した。契約延長が公式発表されるのをファンは心待ちにしているだろう。
DF: ボヌッチ 6.5
ボリエッロに仕事をさせることなく、沈黙させ続けた。ファーサイドのクロス以外はアタランタに得点のチャンスすら与えなかった役目は大きい。
DF: エヴラ 6.0
左 SB としてスタートし、攻撃にも顔を出すなど求められるタスクを実行した。試合終盤は3バックの左を担当していたが、こちらはサイドへのスライドという点で改善すべき部分もある内容だった。
MF: ケディラ 6.0
前半はダイナミックな面が顔を見せ、得点機会もあっただけにゴールに結びつかなかったことが悔やまれる。しかし、プレー内容や貢献度は非常に良い出来だったと評価されるだろう。
MF: マルキージオ 5.5
復帰初戦ということもあり、試運転といった評価が適切。ミスらしいミスはなかった反面、レジスタとして求められるパスの配給は少し物足りない内容だった。
MF: ポグバ 6.0
複数人によるマークを物ともせずボールキープから突破する力は流石である。ただ、肝心のエリア周辺でボールが足につかないシーンが多く、この点だけが悔やまれる部分だろう。
MF: ペレイラ 5.5
怪我で出場機会が得られていないことが原因で、ポグバやディバラと近い距離でのコンビネーションが今ひとつだった。ただ、ケディラに決定的なパスを通すなどアイデアと実力は証明したこともあり、向上する余地は多いにある。
FW: マンジュキッチ 6.5
2得点のどちらにも絡み、CK からのカウンターを受けた際は自陣にまで全力で戻って自らクリアするなど重要な役割を果した。もし自ら得点を決めていれば、文句なしで Man Of the Match だっただろう。
FW: ディバラ 6.5
ペレイラがいたこともあり、スタートポジションが普段よりも低い位置を採っていた。その位置からのドリブルやパスでアタランタの守備を翻弄しており、攻撃を牽引する役割を果たせていた。
【交代選手など】
MF: レミナ 6.5
68分にケディラと交代で出場。離脱前はアンカー起用がメインであり、インサイド MF としてのプレーは周囲との連携でぎこちなさが残っていた。しかし、個人技で追加点を奪い切ったことでマイナス分を帳消しにしたどころか、大きなプラスを生み出した。
WB: アレックス・サンドロ ー
ペレイラと交代で81分からピッチに入る。WB としてプレーし、クリーンシート達成に貢献。
FW: モラタ ー
88分にディバラと代わり、出場機会。
アッレグリ監督 6
水曜日に90分以上プレーした選手は基本的に休養を与えるという手堅い采配で勝利を呼び寄せた。トップ下に入ったペレイラがプレーする位置やエヴラの CB としての動きなど、細かい部分で微調整を行う必要性が認識させられた試合だったとも言えるだろう。
バレリ主審 6.5
前半2分でカードを提示した時点で荒れ模様になるかと思われたが、上手く試合をコントロールし、問題なくレフリングしていた。ビッグマッチを担当するケースが増えると思われる。