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ユベントス CB に生じた怪我人よりも、バイエルンの方が深刻

 ユベントスは DF 陣に怪我人が発生しており、バイエルン・ミュンヘン戦に向けて不安があると報じられています。不安が生じていることは事実ですが、対戦相手のバイエルンも状況は思わしくないと言えるでしょう。

画像:個別メニューで調整するゲッツェとベナティア
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 なぜなら、センターバックを本職とする選手が軒並み怪我で長期離脱を強いられているからです。

 ボアテング選手とバドシュトバー選手は3ヶ月の離脱であり、シーズン中に復帰できるかというレベルです。

 ハビ・マルティネス選手は半月板の損傷により手術を受け、復帰まで1ヶ月を要する見込みとチームから発表されています。順調に回復すれば、2戦目(3月16日)には間に合うことでしょう。ただ、ひざの負傷であり、トップコンディションに戻る保証はないことが現実です。

 ベナティア選手は筋肉系の負傷からゲッツェ選手と個人トレーニングでコンディションを上げている段階です(2月11日時点)。

 そのため、冬の移籍市場でスパルタク・モスクワからザーダール・タスキ選手をローンで獲得しましたが、チームに合流した初日の練習で脳震盪(のうしんとう)を起こし、試合での起用は見送られたままとなっています。

 

 2月14日に行われたアウグスブルク戦では下図の選手が先発メンバーとして名を連ねていました。

画像:バイエルンの先発選手(アウグスブルク戦)

 前線はミュラー選手がトップ、2列目、サイドの幅広く顔を出す自由が与えられているため、左ウィングの位置をスタートにしていたダグラス・コスタ選手がスペースを埋める形でプレーしていました。

 そして、注目すべきは最終ラインに並んだ面々です。

 この試合、バイエルンは4バックを採用していたのですが、守備時にはアンカーの位置に入っていたビダル選手が両 CB の間に入る形の実質的な5バックでした。

 

 CB を本職とする選手が全員離脱していることだけでも大きな痛手なのですが、DF 起用された選手の体格を見れば、深刻度が浮き彫りになります。

バイエルンの守備陣(アウグスブルク戦)
選手名 身長・体重
フィリップ・ラーム(R-SB) 170 cm / 66 kg
ジョシュア・キミッヒ(R-CB) 176 cm / 70kg
ダビド・アラバ(L-CB) 180 cm / 76 kg
フアン・ベルナト(L-SB) 170 cm / 67 kg
アルトゥーロ・ビダル(DMF) 180cm

 DF で最も身長の高いのはダビド・アラバ選手の 180cm です。ペップのチームがどれだけ相手チーム陣内でプレーすることに特化していたとしても、『守備陣は空中戦に難あり』と看破されると苦境に立たされるでしょう。

 苦し紛れのクリアをポストプレーでキープされれば、そこから守勢に回ることを余儀なくされます。もし、ファールを取られると、リスタートのセットプレーから空中戦を挑まれることは明らかです。

 この弱点は強力な攻撃陣で隠し切ることはできないため、ペップ・グアルディオラ監督の “頭痛の種” になる可能性があります。

 

 バイエルンにとって不幸中の幸いなのは、空中戦で猛威を振るうマンジュキッチ選手が負傷離脱中であることです。パワープレーを挑まれる可能性が少し下がるだけでも、不安が残るバイエルンの最終ラインにとっては朗報だと思われます。

 両チームとも、今週末の一戦でチャンピオンズリーグに向けて起用可能な選手が明らかになるでしょう。ユベントスはナポリ戦で途中交代したボヌッチ選手のコンディションがバイエルン戦で結果を出すために重要な要素になりそうです。