セリエA第13節の注目のビッグマッチが行われ、ホームのユベントスがディバラ選手のゴールで 1-0 の勝利をあげることに成功しました。
この試合に先発した両チームの選手、および、フォーメーションは次のとおりです。
Juventus [4-3-1-2] |
A.C. Milan [4-3-3] |
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GK | 1: ブッフォン | 99: ドンナルンマ |
DF | 26: リヒトシュタイナー 15: バルザーリ 3: キエッリーニ 33: エヴラ |
20: アバーテ 33: アレックス 13: ロマニョーリ 31: アントネッリ |
MF | 27: ストゥラーロ 8: マルキージオ 10: ポグバ 11: エルナネス |
27: クツカ 18: モントリーボ 28: ボナベントゥーラ |
FW | 17: マンジュキッチ 21: ディバラ |
11: チェルチ 70: バッカ 19: ニアン |
ユベントスは代表戦で筋肉に痛みを覚えたケディラ選手がベンチ外となり、またボヌッチ選手もシティ戦を見据えてベンチスタートとなります。システムはトリノ戦と同じく、エルナネス選手をトップ下に起用した 4-3-1-2 を選択します。
対するミランは戦前の予想通りのメンバーが先発する 4-3-3 で試合をスタートさせました。
試合はホームのユベントスがボールを試合し、ミラン陣内に押し込む形で始まります。ただ、これはカウンターに勝機を見出そうとするミランの想定内であり、枠内シュートを放つまでにはなりません。
互いに好機を演出するまでに至らない中、ユベントスにアクシデント。前半28分にエヴラ選手が足首を痛め、アレックス・サンドロ選手と交代を余儀なくされます。しかし、両チームともスコアを動かすことはできず、前半はゴールレスで終えます。
後半開始時にアッレグリ監督はボヌッチ選手を投入し、3バックにシステムを変更。この采配が65分に的中します。
左サイドでポグバ選手からの浮き球を受けたサンドロ選手が突破して、中央にクロス。そのボールを胸でトラップしたディバラ選手が鋭く左足を振り抜き、均衡を破ることに成功します。
リードを奪ってからは勝ち点3を意識したユベントスは手堅く試合を進め、エリア内からシュートを打たせないことを優先。相手の攻撃はサイドに起点を作らせるまでに止め、試合を 1-0 で終えました。この試合に出場したユベントスの選手/監督への採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 6.5
枠内シュートで脅かされたシーンはチェルチによる最後の1発ぐらいだった。全体として上手く守れていたと言えるだろう。
DF: リヒトシュタイナー 6.0
コンディションを取り戻したようだ。対面したニアンに十分な仕事をさせず、堅実な仕事に終始できていた。
DF: バルザーリ 6.0
キエッリーニを上手くフォローし、ルイス・アドリアーノや本田にも仕事をさせなかった。壁として立ちふさがっていたと言えるだろう。
DF: キエッリーニ 6.0
“バッカの影” としてつきまとい、相手にくさびの仕事をさせず、ミランの攻撃に機能不全を引き起こしていた。
DF: エヴラ 5.5
ディフェンスで貢献をしていたが、負傷でピッチを去ることになった。軽傷であることを願うばかりだ。
MF: ストゥラーロ 6.0
人によっては「クリエイティブさがない」と言うかもしれない。だが、走力であったり、泥臭さといった “汗かき役” は十分に合格点と評価される内容である。
MF: マルキージオ 6.0
攻撃のタクトをうまく振るっており、中盤でチームのエンジンとなっていた。パスコースに限りがある状況であることに変わりなく、直接 CF にボールを預けられるかが攻撃の鍵となるだろう。
MF: ポグバ 6.0
パリでの出来事を考えると、精神的に落ち込んでいても不思議ではない中で違いを見せつけた。前半は試合から消えていたが、後半はロングシュートで脅かし、決定的なパスを供給した。悲観的なる必要はないだろう。
MF: エルナネス 5.0
相手陣内でボールを持つことはできていたが、肝心のファイナルサードでは仕事ができなかった。ボナベントゥーラに当たって軌道が変わった FK が唯一の見せ場だった。
FW: ディバラ 7.5
試合開始時から明らかな違いを見せつけ、ミラン守備陣に混乱を引き起こしていた。サンドロからのクロスをミスすることなく点に結びつけた技術は流石だと言わざるを得ない。
FW: マンジュキッチ 5.5
前線からのチェーシングを積極的に行い、ポストプレーも忠実にこなしていた。ただ、クロスが来るタイミングでマークを外す動きをしなければ、得点機はそれほど訪れることはないだろう。
【交代選手など】
DF: ボヌッチ 6.0
46分からエルナネスに代って出場し、3バックの中央を務める。バッカやルイス・アドリアーノに中央で仕事をさせず、ポグバやサンドロといった左サイドに効果的なパスも供給できていた。
DF: アレックス・サンドロ 6.5
エヴラが負傷したため28分に急遽投入されたが、その期待に見事に応えてみせた。突破から決勝点となるアシストをディバラに供給したことからも、チームにフィットしつつあるようだ。守備での巧さを見せれれば、ポジションを掴むことは時間の問題だろう。
FW: モラタ ー
81分にディバラと交代で出場。前線からボールを追い続けるも、シュートチャンスには恵まれなかった。
アッレグリ監督 6.0
4-3-1-2 を使ったということは「(違いを作り出せる)トップ下が欲しい」というメッセージなのだろうか。だが、機能していないと見るや、3バックにスイッチした柔軟性は評価される点である。
マッツォレーニ主審 5.5
軽いコンタクトでもファールを採る基準だったため、前線からボールを奪いたい意図を持ったホームチームがストレスを溜め込む結果となった。ただ、ジャンルカ・ロッキのように気前良く PK を与えなかっただけでも感謝する必要があるかもしれない。