エンポリのホームに乗り込んだ10位ユベントスはマッカローネ選手に先制ゴールを許すも、マンジュキッチ、エヴラ、ディバラ選手の3ゴールで逆転勝ちに成功しました。
ユベントスは勝ち点18にまで伸ばし、順位を7位に上げています。なお、この試合に先発した両チームのメンバーは以下のとおりです。
Empoli F.C. [4-3-1-2] |
Juventus [4-3-3] |
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GK | 28: スコルプスキ | 1: ブッフォン |
DF | 2: ラウリーニ 26: トネッリ 15: コスタ 21: ルイ |
26: リヒトシュタイナー 15: バルザーリ 19: ボヌッチ 33: エヴラ |
MF | 17: ジエリンスキ 13: マイエッロ 32: パレデス 5: サポナーラ |
6: ケディラ 8: マルキージオ 10: ポグバ |
FW | 20: プッチャレッリ 7: マッカローネ |
16: クアドラード 17: マンジュキッチ 9: モラタ |
エンポリは予想通りの 4-3-1-2 を選択。注目のサポナーラ選手を軸に FW 2人を加え、前線からプレスを継続することでユベントスの攻撃を分断する作戦を採ります。
対するユベントスは選手としての実績があるメンバーを中心に 4-3-3 を選択し、手堅く勝ち点3を狙った布陣を採用します。
試合はホームのエンポリが昨シーズンに培った戦術を活かし、積極的にボールを動かす形でスタート。3トップを採用するユベントスは組み立てがままならない状況を改善できておらず、攻撃はいずれも単発で終わり、スコルプスキを脅かすまでは至らない。
スコアが動いたのは19分。ボヌッチの浮き球パスをサポナーラが頭に当て、そのこぼれ球に素早く反応したマッカローネがボヌッチの股間を抜くシュートでネットを揺らす。ユベントスは攻撃の手を強めるも、ビルドアップが上手く行かず不穏な空気が流れ始める。
しかし、32分に中途半端なクリアを味方が頭で落としたボールをマンジュキッチが泥臭く押し込み、同点に追いつく。その6分後には CK からエヴラが飛び込み、ユベントスが勝ち越し。内容は悪かったが、リードして前半を折り返すことに成功する。
後半になっても不安定な守備が続いていたユベントスは68分に2枚代えで3バックに移行。エンポリの攻撃を弱めることに成功する。
試合は84分、ポグバの浮き球に抜け出したリヒトシュタイナーのシュートのこぼれ球をマンジュキッチが押し込むもポストに嫌われたが、そのこぼれ球をディバラが押し込み、リードを2点に広げる。この際、リヒトシュタイナーは明らかなオフサイドだったが、笛はならず、1-3 でユベントスが逃げ切った。
この試合に出場したユベントスの選手・監督への評価は次のとおりです。
GK: ブッフォン 5.5
マッカローネのシュートに対する反応は今ひとつだったし、プッチャレッリに対する飛び出しに関しても不用意なもので、全体として低調な内容だった。
DF: リヒトシュタイナー 6.5
クアドラードとも上手く連携ができつつある。攻め上がりのタイミングも良く、フルスプリント時のスピードを取り戻すだけが唯一の課題。
DF: バルザーリ 6.0
失点シーンではもう少し上手く立ち廻れたという見方もできるが、ラストパスのコースを消す方を優先した対応が間違いだったとは思わない。試合を通してソリッドな面も見せており、十分合格の内容だ。
DF: ボヌッチ 5.0
軽率なパスから先制点を許し、全体として体も重い印象が残った。休養を与えるのであれば、キエッリーニではなくボヌッチにすべきだった。
DF: エヴラ 7.0
守備にクロスに加え、CK から相手 GK にチャンスを与えない勝ち越しシュートを決めた。この内容を見せているのだから、サンドロを起用すべきと声が増えないのは当然と言えるだろう。
MF: ケディラ 6.0
中盤でボールに落ち着きを与え、相手に奪われず、ソリッドな守備を見せていた。ただ、3トップの下で起用するタイプの選手ではなく、そこはポグバが適任である。
MF: マルキージオ 6.0
走力を活かして守備で貢献していたが、3トップに深みがなかったため、パスコースがない状況に追い込まれていた。ドリブルで自ら打開するか、チームとしてパスコースを作り出す動きをする必要がある。
MF: ポグバ 6.0
DF がラインを押し上げることがなかったため、フィルターとしての機能せず、多くの時間で消えていた。ただ、3バックにしてコンパクトになってからは存在感を発揮していた。
FW: クアドラード 6.0
相手 DF 陣を突破できる良き選手の1人であった。エヴラのゴールになった CK を蹴るなど『個』の魅力を存分に見せていた。
FW: マンジュキッチ 6.5
執念で同点ゴールを決めた試合だった。徐々に CF としてフィットし始めていると言えるだろう。ただ、今日は75分ほどで全スタミナを使い果たしていた。
FW: モラタ 5.0
スキルに優れた選手なのは誰もが認めるところだが、ウィングとして起用は限界がある。ウィンガーでは完全にモチベーションを失っていると言えるだろう。
【交代選手など】
DF: キエッリーニ 6.0
68分にクアドラードと交代で出場。3バックとなったことで、エンポリの前線を捕まえることに成功し、失点の脅威をなくすことに貢献した。
FW: ディバラ 6.5
モラタと交代で68分から出場し、ゴールでインパクトを残すことに成功した。ディバラ以外の FW は組み立てで中盤を助けようとしないため、それが大きな違いになっている。
DF: パドイン ー
86分にリヒトシュタイナーと交代で出場。カセレスは事実上戦力外というメッセージなのだろうか。
アッレグリ監督 6.5
ディバラ以外の FW は常に DF を背負い、中盤に下がるという選択肢を持っていないことを修正しなければならない。また、今日の2CB はどちらも不安定な出来であり、前半から3バックへのスイッチを考えていたことは正しい。交代采配によって、チームが安定したのだから称賛されるだろう。
ダビデ・マッサ主審 5.5
接触プレーはホームチーム寄りの笛を吹き、サッスオーロ戦と同じ雰囲気を作り出していた。84分のオフサイドを見逃したのだから、審判団としての評価は下がって当然である。