ホームで勝ち点3が欲しいユベントスがボルシアMGを迎えたチャンピオンズリーグ・グループリーグ第3節は両チームとも得点を決めることができず、0-0 で終えました。
この試合に先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [3-5-2] |
Borussia MG [4-4-2] |
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GK | 1: ブッフォン | 1: ゾマー |
DF | 15: バルザーリ 19: ボヌッチ 3: キエッリーニ |
27: コープ 3: クリステンセン 15: ドミンゲス 17: ヴェント |
MF | 16: クアドラード 6: ケディラ 8: マルキージオ 10: ポグバ 12: アレックス・サンドロ |
16: トラオレ 8: ダフード 34: ジャカ 19: ジョンソン |
FW | 17: マンジュキッチ 9: モラタ |
11: ラファエウ 13: シュティンドル |
ユベントスは先発が予想されたエヴラ選手の代わりにアレックス・サンドロ選手が出場。また、モラタ選手の相方にはマンジュキッチ選手が起用されました。
対するボルシアMGはリーグ戦と同じ11選手をピッチに並べ、好調さを維持することを優先する采配となりました。
試合内容は『リーグ戦でよく目にする相手を責めあぐねるユベントス』で言い尽くせるものでした。
高い位置でのプレスは受けますが、その餌食にはならず、ボール保持から「遅攻」を選択します。ですが、自陣でブロックを引いたドイツチームを脅かすことまでは至りません。そして、時折見せた「速攻」も “球離れの悪さ” や “判断ミス” が重なり、効果の乏しさが残る結果となりました。
「屈強+高さ」が DF の基本条件となっているドイツのチームを相手に「サイドからのクロス」を最優先にした攻撃手法が有効であったかを見直す必要があると言えるでしょう。
この試合に出場したユベントスの選手/監督への採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 6.0
枠内シュートがなかったため、クリーンシート達成は容易であった。ネトを起用して、自身の治療に当てるべきだったかもしれない。
CB: バルザーリ 6.5
試合に出場した全選手の中でのベストディフェンダー。CB に右 SB と複数のポジションで攻守にすばらしい内容だった。
CB: ボヌッチ 6.0
プレスをかけてくる相手 FW を切り返しで上手く手玉にとっていた。相手が軽量なこともあり、攻撃の起点を作らせなかったこともプラスである。
CB: キエッリーニ 6.0
老獪さで攻撃をストップさせ、セットプレーではターゲットとして存在感を発揮。持ち味は存分に出ていた。
WB: クアドラード 5.0
対面したヴェントが “速い選手” への対応を完璧にこなしたため、いつもの素早さだけでは貢献できなかった。最初の交代選手となったのは致し方のないことである。
WB: アレックス・サンドロ 5.5
クロスが相手を脅かすだけの質が伴っていなかったため合格点は与えられない。だが、守備のうまさ、攻撃面でも横幅を持たせるための位置取りや個人突破など評価できる項目は多いため、評価はすぐに覆るだろう。
MF: ケディラ 5.5
3-5-2 の時はマルキージオと中盤でバランスを取っていたため、展開に絡むことは少なかった。ボックス手前でポストプレーをするなどの働きで相手守備を崩せる選手なだけに宝の持ち腐れである。
MF: マルキージオ 6.0
守備においてはボールに厳しくチェックに行くなど、コンディションは急速に向上しているようだ。ただ、アンカーの位置にいるからにはもう少しボールに触れ、テンポ良く動かす必要はある。
MF: ポグバ 6.0
シュートも枠内に飛び、躍動していた昨シーズンのイメージを彷彿させつつある。あとはラストパスやワンツーといった周囲の味方との連携である。
FW: マンジュキッチ 5.0
先発は意外だったが、前半はそれなりのチャンスにも恵まれた。しかし、相手 CB に消されていたことを考えると、途中投入すべきであったと言わざるを得ない。
FW: モラタ 5.5
ポストプレー、ターン、ドリブル突破にシュートと良い機会にも恵まれた。だが、得点に絡むことはなく、失意を残す結果となってしまった。
【交代選手など】
MF: ペレイラ 6.0
60分にクアドラードと交代で出場。4-3-1-2 のトップ下としてプレーし、ハードワークするも、ボルシアMGの守備を崩し切るまでには至らず。
FW: ザザ 5.5
70分にマンジュキッチと代わり CF の位置に入る。ポストプレーでの怖さもなく、ボックスからも遠ざかっていては脅威は皆無であった。
FW: ディバラ ー
81分にモラタと交代でピッチに投入されたアルゼンチン人のプレーぶりを見て誰もが思っただろう。「これほどの働きができる選手をベンチに座らせておく理由がわからない」と。
アッレグリ監督 5.5
戦術的な柔軟性が失われている。ドルトムントと同じ系統のチームを相手にサイドからのハイクロスを攻撃の軸に置いた判断は誤りだ。昨季のアッレグリなら、中央からの攻撃を用意するなど相手の泣き所を突いていただろう。
トムソン主審 5.5
案の定、スコットランド基準の判定を行い、選手たちが不満げな表情を見せていた。モラタの突破をドミンゲスがファールで止めたシーンは『赤』が提示されなければならなかったはずだ。今季の CL で彼が笛を吹くのは昨晩が最後になるかもしれない。