ユベントスはシモーネ・ザザ選手の買い戻し条項を利用し、ザザ選手がチームに加わったことを発表しました。
契約期間は5年で、移籍金は1800万ユーロが3年間に分割してサッスオーロに支払われることも同時に明らかになりました。
ザザ選手の直近2シーズンの出場成績は表のとおりです。
身長が 187cm のパワーを全面に押し出す典型的な CF 型の選手で、サッスオーロでは3トップのセンターとしてプレーし、昨シーズンは得点数を二桁に乗せました。
ザザ選手の加入が正式発表されたことを受けて、ジョレンテ選手の退団(もしくはコマン選手のレンタル移籍)は既定路線化したと言えるでしょう。
ジョレンテ選手とのリーグ戦における成績を比較すると、表2のようになります。
大会 | S. ザザ | F. ジョレンテ | ||
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シュート数 | 枠内本数 | シュート数 | 枠内本数 | |
セリエA | 65本 | ー | 38本 | 17本 |
11ゴール / 2アシスト | 7ゴール / 1アシスト |
シュート数におけるゴール数をパーセンテージになおすとジョレンテ選手が 18%、ザザ選手が 16% と決定的な差があるとまでは言い切れません。
「1800万ユーロも支払う価値のある選手なのか」というイタリア国内から起きるであろう突き上げに対して、イタリア語のホームページではオプタ社のデータを持ち出し、『合計14度のチャンス創出と平均して 70% の動き出しは有用なものだった』と得点以外での貢献が見込めることをアピールしています。
とは言え、チームがそのようにザザ選手を擁護しても、彼の比較対象は同じく新加入のマンジュキッチ選手であるとファンは考えます。どちらも1トップ(もしくは3トップのセンター)でプレーする CF 型の選手であり、移籍金も1900万ユーロとザザ選手とほとんど変わりません。
従って、成績が芳しくなかった選手がメディアから補強失敗の烙印を押される可能性は多いにあります。もし、ジョレンテ選手の初年度よりも成績が下回るようなことがあれば、集中砲火は免れないでしょう。
『イタリア版:ホームグロウンルールで獲得された選手』と揶揄されないためにも、まずは前線でのハードワークでチームメイトの信頼を掴み、ゴールやアシストといった部分で結果を残すことが期待されると言えるでしょう。