NO JUVE, NO LIFE!!

- FINO ALLA FINE - ユベントス関係のニュース記事を扱うサイト

【コラム】 タベッキオ FIGC 会長が辞任、カルチョの抜本的な改革は進むのか

 イタリア代表が60年ぶりにW杯出場権を逃し、国内での批判が強まっていたイタリアサッカー連盟のカルロ・タベッキオ会長が辞任したと AFP 通信などが報じています。

画像:ガゼッタ・デッロ・スポルトの一面(2017年11月21日付)

 何らかの改革が行われることが予想されますが、ユベントスが対処する必要がある点を整理しておくことにしましょう。

PR

 

イタリアサッカー界が抱える問題点

 イタリアサッカー界が抱える問題点として指摘され、改善案として提示されているのは以下の項目でしょう。

  • 代表チームの制度設計
    • アンダー世代からフル代表までのコンセプト(技術面・戦術面など)を統一
    • コンセプトに基づく選手のリクルートと育成
  • 国内リーグの改革
    • セリエAのチーム数を削減
    • Bチーム参入の許可
    • ホームグロウン制度の強化
  • クラブチーム
    • 長期的な視点での経営
    • ユース世代や設備面への投資
    • レジェンドの積極的な登用

 改善案自体は目を見張るものではなく、イタリア国内でも議論されている内容です。

 ただ、実際に改善案を進めようとすると、既得権益を持つ人物・組織が強硬に反対することから頓挫という流れがほとんどです。そのため、強烈なリーダーシップを持つがトップが新たに就任することが必要不可欠と言えるでしょう。

 

“カルチョ改革案” がユベントスに与える影響

 ユベントスは “幸運にも” イタリアで自前スタジアムを持つ最初のクラブとなりました。そのため、資金面で他のクラブよりも優位であり、改革案として提示されている項目を満たすことは(Jヴィレッジ・プロジェクトもあり、)比較的容易と言えるでしょう。

 しかし、現状のユベントスは『クラブ育成選手』が極めて少ないことが問題となっています。

 Bチームの設立が認められれば、資金力を活かして獲得した若手有望株を “ユベントスのコンセプト” が根付いたチームで育成(熟成)が可能となります。プリマベーラ卒業後はセリエBのチームなどに散り散りになる問題点が改善へと向かうことが期待できるのです。

 Bチームには「『クラブ育成選手』で構成され、その要件を満たさない選手数には上限を設ける」とすれば、トップチームへの足がかりとして機能することでしょう。それによって、ホームグロウンルールで定められた条件を満たすことも容易になると思われます。

 

 ただ、資金力のあるユベントスのようなクラブがユース世代の選手を根こそぎ集めることが可能であり、その点に対する上限を設けておく必要があると言えるでしょう。

 突然変異の “天才” の出現を待つことは得策とは言えません。有望な若手選手を「トップチームに欠かせない選手」として育成できる環境が整備される動きが進むのかに注目です。