キエーボをホームに迎えたセリエA第31節はイグアイン選手の2ゴールでユベントスが 2-0 で勝利し、チャンピオンズリーグに向けて弾みをつけることに成功しました。
試合に先発した選手とフォーメーションは以下の通りです。
Juventus [4-2-3-1] |
AC Chievo [4-3-1-2] |
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GK | 1: ブッフォン | 90: セクリン |
DF | 26: リヒトシュタイナー 15: バルザーリ 24: ルガーニ 12: アレックス・サンドロ |
29: カッチャトーレ 2: スポッリ 12: ツェサル 18: ゴッビ |
MF | 8: マルキージオ 6: ケディラ 7: クアドラード 21: ディバラ 27: ストゥラーロ |
19: カストロ 8: ラドヴァノヴィッチ 56: ヘテマイ 23: ビルサ |
FW | 9: イグアイン | 31: ペリッシエール 69: メッジョリーニ |
ユベントスは 4-2-3-1 を選択。CB にはターンオーバーでバルザーリ選手とルガーニ選手が起用された他はベストメンバーと呼べるに近い選手が先発に名を連ね、試合に臨みます。
対するキエーボは 4-3-1-2。ペリッシエール選手とメッジョリーニ選手が2トップを組み、セクリン選手が GK に入り、試合を迎えます。
試合は前からプレスをユベントスがかわし、チャンスメイクを狙う展開でスタート。最初のチャンスは17分に訪れる。イグアインが落としたボールをケディラが枠内に強烈なシュート。しかし、GK にセーブされる。
19分にはゴール前のこぼれ球からディバラが狙ったが、これは CK に逃れられてしまう。しかし、23分にスコアは動く。
ディバラが右サイドから突破し、深い位置から右足で折り返すと、待ち構えていたイグアインがこのグラウンダーのクロスに右足で合わせることに成功。ユベントスに先制点をもたらし、ユベントスが1点のリードを持って前半を折り返すこととなった。
後半に入ると、ビルドアップが寸断され続けていたキエーボは戦術を変更。高さを活かした “古典的なイングランドスタイル” を利用し、流れを引き寄せ始める。
ユベントスの左サイドからビルサがクロスを入れ、こぼれ球をペリッシエールやメッジョリーニが狙うも、これはブッフォンがセーブ。対するユベントスはカウンターを主体に追加点を狙う意図を見せる。
61分にロングフィードに反応したイグアインがターンから強烈な一撃を放つも、シュートは惜しくも枠の外。74分にはディバラとケディラが2度のワンツーから最後はディバラがシュートを打ったものの、こちらも枠を外してしまう。
77分にはディバラからの鋭いパスをペナルティアーク付近でトラップしたイグアインが左足で決定的なシュートを放ったが、これも枠を外し、嫌な雰囲気がスタジアムを包み始める。
それでも84分、ディバラが左サイドからエリア内に侵入してリヒトシュタイナーに展開。右サイドからのクロスをイグアインがワントラップから今度は確実に決め、2-0とする。試合はこのまま 2-0 で終了。ユベントスが大一番前の試合を白星で飾ることに成功した。
試合に出場した選手および監督等への採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 6.0
シュートのセーブ機会はやや多かったものの、文句のないポジショニングと反応で対処。大一番前の試合をクリーンシートで終えた。
DF: リヒトシュタイナー 6.5
足を攣るほど奔走し、その中でもイグアインの2ゴール目をアシストした。持ち味の示された試合内容だったと言えるだろう。
DF: バルザーリ 6.0
キエーボの2トップを抑えたものの、ビルドアップという点で少し苦労した。エリア内での的確なポジショニングで守備に貢献したことは大きい。
DF: ルガーニ 6.5
マンマークとカバーリングの切り替え判断が良く、相手にくさびを使わせなかったことは高く評価できる。ルガーニからの縦パスが皆無に近かったことが少し寂しいものだった。
DF: アレックス・サンドロ 5.0
内容は良くなかった。クロスの精度は低く、トラップミスやパスミスでボールを奪われるなど今季最悪の出来と言っても過言ではない。巻き返しが求められる。
MF: マルキージオ 6.5
中盤の防波堤として機能し、3バックに変更後はレジスタとしても機能した。かなり本調子に近づいており、良い状態を維持していると思われる。
MF: ケディラ 6.0
ゴール前に顔を出したシーンでは得点を感じさせるなど、攻守に存在感を発揮する替えの効かない選手であることを示すパフォーマンスだった。連戦での起用が続いており、疲労度合いだけが気になるところである。
MF: クアドラード 6.5
サンプドリア戦で見せたゴールシーンを彷彿とさせるエリア内でのプレーや、攻守の重要な場面に顔を出し、状態の良さを示した。バルサ戦を見越して途中交代となっており、パフォーマンスに注目される。
MF: ディバラ 7.0
自身のゴールは生まれなかったものの、2得点に絡み、攻撃のタクトを振るうことに成功した。中盤からボールを引き出し、自ら仕掛けて局面を打開するなど良い状態であることは朗報と言えるだろう。
MF: ストゥラーロ 6.0
本職ではない左 MF で持ち味を出し切るべく代役を全うした。サイドラインを上手く使ったプレーができるかがこのポジションでの鍵になると思われる。
FW: イグアイン 7.0
公式戦2試合連続ドッピエッタと復調を印象づけた。ただ、決定機でシュートの正確性に欠いた場面もあり、伸びしろは残されていると言えるだろう。
【交代選手など】
MF: レミナ 6.0
66分にクアドラードとの交代で出場。チームにダイナミックさとフィジカル的な強さをもたらした。インサイドでプレーした3バックの方が合っていた。
DF: ボヌッチ 6.0
ストゥラーロと交代し、72分から出場する。3-5-2 の CB 中央を担当し、キエーボが狙った空中戦勝負を封じることに成功。クリーンシートを達成する最後の仕上げを行った。
DF: ダニ・アウベス ー
リヒトシュタイナーとの交代で85分から出場機会を得る。勝負は決していたものの、最後まで抜くことなく、献身性を示した。
アッレグリ監督 6.5
バルセロナとの大一番を控え、勝利で弾みを付けた。ケディラが連続フル出場となっている点は気がかりではあるが、それ以外では選手に上手く休養を与えることができており、良いチームマネージメントができていると言えるだろう。
ファッブリ主審 5.5
公平なジャッジだったと言えるが、接触プレーを流しすぎたことでエリア内でのファールまで見逃されていた。クイック以外でセットプレーでの再開時に審判が笛を吹く前にリスタートが認めれれば、守備側は激怒するのは当然ではないだろうか。