ジェノア戦での敗けを払拭したいユベントスがホームにアタランタを向けたセリエA第15節の一戦はアレックス・サンドロ選手のゴールを皮切りにユベントスが 3-1 で勝利しました。
両チームの先発選手およびフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [4-3-1-2] |
Atalanta BC [3-4-1-2] |
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GK | 1: ブッフォン | 57: スポルティエッロ |
DF | 26: リヒトシュタイナー 24: ルガーニ 3: キエッリーニ 12: アレックス・サンドロ |
3: トロイ 13: カルダラ 5: マジエッロ |
MF | 6: ケディラ 8: マルキージオ 27: ストゥラーロ 5: ピアニッチ |
24: コンティ 19: ケシエ 11: フロイラー 37: スピナッツォーラ 27: クルティッチ |
FW | 9: イグアイン 17: マンジュキッチ |
29: ペターニャ 10: A・ゴメス |
アッレグリ監督は自身の代名詞である 4-3-1-2 を選択。CBにはルガーニ選手とキエッリーニ選手がコンビを組み、トップ下にはピアニッチ選手が入る布陣でアタランタを迎えます。
対するアタランタは 3-4-1-2 を継続。ケシエ選手の相棒をフロイラー選手が務め、ペターニャ選手とアレハンドロ・ゴメス選手が攻撃を牽引する好調なチームの勢いを持って試合に臨みます。
試合は互いにスペースを消すことを意識したスピーディーな展開でスタートします。最初にスコアを動かしたのは流れを掴んだユベントス。
15分にアレックス・サンドロが左サイドでドリブルを開始し、中に切れ込むと、エリア手前から左足でニアサイドを破ることに成功し、ユベントスが先制する。
続く18分にはピアニッチからのスルーパスを受けたイグアインがシュートを放つも、カルダラが必死のクリア。しかし、ユベントスはこれで得たCKをルガーニが決め、リードを2点に広げる。
対するアタランタも前半終了間際にCKからチャンスを得るが、マンジュキッチに身体と頭で2度のシュートを防がれ、前半は 2-0 とユベントスがリードをして折り返す。
後半に入ってもユベントスが優位に試合を進める。63分にはリヒトシュタイナーからのクロスのこぼれ球をマルキージオが遠目からボレー。枠内を捉えたが、スポルティエッロのセーブでCKに逃れる。
すると、今度はこのCKをマンジュキッチが頭で合わせ、3点目を奪い、試合の行方を決定づける。クリーンシートで終わらせるため、3バックに変更したユベントスだったが、82分に右サイドからクロスをフロイラーに決められ、1点を返される。
それでも、アタランタの反撃を1点に抑えたユベントスが 3-1 で勝利し、リーグ首位の座とポイント差を守ることに成功した。
試合に出場した選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 6.0
失点シーンはGK個人として防げるものではなく、それほどセーブに忙しくない試合だった。ただ、試合の締め方は見直す余地はあるだろう。
DF: リヒトシュタイナー 6.0
ゴメスのマークを粘り強く継続し、自由な攻撃をさせなかった。クロス精度が今ひとつだった点だけが悔やまれる。
DF: ルガーニ 7.0
最後尾で自信を持ってラインを統率し、セットプレーで追加点を決めるなどDFとして存在感を最大限に発揮した。
DF: キエッリーニ 6.5
アタランタFW陣のプレスを気にすることなく、左サイドなどへボールを展開。ペターニャにポストプレーの自由を与えず、相手の起点を機能させることなく、途中交代へと追いやった。
DF: アレックス・サンドロ 7.0
持ち前の突破力で左サイドを崩し、対面するコンティの攻め上がりを大きく制限した。先制点では左足でのキックの精度も見せつけ、良いパフォーマンスを印象づけた。
MF: ケディラ 6.0
持ち場が明確になっており、守備と攻撃を連動させるバランスを見出していた。派手なプレーはなかったが、堅実性は高く評価されるべき点である。
MF: マルキージオ 6.5
ボールを散らしてアタランタの守備を広げ、ピアニッチとの関係も良いものだった。また、守備時にはDFの前での防波堤となっており、十分に存在感を示していた。
MF: ストゥラーロ 6.5
攻撃ではサンドロの突破ルートを確保し、守備ではケシエとコンティの攻め上がりを遅らせるためのプレスをかけ続けるなど求められた仕事に対して完璧なパフォーマンスを披露した。
MF: ピアニッチ 7.0
トップ下でスペースを見つけ、快適にプレーした。追加点はどちらもピアニッチのCKから生まれており、良い感触を得て、試合を終えただろう。
FW: イグアイン 6.5
アタランタDF陣を苦にすることなく、何度もゴールに迫った。特に、ピアニッチが出すパスのタイミングとの相性が良く、マンジュキッチとのコンビも形になりつつあることは大きく評価されるだろう。
FW: マンジュキッチ 8.0
前線で身体を張り、タックルでケシエから何度もボール奪取し、相手のシュートをブロックし、とどめの3点目も決めた。文句なしのMVP。
【交代選手など】
MF: レミナ 6.0
61分にケディラとの交代で出場。決定的なチャンスがあったが、決めきれず。それでも、攻守のバランスを取る仕事は継続し、チームの勝利に貢献した。
FW: クアドラード ー
足を痛めたマンジュキッチに代わり、76分から出場する。しかし、持ち味である縦への推進力を見せつける機会は少なく、逆にマークしていたフロイラーにゴールを許すなど消化不良の試合となってしまった。
DF: エヴラ ー
78分からピアニッチと交代で出場する。3-0 のスコアで終わらせる予定が、3バックの立ち位置が固まるまでのわずかな時間に失点を許してしまった。プレー自体は悪くなかっただけに悔いの残る結果となった。
アッレグリ監督 7.0
ジェノア戦での反省を活かし、アタランタの心臓部を抑えることに成功した。FWの2人とピアニッチの前線での守備が機能していたが、逃げ切りを狙うはずの3バックに変更したことでプレスが弱まり、失点した部分は次節以降に向けた修正点にする必要がある。攻撃面では相手の守備を上手く崩せており、ピアニッチを輝かせる方向性が見えたことは大きい。
イッラーティ主審 6.0
ジャッジの基準は一定だったが、マンジュキッチの顔面クリアをハンドと判定するなど、危なっかしいジャッジも見られた。ただ、全体としては悪くない試合裁きだったと言えるだろう。