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【採点】 2016/17 UEFA CL 第5節 セビージャ対ユベントス

 エスタディオ・ラモン・サンチェス・ピスフアンで行われたセビージャ対ユベントスの一戦はマルキージオ選手のPKで追いついたユベントスがボヌッチ選手のゴールで勝ち越し、1-3 で逆転勝ちに成功しました。

画像:同点となるPKを決めたマルキージオ

 両チームの先発選手とフォーメーションは以下のとおりです。

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画像:2016/17 UEFA CL 第5節 セビージャ対ユベントス
表1:先発メンバー(16/17 UEFA CL 第4節 セビージャ戦)
  Sevilla FC
[3-5-2]
Juventus
[4-3-3]
GK 1: リコ 1: ブッフォン 画像:キャプテン
DF 24: メルカド
21: ニコラス・パレハ
23: ラミ
23: ダニ・アウベス
24: ルガーニ
19: ボヌッチ
33: エヴラ
MF 3: マリアーノ
8: イボーラ 画像:キャプテン
15: エンゾンジ
20: ビトロ
18: エスクデロ
6: ケディラ
8: マルキージオ
5: ピアニッチ
FW 22: バスケス
9: ビエット
7: クアドラード
17: マンジュキッチ
12: アレックス・サンドロ

 セビージャは 3-5-2 を選択。ナスリ選手の不在をバスケス、ビトロの両選手が担う形になるものの、攻撃に持ち味のある選手が先発に名を連ねました。

 一方のユベントスは 4-3-3 を選択。ウィングにはクアドラード選手とアレックス・サンドロ選手が入り、守備の際は 4-5-1 でスペースを消し、サイド攻撃に活路を見出す狙いを持った布陣で試合を迎えます。

 

 互いに勝点3を狙う試合はホームのセビージャが先手を奪うことに成功。9分、CKの流れからのクロスはルガーニにクリアされるも、その落下点に素早く入ったパレハのボレーシュートが決まり、ホームチームが先制する。

 すると、セビージャはエスクデロがDFの位置まで下がって4バックでプレーしたりと、ユベントスの守備を柔軟なポジション変更で揺さぶりをかける。対するユベントスはクアドラードの縦への突破からクロスをあげる狙いを見せることが精一杯の状況が続く。

 セビージャの攻撃に適応し始めたユベントスは27分にクアドラードからのパスを受けたマンジュキッチがシュートを放ったものの、枠を捉えることができない。35分にはケディラが惜しいシュートを放つなど徐々に勢いを取り戻す。

 その直後の36分に、5分前にカードを受けていたバスケスがクラッテンバーグ主審の目の前でケディラの足を蹴り、2枚目のイエローを受けて退場。

 それでも何とか耐えていたセビージャだったが、前半のアディショナルタイム中のCKで今度はクラッテンバーグ主審の目の前でメルガドがボヌッチを引っ張り、PKを献上。これをマルキージオが決め、ユベントスが 1-1 のタイスコアに戻して前半を終える。

 後半に入ると、セビージャは守備の意識を強め、引き分けOKの姿勢を見せる。だが、1人多いユベントスがボールを保持する時間が続き、自陣に釘付けされる時間が長くなる。

 ユベントスは84分にケーンの投入を決断。この采配が的中する。直後のプレーでダニ・アウベスが右サイドからクロスを送ると、ケーンが競り合ったクリアボールを走り込んだボヌッチが左足でグラウンダーのシュートで追加点を奪い、ユベントスが逆転する。

 セビージャは同点を狙い、猛攻を仕掛けるも、ユベントスは何とか耐えしのぐ。94分にはマルキージオが頭で前線に送ったボールを受け取ったボールをマンジュキッチが持ち上がり、決定的な3点目を奪取。試合は 1-3 で終了し、ユベントスの逆転勝ちとなった。

 

 試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は以下のとおりです。

GK: ブッフォン 6.0
 リヨン戦での “スーペル・ジジ” のレベルからすれば失点は残念だったが、ブラインドからのシュートであり、責められるパフォーマンスではない。他のセーブ機会は確実にこなし、安定感をもたらした。

DF: ダニ・アウベス 6.5
 守備のバランスを取ることに重点を置き、攻撃ではクアドラードのサポートを最優先した。リスク管理を徹底しており、地味だが貢献度は高かった。

DF: ルガーニ 6.0
 時間の経過とともに安定感が増し、最後尾の防波堤として機能。プレスを仕掛けてくるセビージャ攻撃陣に対し、落ち着いた対応ができたことは自信になるだろう。

DF: ボヌッチ 7.5
 セビージャが中央を固めたことで、得意の縦パスを披露する機会は限定的だった。しかし、守備で相手に自由を与えず、PKを獲得し、追加点を決めるなど持ち味を存分に発揮した。

DF: エヴラ 5.5
 対面したマリアーノの対応に若干苦労し、後手に回った印象が残った。ただ、粘り強い守備を披露し、安易なファールをしなかった老獪さは評価される点である。

MF: ケディラ 6.0
中盤でバランスを保ち続け、クロスのターゲットとしてエリア内に侵入するなど重要な駒として機能した。 バスケスを退場に追い込んだことも大きい。

MF: マルキージオ 6.5
 イボーラにフィジカルを活かしてボール奪取されるなどピンチを招くシーンもあったが、試合中に修正し、“泣き所” と化すことは回避した。PKはコースを読まれていたが、決めたという結果は評価される。

MF: ピアニッチ 5.5
 エンゾンジとイボーラにプレースペースを消され、持ち味を発揮することは制限されてしまった。スペースを得てからは惜しい枠内シュートを放っており、チームに適応中の段階が続いている。

FW: クアドラード 6.0
 縦への突破力でセビージャ守備陣を翻弄するも、クロスの精度を欠いたシーンが多く、プレーの波が激しい内容だった。

FW: マンジュキッチ 6.5
 前後にマークが付いていたため、ポストプレーで起点を作ることはできず。ただし、セットプレーでの守備など別の部分で献身的に働き、試合最終盤には決定的な3点目を奪った。

FW: アレックス・サンドロ 6.0
 本職のウィングではないため、エリア内での詰めを怠るなど課題も見えた。しかし、複数に囲まれた状態でも単独で突破するなど攻撃力を見せつけ、守備にも奔走するなど大車輪の活躍だった。

 

【交代選手など】

MF: ストゥラーロ 6.0
 72分にエヴラと交代で中盤に入る。持ち味の機動力で攻守両面に顔を出すものの、パス精度を欠き危ないシーンを作る場面もあったことは反省材料である。

FW: ケーン ー
 ピアニッチに代わって84分から出場する。クロスに対し、エリア内で潰れたプレーからボヌッチの決勝点が生まれた。思い切りの良いスプリントも見せており、プレーから自信が伺えたことは大きい。

DF: キエッリーニ ー
 87分にクアドラードと交代で入り、守備固めの役割を果たす。

 

アッレグリ監督 6.5
 中盤を厚くする布陣でセビージャのポゼッションに対応し、試合中の微調整で情勢を盛り返した。最後は勝点3を狙って勝負に出る采配を行い、結果を持ち帰ることにも成功。アディショナルタイムのドタバタ劇は改善項目だが、選手自身も自覚していることだろう。

クラッテンバーグ主審 6.0
 セビジスタからすれば、“悪徳レフリー” になるだろう。だが、審判の目の前で安易なプレーをすれば、誤魔化すことは不可能だ。「レミナの退場」と「ボヌッチのPK献上」という今季第3節リヨン戦で学んだ教訓を活かしたユベントスとの差が現れただけにすぎない。