11月の代表戦明け最初の試合となったセリエA第13節ペスカーラ戦はケディラ選手の先制ゴールなどで3得点をあげたユベントスが 3-0 で勝利しています。この試合ではモイーズ・ケーン選手が途中出場。2000年生まれの選手が初めてセリエAの舞台に立つことになりました。
両チームの先発選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [3-5-2] |
Delfino Pescara [3-4-1-2] |
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GK | 25: ネト | 31: ビサーリ |
DF | 24: ルガーニ 19: ボヌッチ 33: エヴラ |
13: ジュパリッチ 14: カンパニャーロ 3: ビラーギ |
MF | 26: リヒトシュタイナー 6: ケディラ 11: エルナネス 22: アサモア 12: アレックス・サンドロ |
11: ザンパーノ 16: ブルグマン 6: クリスタンテ 2: クレシェンツィ 8: メムシャイ |
FW | 9: イグアイン 17: マンジュキッチ |
17: カプラーリ 27: ペッティナーリ |
ユベントスは 3-5-2 を選択。代表戦直後の一戦ということで、ターンオーバーを敢行。ネト選手が先発し、中盤はケディラ、エルナネス、アサモアの3選手で構成される布陣で試合を迎えます。
対するペスカーラも 3-5-2 でミラーゲームに持ち込むことを選択。中盤をダブルボランチでトップ下にメムシャイ選手を入れる 3-4-1-2 を基本形で試合に入ります。
試合はユベントスが後方でボールを保持するものの、バイタルエリアでボールを持てる選手がいなかったため、ペスカーラゴールを脅かすことができず、時間が経過する。
すると、ユベントスにアクシデント。25分に足を痛めたリヒトシュタイナーがプレー続行不可能となり、クアドラードとの交代を余儀なくされてしまう。
それでもユベントスは36分、クアドラードに展開したボールからケディラ、マンジュキッチとつなぎ、エリアに持ち込むことに成功。マンジュキッチからのリターンパスを受けたケディラが狭い隙間からシュートを放ち、先制点を決め、ユベントスが先行する。
1点差で迎えた後半開始直後からユベントスは試合を終わらせる2点目を狙い、攻勢を強めるも、ペスカーラも必死の防戦を見せる。
しかし、ユベントスは63分にエヴラが持ち上がったボールを受けたアレックス・サンドロがクロスを入れ、ケディラが頭で合わせる。このシュート性のボールにマンジュキッチが反応し、リードを安全圏の2点差へと広げる。
さらに69分にはアレックス・サンドロが落としたボールをエルナネスが長距離レンジから右足で叩き込み、決定的な3点目を奪い取る。
ユベントスは最後の交代枠で2000年生まれのモイーズ・ケーンを投入。プレー機会は限定的だったものの、貴重な経験を積むこととなった。
なお、スコアが動くことはなく、試合は 3-0 で終了。ユベントスはコンディションおよびメンタル的に難しい試合に快勝し、セビージャとの大一番に弾みをつける内容で終えた。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ネト 6.0
セーブを強いられる機会は少なかったものの、的確に対処していた。DFとの連携不足でひやりとするシーンがなかったことも前回出場時から進歩したことだろう。
DF: ルガーニ 6.5
カプラーリ、ペペと相手が攻撃の核とする選手に自由を与えなかった。カプラーリの決定機も素早くシュートコースに入るなど、能力の高さを見せつける内容だった。
DF: ボヌッチ 6.0
球出しの精度は高かった反面、パスミスも散見されたパフォーマンスだった。休養を与え、リフレッシュさせるべきなのだが、代わりを務められる選手が不在なのが泣き所と化している。
DF: エヴラ 6.5
アレックス・サンドロのサポートをしつつ、守備でも相手に自由を与えず、最後まで集中力を保ち続けた。試合終了間際にゴールライン上でのクリアがそれを如実に証明している。
WB: リヒトシュタイナー 6.0
右サイドに張りだすポジションにいたが、負傷により前半途中で交代することに。状態が気がかりだ。
MF: ケディラ 7.5
マンジュキッチとイグアインのシャドーとして機能。1ゴール1アシストと攻撃面でも記録に残る貢献をし、守備時ではカウンターを受けた際にフルスプリントで戻るなど、攻守両面で存在感を発揮した。
MF: エルナネス 7.0
サイドにボールを散らすレジスタの役割と、相手のカウンターを潰すアンカーの役割を果たした。持ち味のシュートで得点も奪い、良い内容の試合だったと言えるだろう。
MF: アサモア 5.5
フィジカルを活かした守備では相手のチャンスを2度防ぐなど高い貢献を行った一方、攻撃では周囲とリズムが合わず停滞の原因になるなど改善が求められる内容だった。
WB: アレックス・サンドロ 6.5
左サイドから良質のクロスを供給し、チャンスメイクを行う。守備でも相手の攻め上がりを牽制し、再攻撃の起点としての役割も果たした。
FW: イグアイン 6.0
得点を決めることはできなかったが、DFの前でボールをさばくなどのチームプレーを遂行した。南米予選を戦った直後であることを考慮すると、合格点と言えるだろう。
マンジュキッチ 7.0
ポストプレーを最前線で行う一方で、ケディラとのコンビで1ゴール1アシストと存在感を発揮した。
【交代選手など】
WB: クアドラード 6.0
25分から負傷したリヒトシュタイナーに代わって出場。縦への突破を意識させつつ、効果的な縦パスを通すなど、ペスカーラの守備網をこじ開けるために必要な役割を果たした。
MF: ストゥラーロ 6.0
ケディラと交代で71分から出場する。ヘディングシュートではなく、胸でのパスを選択するなど消極的とも見えるプレーもあったが、守備では求められた仕事を全うした。
FW: モイーズ・ケーン ー
84分にマンジュキッチとの交代でセリエAデビューを果たす。硬さは見られたこともあり、ボールタッチなど自らの能力を見せつけるまでには至らなかった。
アッレグリ監督 7.0
コンディションが整わない代表戦直後の一戦でターンオーバーをしつつ、勝点3をクリーンシートで掴むことに成功した。リヒトシュタイナーの負傷交代は計算外だったが、勝利できたことはチームの自信になるだろう。
ファビリ主審 6.0
接触プレーに対する判定基準が甘めであったこともあり、選手たちがフラストレーションを感じていたが、基準は一定であったことは評価されるべき点である。マンジュキッチのゴールもオンサイドであり、審判団としても良いチームだった。