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2015/16シーズン、ユベントスの貸借対照表 (B/S) を読む

 ユベントスが2015/16シーズンの決算書を公表したこともあり、バランスシートも読み取ることが可能となりました。

画像:JUVENTUS

 2016年6月30日時点での金融資産や負債は以下のとおりです。

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表1:ユベントスの資産【2016年6月30日現在、単位:百万ユーロ】
項目 流動資産 固定資産 全体
金融資産 * 4.1 4.1
現金および現金同等物 28.6 28.6
金融資産の部:合計 28.6 4.1 32.7
金融債務 リース会社 (7.7) (7.7)
スポーツ信用銀行 (5.7) (43.0) (48.7)
親会社(Exor)
金融サービス会社 (56.4) (80.0) (136.4)
銀行 (7.5) (31.8) (39.3)
他の金融負債
金融負債の部:合計 (77.3) (154.8) (232.1)
純金融負債 (48.7) (150.7) (199.4)

 純金融負債は約2億ユーロ。2015年末と比較すると200万ユーロ増加しただけであり、(この半年の期間で)大きな動きがあったとは言えない状況です。1年前の値でも約1億9000万ユーロ。基本的にはそれほど変動していません。

 大きく変わったのは以下の2点です。

  • 親会社Exorからの借り入れを完済
  • 固定資産と流動資産の割合が逆転

 

 ユベントスはスタジアム周辺の再開発プロジェクトを行っており、そのための資金を準備する必要がありました。2015/16 シーズン中に建設作業の多くが着手されたことで、財務諸表にも、即現金化が難しい土地や建物を固定資産として計上することになったことが大きな変化と言えるでしょう。

 また、決算書には(高い金利が設定されていることが多い)「短期の借り入れ」から「中長期の借り入れ」へとファイナンス面でもポジティブな動きがあったことが掲載されています。

 借り入れ額が大きくなると、わずかな利率の違いが経営の負担となるだけに資金の動きはシビアに行うことを徹底している姿勢は評価されるべきす。

 現在進行中の大型プロジェクトがコストパフォーマンスの面での優れた内容となるのか。今後、チームから発表されるであろう情報からも目が話せないと言えるのではないでしょうか。

 

ーーー 参考資料 ーーー

 

表2:ユベントスの資産【2015年12月31日現在、単位:百万ユーロ】
項目 流動資産 固定資産 全体
金融資産 * 4.1 4.1
現金および現金同等物 23.2 23.2
金融資産の部:合計 23.2 4.1 27.3
金融債務 リース会社 (9.1) (9.1)
スポーツ信用銀行 (4.7) (36.3) (41.0)
親会社
金融サービス会社 (64.3) (80.3) (144.6)
銀行 (6.3) (23.5) (29.8)
他の金融負債 (0.1) (0.1)
金融負債の部:合計 (84.5) (140.1) (224.6)
純金融負債 (61.3) (136.0) (197.3)

 

表3:ユベントスの資産【2015年6月30日現在、単位:百万ユーロ】
項目 流動資産 固定資産 全体
金融資産 * 4.1 4.1
現金および現金同等物 3.1 3.1
金融資産の部:合計 3.1 4.1 7.2
金融債務 リース会社 (2.7) (7.7) (10.4)
スポーツ信用銀行 (4.7) (38.7) (43.4)
親会社 (Exor) (38.0) (38.0)
金融サービス会社 (90.5) (90.5)
銀行 (13.6) (13.6)
他の金融負債 (0.2) (0.2)
金融負債の部:合計 (149.7) (46.4) (196.1)
純金融負債 (146.6) (42.3) (188.9)